SF

プラネット・ウィズ 7巻 - 龍との決戦開始の最終盤、アニメに無い追加描写が見ものです

水上悟志先生が原作としてアニメが放映された「プラネット・ウィズ」の漫画版7巻です。

すごいことですよね、アニメ原作として1000ページ強のネームを切ってまずはアニメを放映、そこから原作者自らがネームを元にコミカライズするというのだから。アニメに疎い自分は、他に同じような作品を聞いたことがありません。

おまけにアニメにはなかったシーンを漫画版では追加追加また追加してくれるというサービスっぷり。特にこの7巻は大学生になった宗矢とのぞさんの入学後の交流や、因幡熊代の先輩コンビに柔道部でなぶられるシーンを描いていてアニメファンにはたまらないものとなってます。


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銀子が肉を食べないせいで最初から肉に飢えてた宗矢が焼肉食べ放題で壊れるシーンが追加されてます。1話からずっと肉肉言ってたのにずっと食べられなかったのかもしかしてw


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そして肉欲に溺れる宗矢を見守りつつもきっちり家では肉を拒否してくる銀子w このシーンもアニメでは無かったはず(見返してないのでもしあったらごめんなさいw)


あとは学校卒業後に無職になった根津が見れたり、OLになった岡さんが酒を飲んで愚痴ってるのを見れたりと、アニメでは端折られたシーンを続々と追加しています。作者コメントでは色々追加しすぎてページ数計算間違えたので、最終巻となる8巻でも大量のオリジナルエピソードが追加予定だとか。楽しみですね。



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「家族としてこんなに誇らしいことはない キミはぼくの自慢の弟だよ」

アニメでも涙腺が緩みかけたこの名シーン、漫画でも来るものがありました。それにしても不思議な感覚だなあ、普段は漫画の名シーンがアニメで再現されたという喜びだけれど、今回はアニメのあのシーンが漫画でも見れたという逆パターン。内容知ってるのに漫画も面白く読めるのは素直にすごい。


話の展開も龍との最終決戦が開始したところで、アニメの最終話を残すだけくらいまで来てます。ということは、作者が言うとおり最終巻はオリジナルエピソードがたっぷりなので今から既に期待ですね。

「惑星のさみだれ」でも全部が終わったあとのキャラ達の後日談が描きたかったと言っていたので、そのあたりのエピソードをたっぷり描いてくれるのではないかと予想。待ち遠しい。


今年2022年は、「プラネット・ウィズ」が完結して「最果てのソルテ」を連載して「惑星のさみだれ」をアニメ化する水上先生の年と言えるでしょう。この1年楽しみです。



眠気覚め度 ☆☆☆☆


プラネット・ウィズ(7) (ヤングキングコミックス)
水上悟志(著)
少年画報社 2022-01-31T00:00:00.000Z
5つ星のうち5.0
¥715



 

ブランクスペース - 透明なものを作り出せる女子高生は青春謳歌できるのか

以前Web版を読んで、うわこれ面白いなと思っていた「ブランクスペース」が2巻まで発売していました。
ここで読めます。

あらすじは引用します。
ある雨の日、女子高生の狛江ショーコは、同級生の片桐スイが不思議な力を持っていることを知る。
ふたりの出逢いをきっかけに、やがてひとつの街を巻き込んだ『空白』をめぐる物語が動き出す―――。
ちょっとこれだけじゃわからないかも。

スイちゃんの不思議な力というのが「透明なものを作り出す」という能力なのです。仕組みや原理さえスイちゃんが理解出来れば、その場には見えないけれども作り出すことが出来ます。
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雨の日に透明な傘を作るスイちゃんの図

この特殊能力を軸に回っていくお話です。ただ、この手のとんでも能力話にしては話が割りと重め。この能力を使って色々楽しんでやろうという方向ではなく、暗い方向で能力を使う話になっていきます。

それは2年生になってから何故か発生した、クラスメイトによるスイちゃんへのいじめ。ショーコに打ち明けることも出来ず、スイちゃんの心は徐々に徐々に荒んでいきます。
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そうして、スイちゃんは次第に人を傷つけるものを作ることに意識を始めます。窮屈な世界、理不尽な暴力、孤独な気持ち。それらがスイちゃんの心を蝕んでいき、負の感情を爆発させようとしてしまうのです。

その後スイちゃんによる大きな事件が発生してしまい、遂にショーコがスイちゃんの気持ちに気づきます。一人で苦しんでいたスイちゃん。誰にも相談できなかったスイちゃん。そのスイちゃんを救う為に、ショーコが立ち上がるのです。
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ショーコはスイちゃんがいじめの復讐の為に能力を使うことに気づき、必死で止めることとします。そんな復讐なんてしても何も楽しくない、もっと楽しいことにこの能力は使うべきだと。

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「じゃあさ 楽しいモノって何?教えてよ」

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「彼氏」

それはショーコが欲しいとずっと思っているものである「彼氏」。スイちゃんの彼氏を能力で作ることが出来れば、例えいじめられていても楽しくなるはずと。その発言を間に受け、スイちゃんは「彼氏」を作り上げることを考え始めます。

これによって、透明な無機物を作り出すところから、透明な意思疎通の出来る人間を作り出す方向に話が大きく切り出されるのが「ブランクスペース」です。


まず設定が面白いですよね。透明なものを作り出せる能力と、それを笠に着てバンバン色んなことやってこうという流れではないというのが非常に上手い。

能力を持っているスイちゃんは本当にただの女子高生であり、精神的に特別強いわけでもなく、それ以外に何か秀でているものを持っているわけではありません。むしろ、人に公表出来ないこの能力を、若干疎ましく思っている節すらあるように見えます。きっと、ショーコとの出会いがなければ次々と新しいものを作ってみるということすらしていなかったでしょう。

そのスイちゃんを大きく動かしてしまったのがショーコなのです。しかも全く悪意は無く、ただ友達になりたい、友達としてこの能力を楽しみたいという気持ちしかありません。能力で自分の利益になるようなことを画策するわけでもありません。そういう意味ではホント純粋よなショーコは。

そんなショーコが、2年生でクラスが別になってしまったスイちゃんの気持ちに気づき、助けてあげようという気持ちが素敵。まあ、いじめから助けるというよりは、スイちゃんの負の感情を和らげる方向で動いているだけと言えばそうなのですが。

とはいえ、話の主軸はあくまでいじめに対する復讐に能力を使うことではなく、「能力によって生まれた透明な人間とは」というところなので、いじめに主眼をおかなくてもよいのでしょう。

考えてみてください、友達が自分には見えない恋人とやり取りしている姿を見ることになるのです。常識で考えるとわけがわかりません。そんな状況になった時、人はどんな反応をしてしまうでしょうか。だけどそれを素直に受け入れるられるのが、やはりショーコならではなのだなと思えるのが良いですよね。

2巻では舞台の「空代市」の話も大きく出てきます。「空代市」は元々「空白市」。空白は透明。空白はブランクスペース。しかも、過去の逸話で「透明な恋人」という話が出てくるという。おそらくスイちゃんの特殊能力も、「空代市」が発現させているものなのだろうと推測させてくれます。

もしかしたら、透明なものというのは強いイメージなだけであり、人の心、妄想空想が生み出した思いの強さのことなのかもしれませんね。

こういうシナリオは非常に好みです。作品としての間の取り方や表現の仕方も抜群で、読んでてグイグイ引き込まれていきます。いじめによってスイちゃんが負の感情を募らせていく描写も丁寧だし、そんなスイちゃんを助けようとするショーコも、ちょっと間が抜けてるところはあるけど素敵。何よりショーコには悪意が無いのがいいなあ。友情に損得なし。グッド。

記事の最初にリンクも貼りましたが、Web版で序盤も読めるので気になる方は是非雰囲気を確認してみてください。これ好きな人には絶対刺さるやつなので。巻数もまだ2巻しか出ておらず、追いかけるのも簡単なので是非是非。今後も期待出来そうな内容となってます。


眠気覚め度 ☆☆☆☆


 
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