サラリーマンをしながら漫画を描き続けているピエール手塚氏の「ひとでなしのエチカ」です。働きながらこのクオリティを描きあげるのは凄まじい。同じサラリーマンとして見習わねば。
「ひとでなしのエチカ」は暴力団の人間をベースに、おかしな人間性や心情の吐露、一般常識とは常軌を逸している思考の人たちにフォーカスを当てた作品です。こういうキャラ設定できるだけで本当に凄い。
七曜会!知ってますチンチコール!月曜日から日曜日までの7人で構成された組織で、それぞれが7人の相手から一万円ずつ脅迫して脅し取り、脅迫した相手にもそれを繰り返させて、ネズミ講のように金を巻き上げることを目的とした集団ですね!
七曜会のシナリオは5日のうち3日までは面白いのですが、後半尻すぼみだったイメージがありますな。竜雷太が演じる組長を脅すところまでが面白かった記憶です。「ハシシって笑うのかと思った」とか脅迫と笑いのセンスがありすぎて非常に面白かったです。
え、その七曜会じゃなくて七妖会ですって?いやあ存じ上げませんなあ。ページ開いて最初に「七妖会」の単語が出てきた時、完全にこればかり考えてましたw
それはさておき、大きく3つの主題について語られています。
ひとつは何十年もの付き合いの友人のために、自身が後悔しないために取った行動で友人に恨まれる難しい人間関係の話。
ひとつは良い感情も悪い感情も全てを受け止めるものの、自分の器を越えてしまったばかりに自分の為に逃げ出してしまう母親の話。
ひとつは自分の仕事がひとでなしの行為だと認識しつつ、何故自分のために生きることがダメなのだろうかと疑問に思ってしまう話。
どれもこれもキャラ設定が非常に濃いです。そして何より、その行動にはそれぞれしっかりと信念があるのが良いです。
しかも、話が重くなりがちなテーマなのに、キャラの思考や動向がコミカル(ある意味サイコパス)なので、そこまで常に重い気持ちにならなくても読めるのが漫画としての上手さでしょう。
ただどうだろうな、それぞれを単話で読むなら読み切れるサイズですが、単行本で一気にとなると結構きつい人はきついかも。文字も多いし。
しかし、読める人には面白い作品だと思います。テーマは重いですが、前述したようにコミカルに読みやすいとも言えますし、読後感も全然暗くはなりません。そういう思考の人もいるのかもなあで終われる感じです。
なので、エンターテイメントとして非常に優秀な部類に入るでしょう。変にカッコつけて歯の浮くようなセリフを言うこともないので、そういった作品とも一線を画しているとも言えます。だって登場人物全員自分に素直なだけなんだもん。
母親の話は作者が公開しているものもありますので、是非読んで見てください。合わない人には無理だと思いますが、合う人には心を掴まれるかと。
こうして取り上げている通り、私はこの作品好きです。というか、ピエール手塚氏の作品は全て一目置いているので、これも当然の如く読む対象になります。今後も追っていく予定なのでよろしくお願いします。
眠気覚め度 ☆☆☆
「ひとでなしのエチカ」は暴力団の人間をベースに、おかしな人間性や心情の吐露、一般常識とは常軌を逸している思考の人たちにフォーカスを当てた作品です。こういうキャラ設定できるだけで本当に凄い。
七曜会!知ってますチンチコール!月曜日から日曜日までの7人で構成された組織で、それぞれが7人の相手から一万円ずつ脅迫して脅し取り、脅迫した相手にもそれを繰り返させて、ネズミ講のように金を巻き上げることを目的とした集団ですね!
七曜会のシナリオは5日のうち3日までは面白いのですが、後半尻すぼみだったイメージがありますな。竜雷太が演じる組長を脅すところまでが面白かった記憶です。「ハシシって笑うのかと思った」とか脅迫と笑いのセンスがありすぎて非常に面白かったです。
え、その七曜会じゃなくて七妖会ですって?いやあ存じ上げませんなあ。ページ開いて最初に「七妖会」の単語が出てきた時、完全にこればかり考えてましたw
それはさておき、大きく3つの主題について語られています。
ひとつは何十年もの付き合いの友人のために、自身が後悔しないために取った行動で友人に恨まれる難しい人間関係の話。
ひとつは良い感情も悪い感情も全てを受け止めるものの、自分の器を越えてしまったばかりに自分の為に逃げ出してしまう母親の話。
ひとつは自分の仕事がひとでなしの行為だと認識しつつ、何故自分のために生きることがダメなのだろうかと疑問に思ってしまう話。
どれもこれもキャラ設定が非常に濃いです。そして何より、その行動にはそれぞれしっかりと信念があるのが良いです。
しかも、話が重くなりがちなテーマなのに、キャラの思考や動向がコミカル(ある意味サイコパス)なので、そこまで常に重い気持ちにならなくても読めるのが漫画としての上手さでしょう。
ただどうだろうな、それぞれを単話で読むなら読み切れるサイズですが、単行本で一気にとなると結構きつい人はきついかも。文字も多いし。
しかし、読める人には面白い作品だと思います。テーマは重いですが、前述したようにコミカルに読みやすいとも言えますし、読後感も全然暗くはなりません。そういう思考の人もいるのかもなあで終われる感じです。
なので、エンターテイメントとして非常に優秀な部類に入るでしょう。変にカッコつけて歯の浮くようなセリフを言うこともないので、そういった作品とも一線を画しているとも言えます。だって登場人物全員自分に素直なだけなんだもん。
母親の話は作者が公開しているものもありますので、是非読んで見てください。合わない人には無理だと思いますが、合う人には心を掴まれるかと。
ピエール手塚🍙10/12単行本2冊同時発売@oskdgkmgkkk親に捨てられた子供が、大きくなって、自分を捨てた親に再会する漫画です。(1/13) https://t.co/TQSe9M2PFO
2022/10/05 00:02:48
こうして取り上げている通り、私はこの作品好きです。というか、ピエール手塚氏の作品は全て一目置いているので、これも当然の如く読む対象になります。今後も追っていく予定なのでよろしくお願いします。
眠気覚め度 ☆☆☆
ひとでなしのエチカ(1) (ヤングキングコミックス)
posted with AmaQuick at 2022.10.16
ピエール手塚(著)
少年画報社 2022-10-12T00:00:00.000Z
¥644
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街 (サウンドノベル)
posted with AmaQuick at 2022.10.16
チュンソフト
チュンソフト 1998-01-22T00:00:01Z
¥51 (中古品)
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