釋英勝といえば当サイト激推しの「モンキーピープル」ですが、代表作は当然「ハッピーピープル」となります。80年代~90年代前半に描かれたもので、時代を感じさせる内容となっています。
その特徴は当時の社会問題をモチーフに描いた残虐な展開にあります。少年犯罪や結婚詐欺、人間の性癖や性格、どうしても我慢出来ない欲求等、とにかく人間の闇を表現しています。それは読んだ人全てに衝撃を与えることでしょう。それくらい、一度読んでしまうと心に残ってしまうのが「ハッピーピープル」です。
特に中学生や高校生の少年犯罪が多かったように思います。まだ電子版になってない話ですが、14歳の少年が少年法で守られていることを自覚していて、暴虐無尽に振舞って次々と犯罪を犯し、最後のコマで「俺たちはどうせ捕まらないんだぜ」みたいなことを言っていたところを読んだ時は思わず怒りを覚えるほどでした。その巻のあとがきでは作者の釋英勝自身も「怒りに身を任せてペンを取った」と記載していたことを覚えています。それほどまでに訴えたいことを漫画にして表現し伝える技術が本当に素晴らしい。
デジタル版1巻の1話で取り上げられている話は、生徒に暴力を振るわれている教師が虎視眈々と復讐チャンスを狙いそれを実現するもの。成し遂げるまでにひたすら生徒にヘコヘコ頭を下げ、ただただ耐え続け、最後にはこれまでの怨みつらみを全て吐き出すかのごとく感情のままに刃物を突き立てます。学級崩壊や少年犯罪が話題となってきた時代に、問題提起と共にあるひとつの結末を描いたものと言えるでしょう。
検索すると発禁とサジェストされるものもありますので、あまりにもそのメッセージ性が強く読み手に影響を与えすぎると捉えられたのでしょうか。少なくとも、読んだ人に大きな衝撃を与える作品であることは間違いないです。人の心を動かす作品は、良し悪し抜きにして素晴らしい。
読み手は選ぶ作品ですので、合わない人は絶対に読めないと思います。グロ表現も多く、ショッキングな話も多く、何より読んでて心が荒む可能性があります。ただ、ハマる人にはとてもハマるものだと思います。惜しいのは、電子化のためかグロシーンにはモザイクが掛かってしまっていることでしょうか。これは当時の紙には勝てないところですね。
いまのところ、全14巻刊行予定で3巻まで発売中となります。作者自身が電子化の作業をしているらしく、あわせて「モンキーピープル」の作業も進めているとのことです。ただ、作者自身の体調も悪いらしく、辛い状態で進めているのだとか。是非とも身体を第一として、時間を掛けてでもいいので作品を完結していただけることを望みます。「モンキーピープル」の結末は是非とも見たいので。。。
眠気覚め度 ☆☆☆☆
モンキーピープル6巻の感想はこちら(打ち切り作品が電子版で連載再開!)
モンキーピープル7巻の感想はこちら(殺人コオロギの大量繁殖、美杉の復讐の結末)
その特徴は当時の社会問題をモチーフに描いた残虐な展開にあります。少年犯罪や結婚詐欺、人間の性癖や性格、どうしても我慢出来ない欲求等、とにかく人間の闇を表現しています。それは読んだ人全てに衝撃を与えることでしょう。それくらい、一度読んでしまうと心に残ってしまうのが「ハッピーピープル」です。
特に中学生や高校生の少年犯罪が多かったように思います。まだ電子版になってない話ですが、14歳の少年が少年法で守られていることを自覚していて、暴虐無尽に振舞って次々と犯罪を犯し、最後のコマで「俺たちはどうせ捕まらないんだぜ」みたいなことを言っていたところを読んだ時は思わず怒りを覚えるほどでした。その巻のあとがきでは作者の釋英勝自身も「怒りに身を任せてペンを取った」と記載していたことを覚えています。それほどまでに訴えたいことを漫画にして表現し伝える技術が本当に素晴らしい。
デジタル版1巻の1話で取り上げられている話は、生徒に暴力を振るわれている教師が虎視眈々と復讐チャンスを狙いそれを実現するもの。成し遂げるまでにひたすら生徒にヘコヘコ頭を下げ、ただただ耐え続け、最後にはこれまでの怨みつらみを全て吐き出すかのごとく感情のままに刃物を突き立てます。学級崩壊や少年犯罪が話題となってきた時代に、問題提起と共にあるひとつの結末を描いたものと言えるでしょう。
検索すると発禁とサジェストされるものもありますので、あまりにもそのメッセージ性が強く読み手に影響を与えすぎると捉えられたのでしょうか。少なくとも、読んだ人に大きな衝撃を与える作品であることは間違いないです。人の心を動かす作品は、良し悪し抜きにして素晴らしい。
読み手は選ぶ作品ですので、合わない人は絶対に読めないと思います。グロ表現も多く、ショッキングな話も多く、何より読んでて心が荒む可能性があります。ただ、ハマる人にはとてもハマるものだと思います。惜しいのは、電子化のためかグロシーンにはモザイクが掛かってしまっていることでしょうか。これは当時の紙には勝てないところですね。
いまのところ、全14巻刊行予定で3巻まで発売中となります。作者自身が電子化の作業をしているらしく、あわせて「モンキーピープル」の作業も進めているとのことです。ただ、作者自身の体調も悪いらしく、辛い状態で進めているのだとか。是非とも身体を第一として、時間を掛けてでもいいので作品を完結していただけることを望みます。「モンキーピープル」の結末は是非とも見たいので。。。
眠気覚め度 ☆☆☆☆
モンキーピープル6巻の感想はこちら(打ち切り作品が電子版で連載再開!)
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