ホラー

オカルトちゃんは語れない 8巻 - 「くねくね」や「八尺様」が出るぞー

妖怪や都市伝説が次々に出てくる「オカルトちゃんは語れない」8巻です。

話の展開が盛り上がってきて今までのキャラも勢揃いしてきたと思いきや、どうやら9巻で終わってしまうようです、残念。スピンオフ元の「亜人ちゃんは語りたい」も終わってしまうので仕方のないことなのでしょうか。

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8巻ではいよいよ現代の都市伝説「くねくね」が登場します。おそらくネット掲示板に書かれたことから急速に広まったであろう都市伝説です。遂に来たかという感じがします。


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さらには映画にもなった「犬鳴村」やみんな大好き「八尺様」の話も出てきます。作中では作られた怪異としての扱いですが、それがまさしく現代の話っぽくていいなと。もっとも、昔から伝わる伝承とかもそういった背景があってのものだとは思いますけども。

さらにさらに、ヴォイニッチ手稿の話も出てきたりと話がものすごく壮大になっていきます。それに連れてこれまでのキャラクタも次々と現れて、一気に盛り上がってきたなあと思いきや次巻予告で9巻完結と記載されていました。

やっぱりなあ、と。話を畳そうな勢いで展開していたもんなあと。面白いけど、終わりが近づくのは寂しいですね。


それにしても、途中から明らかにそうだったけれども、もう原作「亜人ちゃんは語りたい」を遥かに超えてスタンドバトルみたいになってますね。日常生活に潜む特殊な特性を持った人間たちのお話だったはずが、超能力持ってますみたいになってしまった。

これは原作が好きな人はそんな受け入れられないんじゃないかなと、前々から思ってました。個人的には、まったりよりもこういった動きのある話の方が好きなので、むしろ「オカルトちゃんは語れない」の方が好きだったりします。まあ、これは好みですね。


9巻で完結してしまうからきちんと最後まで追います、最終巻も楽しみです。


眠気覚め度 ☆☆☆


7巻の感想はこちら(都市伝説を踏まえながら科学要素もあるのがやはり魅力)


オカルトちゃんは語れない(8) (ヤングマガジンコミックス)
橋本カヱ(著), 本多創(著), ペトス(監修)
講談社 2022-06-20T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.7
¥726


青野くんに触りたいから死にたい 1~3巻 - これほどまでに青春と恋愛とホラーが噛み合った傑作があっただろうか

死んでしまった恋人の幽霊が単なる霊なのか悪霊なのか判断がつかなくなる「青野くんに触りたいから死にたい」です。今回は1~3巻までの感想となります。

前から読んでみたいと思い続けていた椎名うみの初連載作品となります。何かのセールに乗じて8巻まで購入、ようやく最近読み終えて、一気に最新刊の9巻まで購入してしまうほどハマってしまいました。面白い。


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簡単なあらすじは、男の子に免疫が一切なく、どこかクラスで浮いている女の子 優里ちゃんが、青野くんにひょんなきっかけで惚れてしまいあっという間に付き合うことになり、そして2週間で死に別れするところから始まります。

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その後、青野くんがいないことに絶望し、死を考えてしまう優里ちゃん。カッターを手に当てるほど追い詰められてしまいます。

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すると突然現れる青野くん。そう、幽霊の姿で優里ちゃんの前に現れたのが青野くんです。しかし幽霊だから触れません。目の前に愛しい人がいるのに、死ぬほど追い詰められていたのに、話は出来ても触れることは叶いません。

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「青野くんは幽霊でわたしは生きてるから君に触れないんでしょう!?だったらわたしが死ぬしかないじゃない君は生き返れないんだから!?」

ここでタイトル回収です、「青野くんに触りたいから死にたい」優里ちゃんのお話となります。幽霊となった付き合ったばかりの恋人、そんな幽霊と仲良く生活していくハートフル青春ストーリーがここから展開されます。


しかし、単なる恋愛ものではなく、純然たるホラー展開をするのが「青野くんに触りたいから死にたい」なのです。


正直な感想を述べると、この作品のホラー要素はそんじょそこらのホラー漫画では太刀打ちできないくらい怖いと思います。椎名うみが描く漫画の間、漫画の上手さ、作品の空気感が相乗効果となって最高の恐怖感を演出しています。


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「君の中にちゃんと俺を招いて」

ふとした瞬間に出てくる青野くんの別の顔。これが出ると一気にホラー感が増します。

日常では絶対に見せないこの顔へ、ふとした瞬間に切り替わるその空気が物凄く上手く恐怖を演出しています。本当に、瞬時に日常から非日常に切り替わるのが凄くて怖くて、得も言われぬ恐怖感を感じることが出来ます。

この恐怖演出が本当に怖い。普段読む時は寝る前の暗い部屋でタブレットで読んでるのですが、思わず怖くなってしまうくらいに本当に怖いんです。

果たしてこの青野くんは青野くんなのか、それとも他の悪霊なのか、その謎に近づきながら優里ちゃんと青野くんはより関係を深めていき、謎を解くための仲間も増えていきというのが基本のお話となります。

1巻では謎のまま話が進んで、2巻から怖い青野くんに関する話が徐々に明らかになっていき、3巻で青野くんや優里ちゃんの取り巻く環境が明らかになっていくこととなります。

3巻では青野くんとは違う霊の話が出てきて、別の話も同時に展開されていきます。その霊と青野くんの違いが出てきたりして、さらに青野くんのことを深く知れることになるわけです。


本当に面白い作品だと思います。見てるこっちが恥ずかしくなるような初々しい恋愛表現があると思いきやいきなりホラー展開になるし、ホラー要素もきっちりそれなりの理由をつけてあって徐々に明らかになっていくのが先の展開を気にさせます。

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2巻のこのシーンとか、抜き出しただけではなんとも思わないのに、読んでる流れだとめちゃめちゃ怖かった。本当にゾクッとした。普通の絵なのにものすごいホラー演出なんですよここ。こういう表現が上手い。


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3巻で出てきた優里ちゃんの姉である翠と、優里ちゃんの家庭事情が垣間見えるところはホラー演出じゃないのでこれだけで怖い。

こんな頭おかしい人間いるのかよと思うくらいひどい翠ですが、これがまた現実にはこういう人もいるんだろうなと思わせてしまうところがまた。たぶん家庭崩壊の家とかはこういうところもあるんだろうなあ。

そして3巻の後半から始まる学童保育篇が別の視点になっててまた面白い。藤本や新たに幽霊が見える小学生との交流が始まり、話に深みが出てきます。読む人によっては脱線してるとも捉えられそうですが、私はこの話を楽しく読めました。


今回は作品紹介と3巻までの簡単な感想に留めましたが、既刊9巻までは読んでいますので是非ともそこまで感想を書ききりたいところです。こういう作品が出てくるから漫画読みはやめられない。


眠気覚め度 ☆☆☆☆☆


青野くんに触りたいから死にたい(1) (アフタヌーンコミックス)
椎名うみ(著)
講談社 2017-06-23T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.5
¥660


青野くんに触りたいから死にたい(2) (アフタヌーンコミックス)
椎名うみ(著)
講談社 2017-10-23T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.7
¥660


青野くんに触りたいから死にたい(3) (アフタヌーンコミックス)
椎名うみ(著)
講談社 2018-04-23T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.8
¥660


ダンダダン 5巻 - 予想通りの展開だけど面白さの水準が高くて素晴らしい

毎回これぞ少年漫画の王道と高評価している「ダンダダン」5巻です。

5巻も王道ド真ん中でしたねえ。4巻から登場したキャラがそうなるんだろうなと思っていたらやっぱりそうなりました。仲間を集めるフェーズなんでしょう、着々と悪霊集めが捗っている気がします。

しかし、特に悪霊集めをしようとしているわけではないのに、勝手に事件に巻き込まれて集まってくるのが面白いところ。アクロバティックさらさらからの流れのせいで必然的に新キャラはその傾向を探ってしまいます。

ただ、そんな予想できるド真ん中を突っ走りつつも、しっかりと話しの軸が設定されていて奇妙で気持ち悪くて愉快で不快なオカルトもとい人間描写されるところが、ダンダダンを面白くしている要素なのでしょう。

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5巻の素晴らしいところは敵の対象が人間になったことでしょう。これまでは悪霊だったり宇宙人だったりでしたが、今回はこの異様な人間たちです。

ある種の宗教に陥り、自分たちがやっていることが完全な正義だと認識して、オカルンたちを巻き込んでいく姿は、まさしく人間の汚い部分を描写しています。

こういう如何にも人間臭いの好きなんですよねえ。人間の傲慢だったり悪意だったり、綺麗事で済まさない展開がホント好き。それにイライラしたり、頭に来たり、ひどい目にあってスカッとしたり、色々と感情を揺さぶられるのが人間臭いことの面白さだと思います。


そして何より王道の面白さを引き立てているのがその展開の速さでしょう。だらだらと間延びした展開は一切なく、必要なことが次々と起きていきます。なので非常にテンポが良く、一気に読み進めてしまいます。やっぱりテンポが良いというのは作品を面白くする重要なファクターなんですね。

特にバトル要素も多分に含んだ「ダンダダン」はバトルの展開がスピーディなのもあり、話自体がとても早く進む傾向にあります。

それに対して、導入だったり人物描写、状況描写は丁寧にすることで、必要なことはしっかりと伝えて、話のスピードは落とすことなく一気に展開していきます。その点が非常に好感触。きちんと1冊ずつ大きく話が展開するのがお見事ではないでしょうか。


もう十分に知名度を稼いでいる作品だと思うのですが、やはり評判通りその面白さは折り紙付きだなと思う次第です。普段あまり集英社の作品、特に最近のジャンプ系は読まないのですが、「ダンダダン」はどうしても読みたくなってしまう。面白い。

当然次巻も期待です。


眠気覚め度 ☆☆☆☆


1巻の感想はこちら(これは必読!間違いなく人気が出る!)
2巻の感想はこちら(非常に高水準の作品、実に面白い) 
3巻の感想はこちら(少年漫画の王道とはまさにこの作品でしょう)
4巻の感想はこちら(宇宙人のお約束を全面で使う演出がお見事)


ダンダダン 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)
龍幸伸(著)
集英社 2022-05-02T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.9
¥502


ジンメンソウといっしょ - メンタル強者のお姉さんがカッコいい人面瘡生活

ふと気づいたら右顔面に沢山のジンメンソウが出来ていても何も気にせず生活を送るたくましいお姉さんの強さを描く「ジンメンソウといっしょ」です。

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朝起きたらこんな人面瘡が出来てました。この人面瘡、お姉さんに寄生してるわ痛覚を共有してるわ一つ一つが意思を持っていて喋るわでもう大変。普通の人ならこれだけで人生を色々考えてしまうでしょう。


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しかしこのお姉さん、持ち前のメンタルの強さでこの人面瘡と共生することを選択します。なので、人面瘡という特殊な設定があるものの、ひたすらこのお姉さんの強さとカッコよさを味わう作品となっています。

おそらくこの作品、人面瘡でなくても十分成り立つ設定です。というのも、このお姉さんが類を見ないほど強烈で魅力的なキャラで、どんなことが起きても動じずに飄々と生きていくような存在なのです。

正直、人面瘡だろうがなんだろうが、このキャラを作れた時点でこの面白さは保証されてるのではないでしょうか。


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人面瘡が出来ても気にせず仕事をするお姉さん。


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人面瘡が出来ても気にせず友達とランチに行くお姉さん。


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人面瘡が出来ても夜のお店で接客するお姉さん。

このブレなさいいなあ。良く言えば芯がある強い女性、悪く言えば何も気にしない面倒くさがりなわけですが、ブレない性格が本当に魅力的。

おまけになんだかんだ呪われてる人面瘡と何故か仲良くなったりして、その人面瘡がいちいち可愛くて、こんな人面瘡ならついてもいいんじゃないかと錯覚するくらいです。

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かわいい。

人面瘡が憑いているという異常な状況をむしろ楽しむメンタル強者お姉さんの構造がなんとも不思議な世界を作り出してるとも言えるでしょう。

ただ、前述したとおりそもそもこのお姉さんが魅力的なので成立している作品とも言えると思っています。発想とキャラクターの勝利じゃないのかなこれ。

蓮コラが苦手な人にはちょっと厳しいかもしれませんが、絵は基本的に綺麗で読みやすくて、ネタも明るいものが多いので凄くラクに読める部類になります。割と頭カラッポで読みたい時に相応しいものではないでしょうか。

というよりそもそも、人面瘡というありえない事象がテーマになっているので、あれこれ考えても仕方ありません。深く考えずお姉さんカッコいい人面瘡可愛いで読めばいい作品だと思います。


眠気覚め度 ☆☆☆


ジンメンソウといっしょ 1 (MFC)
寺田 亜太朗(著)
KADOKAWA 2021-07-21T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.8
¥634


ジンメンソウといっしょ 2 (MFC)
寺田 亜太朗(著)
KADOKAWA 2022-01-21T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.8
¥634


ダンダダン 4巻 - 宇宙人のお約束を全面で使う演出がお見事

各所で絶賛まさしくこれぞ少年漫画の王道を突き進む「ダンダダン」4巻です。

率直に言って面白かったです。何より展開が早くてサクサク進むのがいいですよね。バトルも駆け引きがわかりやすくてパパッと進むし、シナリオ会話も詰まってて話が展開するのが早いし。その中に詰め込まれてるギャグや恋愛だったりの要素もまたグッド。

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このシーンのこの展開はホントに腹を抱えて笑ってしまったwww

戦った宇宙人を気遣ってあげる優しさも素晴らしいし、そこから牛に繋がる話の持って行き方素晴らしいし、何よりこのページに至るまでの流れが考えつくされていて完全にやられましたw

このシーンっていわゆるキャトルミューティレーションで、一般知識なわけじゃないですか。ということは宇宙人のお約束なわけですよ。確かに相手は宇宙人だし、牛乳が必要だしって展開になったものの、いきなりこれが出てくるとは思わないじゃないですか、いくら想像出来たとはいえ。ここが本当に上手かったなあ。


それと、これまで宇宙人やら妖怪やらが一挙に出てきてオカルトSFでもうごちゃまぜになってたところに、妖怪と宇宙人の関係性が解き明かされてきたのがいいですね。下手に伏線を隠したままにし続けるんではなくて、出すべき情報はしっかり出す、この読者との駆け引きも上手いなあと。

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「宇宙人の科学技術を以てしても妖怪には勝てない そこでジブン達のような特殊な人間を襲って研究して妖怪に勝つための技術を研究しようとしてるんですよ!!」

なので、共通の敵ではなくてあくまでも妖怪対宇宙人という構成。ターボババアやアクロバティックさらさらが味方についてるのもそういう背景があるからです。

但し、妖怪も素直に力を貸してくれてるわけではなく、なんやかんやあって相手に一度は勝たないとならない。なんだよFFシリーズの召喚獣かよ。悪魔会話じゃ駄目なんかい。

ということは、4巻で出てきた次のお話も、相手が妖怪なら新キャラが仲魔になるパターンなのかな?で、そういう流れがしばらく続くんだろうか。もしそうならいつ終わるのか全くわからんな。。。

とはいえ、4巻まででこれだけ濃厚な展開がされてるので、話が続いてもこのスピードで展開されてくれれば全然飽きずに読み続けられそうです。下手な尺延ばしなく、このままの勢いで走り続けられたら間違いなく傑作になるなあこれ。


いやあ、面白かった。5巻も楽しみですな。


眠気覚め度 ☆☆☆☆


1巻の感想はこちら(これは必読!間違いなく人気が出る!)
2巻の感想はこちら(非常に高水準の作品、実に面白い) 
3巻の感想はこちら(少年漫画の王道とはまさにこの作品でしょう)
5巻の感想はこちら(予想通りの展開だけど面白さの水準が高くて素晴らしい)


ダンダダン 4 (ジャンプコミックスDIGITAL)
龍幸伸(著)
集英社 2022-03-04T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.9
¥502


怪異と乙女と神隠し 4巻 - テーマは付喪神だけど対象はVTuberなのが実に上手い

割とベースとなる怪異の話はシリアスなのに、絵が上手くて主人公が恵体でやたらとでかい「怪異と乙女と神隠し」の4巻です。これ絶対、話はともかく絵が好きで読んでるという人がいるでしょう。

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でかいんですよ。やたらと。


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ね、やっぱりでかいんですよ。


そんな「怪異と乙女と神隠し」の4巻です。本巻では大きく話は2つ、どちらも完結するので読み切るにはちょうどいいですね。

特に2つ目の話がまさしく現代的という感じで面白かったです。なんとテーマはVTuber。
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このVTuberの話から、側だけが動き出して事件を起こしてしまうのです。いわゆる付喪神の話ですね。中の人から手が離れて、ネット上で色々と悪さをしてしまうというお話。

これがもう、まさしく現代っぽいと思いました。付喪神といえば長年使った道具に魂が宿り、自我を持ったり勝手に動いたりというもので、例えば傘だったり、職人が長年使った道具だったりなどが定番なわけです。それが、まさに現代に即した形で、VTuberのキャラクター自身が付喪神になるというのは目の付け所が非常に面白いです。

私自身、VTuberにはさほど興味が無いため、その熱狂ぶりがあまりわからないのですが、この作品ではなかなか研究されているという印象でした。

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ここまで本当に入れ込む人がいるのかどうかはわかりませんが、VTuberの熱狂っぷりを如実に表現しているのではないかと思います。好きだからこそ、熱中できるからこそ、こういった感情が吐露されるのでしょう。

私自身も、VTuberが対象ではないけれども、例えば連日感想を上げているような漫画に様々な経験や感動を与えられているわけですから、熱中したものから得られるものが大きいというのは重々理解しています。だからこそ、VTuberに熱中する人達としても、そういった感想が上がるのでしょう。

そのあたりの表現がしっかりしていて、研究されているのだろうなというのが率直な感想となります。そういった裏づけがあって説得力がある表現というのは、読者を引き込むためには必要な内容だと思っています。なので、この話もじっくり読めて面白いものとなっていました。

VTuber界隈、正直なことを言うと私もそんなに良いイメージはないのですが、それを好きな人も勿論いるわけでして、決して否定はしません。むしろ肯定側に考えを揺らさせてくれる表現をしてくれて感謝しています。

テーマの選定もよければ、話の設定も上手いなあ。しかも絵も上手くておっぱいも、いや、恵体の女性を描いているのだから、もっと人気出てもいいと思うんだけどなあ。次巻も期待!


眠気覚め度 ☆☆☆☆


3巻までの感想はこちら(都市伝説と恵体女性と黒髪美少女)


怪異と乙女と神隠し(4) (ビッグコミックス)
ぬじま(著)
小学館 2021-12-10T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.8
¥605

 

本田鹿の子の本棚 魁題十五撰相篇 - 読み手を選ぶ怪作、受け入れれば面白いこと間違いなし

これぞ怪作、知る人ぞ知る、好きな人は絶対に好きだけど嫌いな人には抜群に合わない「本田鹿の子の本棚」の新刊、「魁題十五撰相篇」です。実質6冊目ですね。4冊目が「続刊未定篇」でどうなることかと思っていましたが、無事発行が続いていて何よりです。

まず始めに書いておきます、私はこの作品が大好きです。しかし、万人に受け入れられるものではないということも認識しております。だからこそ、私はこの作品の認知がもっと広まり、ピンポイントで受ける人に届けたいのです。


この「本田鹿の子の本棚」は基本オムニバスストーリーなのです。一応話の筋は鹿の子のお父さんが、娘がいない間に娘の部屋に忍び込み、娘が日々読書に耽っている作品を盗み見するというものとなっています。

おまけに、鹿の子のお父さんは想像力が豊かなため、娘の本である小説を読めば、その情景が漫画のように思い浮かぶというなんとも漫画向けの設定です。そしてその設定を活かして、ありとあらゆるとんでも話が繰り広げられるのです。

例えば、「続刊未定篇」からは耳なし芳一の話をさらに展開させて、三節根にもお経を書いて霊から見えない武器を振り回す坊さんとして立ち向かったり、「鳳凰の帰還篇」からはムエタイの選手が膝に人面瘡を持っていてかつ意思があるのだけど、技を習得するために膝を3万回木に叩きつけて人面瘡を殺すことで人殺しの域に到達した達人に成長したり、「大乱戦クラッシュファミリーズ篇」では飲尿バーという客のおしっこを使ってカクテルを作り飲尿するというとんでもない設定のバー物語を繰り広げたりなんです。

もう、とにかく設定が多種多彩な上、想像の斜め上の右側の下あたりを行くはちゃめちゃストーリーなのであります。そしてこれが、到底普通の人には受け入れられないようなとんでも話なのです。例に挙げたような設定だったり、なんだかんだで実はちょっとほっこりするような話だったり、それはもう様々。

あれですね、下衆な週刊ストーリーランドみたいなもんですね。下衆くらいじゃ足りないかも。ドルマゲスくらい下衆です。しかも話によっては有名漫画のタッチを持ってきてるのもまたゲスい。そんなの笑わないわけがない。


この「魁題十五撰相篇」でも素晴らしいオムニバスストーリーが展開されています。特に今回は「サムライトロッコ道」が際立っています。

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絶対な答えが無いことで有名なトロッコ問題がストーリーの根幹です。
これに対して、以下のような判断をするのが サムライなのです。


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「1人か5人がではなく 2人か6人死ぬというわけか」じゃないよw なんでいきなり山口貴由御大の絵なんだよw

もう既にここだけで面白いのに、このトロッコ問題の発展のさせ方が無理矢理過ぎて秀逸なのです。


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「野生のトロッコ」が凶暴化しトロッコ問題が日常化した時代ってなんだよw

もうね、こういうわけのわからない設定を思いつくのが天才過ぎるのですよ。野生のトロッコって、メタルマックス2の野生のバスじゃないんだから。こんなん存在したらもうなんでもありじゃんかよ。そしてまさしくこういうなんでもありな設定がバンバン出てくるから、本当に面白いのです。

しかもこの「サムライ トロッコ道」はこれが導入の3ページですからね。ここから野生のトロッコに対抗するサムライの生き様を描いていくのです。どうです?まったく展開が想像できないでしょう?w

こんなとんでもない話が山ほど繰り広げられる「本田鹿の子の本棚」なのです。これ絶対好きな人はめちゃめちゃ好きだけど、合わない人はめちゃめちゃ嫌いな部類だと思うんですよね。最初に書いたとおり私はめちゃめちゃ好きになってしまったので、1巻の「暗黒文学少女篇」からずっとファンなのです。


年に1回しか単行本が発行されませんし、いつ打ち切られてもおかしくない(「続刊未定篇」から想像)ので、是非ともこの作品が好きな人を増やしたいところです。

ただ、単行本が高いのがちょっと手を出しにくいところなのですよね。であれば、リイドカフェの無料分を読むことをおすすめします。

本田鹿の子の本棚(リイドカフェ)

おすすめしやすいマイルドな83話の「ビッチ」とか読めるみたいなので、このあたりから入っては如何でしょうか。85話の「バレーボールZ」とかはタイトルからお察しでパロディ系なのでこれもいいですね。



眠気覚め度 ☆☆☆☆


本田鹿の子の本棚 魁題十五撰相篇 (リイドカフェコミックス)
佐藤将(著)
リイド社 2021-11-29T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.7
¥1,100


本田鹿の子の本棚 続刊未定篇 (リイドカフェコミックス)
佐藤将(著)
リイド社 2019-11-20T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.8
¥1,100


本田鹿の子の本棚 鳳凰の帰還篇 (リイドカフェコミックス)
佐藤将(著)
リイド社 2021-01-29T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.7
¥1,100



 

ダンダダン 3巻 - 少年漫画の王道とはまさにこの作品でしょう

非常に高水準で、バトルあり、ホラーあり、SFあり、恋愛あり、キ○ガイありの「ダンダダン」3巻です。3巻も引き続き面白いです。

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前巻から続いた金玉争奪戦の末、その手に取り戻した金玉です。まだ片玉ですが致し方なし。

そして何よりも、このアクロバティックさらさら戦の結末といいその後といい、2巻からは想像もつかない展開になっていました。その流れが本当に見事。

戦いの結末は、まさかの展開。単なる悪霊ではなく、思念が強力な地縛霊としてのアクロバティックさらさらの成り行きは涙無しには読めません。ある意味少年漫画の王道やなこれ。

そしてその後の展開ですよ。まさかのアクロバティックさらさらが愛羅と共に戦うことに。敵だったものが味方に。これこそ少年漫画の王道です。

2巻時点ではアクロバティックさらさら自体が単なる悪霊という認識だったのと、そこからまさか味方になるまでの展開なんて読めやしません。

更に愛羅も混ぜた三角関係っぽい恋愛展開も始まるし、要所に込められるギャグもいちいちしっかりしていて面白い。キャラの個性が立っているからこそこの面白さも引き出せるのかなと。

そこに加えて、狂気染みていてどこか憎めない敵が出てくるというのがまたグッド。完全に頭はおかしいのだけどどこか憎めないのです。しかも年代がバレるような台詞回しもしてくるので尚更共感してしまう。

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「にじゅ~よじかんたたかーえまっすーか ビジネスまーん」

とかね。このあと「たいぐーアパカッ」とか言い出すしね。もうピンポイントで読者狙ってきてるよね。


と、これまでの話をまとめますと、結局この「ダンダダン」は少年漫画の王道をしっかりと踏襲しつつ、SFやオカルトという要素をちりばめることで、やはり非常に高水準の作品に仕上がっていると思うのですよ。

1巻や2巻の感想の時からも書いてきていますが、これだけ面白い要素を詰め込んでいる上に画力も高いので、面白くならないわけがないのです。変に気取ったりカッコつけたりしてないところがさらに拍車を掛けてます。これは人気出るわけですよ。誰が読んだって間違いなく面白いもの。


今や既に認知度が高いので、私が改めて紹介しなくてもと思うのですが、読んだら色々書きたい感想が出てきてしまうのだから仕方ないですね。それだけ「ダンダダン」は面白いです。自分が中学生とか高校生だったらきっとこれを年度代表作に選ぶだろうなあ。


眠気覚め度 ☆☆☆☆


1巻の感想はこちら(これは必読!間違いなく人気が出る!)
2巻の感想はこちら(非常に高水準の作品、実に面白い)
4巻の感想はこちら(宇宙人のお約束を全面で使う演出がお見事)
5巻の感想はこちら(予想通りの展開だけど面白さの水準が高くて素晴らしい)


ダンダダン 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)
龍幸伸(著)
集英社 2021-12-03T00:00:00.000Z
5つ星のうち5.0
¥502

 

のんちゃんとアカリ - 最高にサイコなアカリちゃんと呪いの人形は出オチで終わらない

呪われた館の呪いの人形が呪おうとした相手がもっとヤベー奴だった「のんちゃんとアカリ」です。正直出オチなのですが、そのインパクトに惹かれてしまいます。

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割と人形の描写はホラーなのに、それに相対する人間が最高に頭がおかしいイッちゃってる系なので完全に相殺しているどころか上回っているのです。

そのサイコーにサイコな女の子がアカリちゃん。友達がいない16歳の女子高生で、友達がほしくてほしくてたまらない彼女は、呪ってくれる人形を友達だと宣言します。

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「せっかくズッ友になったんだし もっと話そうよ のんちゃん!」

呪いの人形がすることなすこと全てを、自分と一緒にいるためにやってくれていると思い込んでしまうアカリちゃん。それに翻弄され、むしろ呪いの人形がアカリちゃんを避け始めて、どうやって呪いの館から追い出すか画策するのが基本ストーリーとなります。


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確かにこりゃサイコだわ。


そんなやり取りがメインの本作、学校の知人も巻き込んでいき、徐々にアカリちゃんへの独占欲も出てくる呪いの人形が妙に可愛いのが特徴なのです。押されて押されて、ふとした瞬間に引かれると気になってしまうのは恋愛と同じ手法ですね。自然とやってるアカリちゃんは間違いなく生まれ付いてのジゴロ。

完全に出オチで終わりそうなテーマですが、やはりアカリちゃんのサイコっぷりが面白い本作、そして呪いの人形がそれに対して妙にまともな思考を持ってしまっているので、出オチではなく面白いギャグ漫画として成立しています。これはキャラ設定の勝利でしょう。

こういう作品が出てくるから、やはり漫画というのはいつまでも侮れない。だからこそ読むのをやめられない。


眠気覚め度 ☆☆☆







 

オカルトちゃんは語れない 7巻 - 都市伝説を踏まえながら科学要素もあるのがやはり魅力

「亜人ちゃんは語りたい」のスピンオフ「オカルトちゃんは語れない」の7巻です。「亜人ちゃんは語りたい」よりもホラー要素強め、科学要素強めで、個人的にはこっちの方が好きです。


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ネットで流行った都市伝説の話も絡めつつ、その現象を科学的にも解明していくのがホント面白い。単に異常現象ではなくて、それっぽくありそうに説明していくのもグッド。

この形式、何かで見たことあるような気がずっとしてたんですが、おそらく「流行り神」ですねこれ。「流行り神」自体は科学的に解明しつつも、なんだかんだオカルト要素を絡めて科学では説明出来ないオカルト現象としていました。

「オカルトちゃんは語れない」も妙に納得行く説明はありつつ、実はその本質は解明されていないことも共通なんではないかと。別の空間に存在するとか説明されても理屈が通らないしなあ。


さて、この7巻はパズルになっているおもちゃがブラックホールを発生させたという話と、異様に幸運をもたらしてくれる女性がヨーコと出会ったばかりに世界を消滅させる話が掲載されています。

特に幸運をもたらしてくれる話は読んでて微笑ましいところあり、羨ましいところありで読んでてとても面白く、それが世界消滅に繋がるのがとんでも過ぎてそれがまた面白い。そしてざしこが可愛い。

正直、幸運をもたらしてくれるということから、世界消滅までの発想が本当に凄いと思います。別空間があってそこに干渉できるのがヨーコであるという設定から、ここまで発展させるとは、やはりその展開に脱帽であります。何が起こるかわからないし、どう科学と紐付けるのか、どう解決するのかが全く読めないのが面白いところです。


本編の「亜人ちゃんは語りたい」は次巻で終わってしまうらしいですが、この「オカルトちゃんは語れない」は今の所続いてくれそうで、まだまだ楽しみです。


眠気覚め度 ☆☆☆☆


オカルトちゃんは語れない(7) (ヤングマガジンコミックス)
橋本カヱ(著), 本多創(著), ペトス(監修)
5つ星のうち4.7
¥726





流行り神っていつのまにか「真・流行り神」が3まで出てたんですね。シリーズは色々あれど、やはり初代の「流行り神」が一番面白かった気がするなあ。


今のイチオシ!
ちょっと前のイチオシ!!
結構前のイチオシ!!
それなりに前のイチオシ!!
スピリットサークル完結!!
タイムリープサスペンス!!
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