MTGは全くわからないのでそのあたりは斜め読みしてるのに何故か読むのをなかなかやめられない「すべての人類を破壊する。それらは再生できない。」9巻です。

そうなんですよ、自分は全然MTG(マジックザギャザリング)を知らないので作中のそのあたりは「ふーん」くらいの感覚でしか読めてないのです。しかし主人公達の年代を背景にされているやり取りが面白いのでついつい続きを読んでしまいます。

きっと麻雀を知らないけど「天 天和通りの快男児」や「アカギ」を読んでしまうような人はこういう感覚で読んでるんだろうなと思ったり。ちょっと麻雀の割合多い?


さて、この9巻では大会であたった神納と沢渡が全力でぶつかり合うところから始まるわけですが、この大会でMTGをやめることを意識している沢渡が、これまでの思い出をモノローグに挟みながら対戦を続ける演出が本当に素晴らしい。

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これまでの人生を振り返る沢渡。小さい頃から英才教育のため何でも出来る存在だったが、それゆえにクラスメイトから距離を取られて孤独を感じる日々。



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そんな彼女へ無遠慮に踏み込んで来たのが神納。だからこそいつの間にか惹かれてしまったという恋の遷移を丁寧に描写しています。このあたりが丁寧に描かれるのがグッド。


そのあとはある意味ラブコメとして結末である展開になります。言ってしまうとカップル成立してしまいます。にしても、そこまでの流れに少しイライラ。素直になるならとっととくっつけよコンチクショー。

そしてくっついたあとの態度急変にもイライラ。大会前にMTGやめるってのもどうやらやめなさそうだし、だとしたらそういう態度取ってたのもあんまり納得いかないし、なんだかなーと。


うーん、前半が良かっただけに後半がなんかなーというところでしょうか。新しい展開にもなってきたし、新章突入というところでしょう。何より八雲がまだまだ動いてきそうなのでこれからもラブがコメしそうです。



眠気覚め度 ☆☆☆


8巻までの感想はこちら(90年代末が舞台の刺さる人には刺さるやつ)
10巻の感想はこちら(それはなんて青春)
11巻の感想はこちら(すれ違いはラブコメの基本ですな)


すべての人類を破壊する。それらは再生できない。 (9) (角川コミックス・エース)
横田 卓馬(著), 伊瀬 勝良(その他)
KADOKAWA 2022-01-26T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.7
¥697