逆打ち「ハコヅメ」感想も遂に3巻です。今回含めてあと3つ、あと3つ書けば、全ての「ハコヅメ」の感想を書いたことになるので頑張りましょう。
1話目は「UFO」。UFOを見たという通報に対応する聖子ちゃんと川合からスタートします。この話、夜中の通報してくる人たちにひたすら対応していく回なのですが、どれだけ警察官が大変なのかというのを上手く描写していると思います。
しかも、天丼のように何度も通報してくる坂本太郎のことをネタにしつつ、最後はしっかり自殺防止の対応に結びつけるという上手さ。最初の頃から、本当に話作りが上手いですよね。
2話目は「大麻と似顔絵」。聖子ちゃんと牧ちゃんと川合が3人1つのベッドで寝るお話からスタート。

「くっせぇ。くっさ え!?どっち… うわ 牧高さんくっさ…」
最近の川合ならまずしないであろう言葉使いが面白いw そしてこの話から初めて、川合が似顔絵を描き始めるんですね。この回はその導入部分です。
そうして「似顔絵狂騒録」の登場。川合の似顔絵初お披露目回です。川合の下手さに笑う話かと思いきや、実は川合こそが本当の姿を描きだそうとしていたことがわかる素晴らしい回。

「彼が犯人と対峙したとき 反抗の途中で殺気立った犯人の目が 強く印象に残ったためかと」
ここに気づくための布石ってなんだったんでしょうね。元から川合がそういうことを考える姿が見れていればみんなもこんなにびっくりしなかったわけで。何にせよ、ここから川合先生の伝説が始まるのです。
話は続いて「再現人形」の回。牧ちゃんが実は事情聴取で被害者の女の子から正しい情報を引き出せなかったことから色々問題が発生する回です。ドラマでは牧ちゃんの役柄を川合が取っちゃってました。
この回で面白いのは、聖子ちゃんは牧ちゃんのことを擁護して、源はしっかりと牧ちゃんのことを仕事が出来るようになるよう責める二極化です。源が言っていることは正論であるものの、珍しく聖子ちゃんは牧ちゃんを庇います。ここから、同性の後輩には実は甘いという聖子ちゃんの姿が垣間見えます。
そしてその対立を落ち着かせてるのが、2人の後輩である山田なんですね。ここで彼らの関係性がはっきりしてきます。3巻でようやくキャラが揃ってきて、関係性を整理してきたというところでしょうか。
そして特別捜査本部が立ち上がった「捜査一課」の話。特捜のやり取りがホント笑えて面白い。

「もっとマシな似顔絵捜査官はいなかったのか 冤罪が出るぞ」からの「クリソツだ!」の流れが本当に面白いし、

「弱い」「決定打がねぇ」「その決定打を見つけるのがてめぇらの仕事です」のやり取りもホント笑えるし、

「捜査員の睡眠時間が計画に入ってません」「入れてません」「倒れます」「その時は他のコマと差しかえます」の流れとか最高に面白い。たった3ページでこれだけのやり取りを入れてくるとかホントに天才なのか。
その次の「勝負は一瞬」もまだまだ特捜事件の話ですね。こうして読み返すと3巻のほとんどが似顔絵から始まった婦女暴行事件の話で構成されてたんだなー。このあたりは、笑いもあるのに話もしっかりしていて本当に面白いです。
そのまま「コマよ走れ」へ続きます。

「こんな…クソ野郎のせいで…っ」
牧ちゃん屈指の暴言シーン。ここ以外に汚い言葉使ったことないんじゃないだろうか。犯人逮捕し、被害者の心を救ったシーンで締める一連のこの事件は、「ハコヅメ」初期の長編シリーズとなりました。綺麗に締めるあたりがいつもの話と違ってグッド。単に笑いと警察官の話だけでなく、しっかりとしたシナリオ構成を練れる力を示したということではないでしょうか。
次から話が変わって山田が無くした「警察手帳」のお話。

今見返すと、この那須部長と北条係長の顔が面白い。源の顔も死んでる。それに対して刑事課長と署長の顔が普通なのは、もう達観してしまっているのだろうか。
最後が「新任の秘密」でニカチョーくん初登場です。まさかこの時のキャラが、時間を置いて如月部長と共に関係してくるとは思いもしませんでしたね。

この川合の聖子ちゃんから覚えたドヤ顔いいよなあw
話としても、刑事課長が副署長のことを交えながら過去の大泥棒との対峙の話をするのが素敵。こういう話を出来るっていうのは、良い上司なんだろうなあ。ありとあらゆるところで恐ろしい一面ばかりでてくるけれども。
3巻は似顔絵もそうですし、初の長編が収録された「ハコヅメ」でした。このあたりから面白さと人気を確立させたと言っても過言ではないでしょう。
眠気覚め度 ☆☆☆☆☆
ハコヅメ4巻の感想はこちら(黒田カナ伝説はここから始まった)
ハコヅメ5巻の感想はこちら(とにかく笑える内容盛り沢山)
ハコヅメ6巻の感想はこちら(伝説の笑ってはいけないお誕生日会が収録されたハコヅメの最高傑作巻)
ハコヅメ7巻の感想はこちら(煽り役としてパーフェクトな聖子ちゃんが見れます)
ハコヅメ8巻の感想はこちら(これ警察学校で習ったやつだ!)
ハコヅメ9巻の感想はこちら(色々な話が詰め込まれている、これぞハコヅメ)
ハコヅメ10巻の感想はこちら(迷惑防止条例と強制わいせつの違いが勉強になります)
ハコヅメ11巻の感想はこちら(1巻の伏線を見事回収、この日の出会いを何度も後悔することになる)
ハコヅメ12巻の感想はこちら(同期の桜完結、川合の成長を感じられる最高の展開)
ハコヅメ13巻の感想はこちら(アンボックス事件のカップルが登場)
ハコヅメ14巻の感想はこちら(奥岡島事件発生篇)
ハコヅメ15巻の感想はこちら(奥岡島事件解決篇)
ハコヅメ16巻の感想はこちら(1巻で出てきたキャラが再登場する感動の成長譚)
ハコヅメ17巻の感想はこちら(アンボックスを読んだ後に読むと非常に切ない)
ハコヅメアンボックスの感想はこちら(警察の負の感情を全力で主張した傑作)
ハコヅメ18巻の感想はこちら(即ハメあんあん激イキスクール)
ハコヅメ19巻の感想はこちら(20巻を読むために覚悟させられる巻なのではないか?)
ハコヅメ20巻の感想はこちら(アンボックス級のシリアス話が一貫した傑作巻)
ハコヅメ21巻の感想はこちら(虎松譲二事件完結!大事件の事後処理といつものギャグパートが再開します)
1話目は「UFO」。UFOを見たという通報に対応する聖子ちゃんと川合からスタートします。この話、夜中の通報してくる人たちにひたすら対応していく回なのですが、どれだけ警察官が大変なのかというのを上手く描写していると思います。
しかも、天丼のように何度も通報してくる坂本太郎のことをネタにしつつ、最後はしっかり自殺防止の対応に結びつけるという上手さ。最初の頃から、本当に話作りが上手いですよね。
2話目は「大麻と似顔絵」。聖子ちゃんと牧ちゃんと川合が3人1つのベッドで寝るお話からスタート。

「くっせぇ。くっさ え!?どっち… うわ 牧高さんくっさ…」
最近の川合ならまずしないであろう言葉使いが面白いw そしてこの話から初めて、川合が似顔絵を描き始めるんですね。この回はその導入部分です。
そうして「似顔絵狂騒録」の登場。川合の似顔絵初お披露目回です。川合の下手さに笑う話かと思いきや、実は川合こそが本当の姿を描きだそうとしていたことがわかる素晴らしい回。

「彼が犯人と対峙したとき 反抗の途中で殺気立った犯人の目が 強く印象に残ったためかと」
ここに気づくための布石ってなんだったんでしょうね。元から川合がそういうことを考える姿が見れていればみんなもこんなにびっくりしなかったわけで。何にせよ、ここから川合先生の伝説が始まるのです。
話は続いて「再現人形」の回。牧ちゃんが実は事情聴取で被害者の女の子から正しい情報を引き出せなかったことから色々問題が発生する回です。ドラマでは牧ちゃんの役柄を川合が取っちゃってました。
この回で面白いのは、聖子ちゃんは牧ちゃんのことを擁護して、源はしっかりと牧ちゃんのことを仕事が出来るようになるよう責める二極化です。源が言っていることは正論であるものの、珍しく聖子ちゃんは牧ちゃんを庇います。ここから、同性の後輩には実は甘いという聖子ちゃんの姿が垣間見えます。
そしてその対立を落ち着かせてるのが、2人の後輩である山田なんですね。ここで彼らの関係性がはっきりしてきます。3巻でようやくキャラが揃ってきて、関係性を整理してきたというところでしょうか。
そして特別捜査本部が立ち上がった「捜査一課」の話。特捜のやり取りがホント笑えて面白い。

「もっとマシな似顔絵捜査官はいなかったのか 冤罪が出るぞ」からの「クリソツだ!」の流れが本当に面白いし、

「弱い」「決定打がねぇ」「その決定打を見つけるのがてめぇらの仕事です」のやり取りもホント笑えるし、

「捜査員の睡眠時間が計画に入ってません」「入れてません」「倒れます」「その時は他のコマと差しかえます」の流れとか最高に面白い。たった3ページでこれだけのやり取りを入れてくるとかホントに天才なのか。
その次の「勝負は一瞬」もまだまだ特捜事件の話ですね。こうして読み返すと3巻のほとんどが似顔絵から始まった婦女暴行事件の話で構成されてたんだなー。このあたりは、笑いもあるのに話もしっかりしていて本当に面白いです。
そのまま「コマよ走れ」へ続きます。

「こんな…クソ野郎のせいで…っ」
牧ちゃん屈指の暴言シーン。ここ以外に汚い言葉使ったことないんじゃないだろうか。犯人逮捕し、被害者の心を救ったシーンで締める一連のこの事件は、「ハコヅメ」初期の長編シリーズとなりました。綺麗に締めるあたりがいつもの話と違ってグッド。単に笑いと警察官の話だけでなく、しっかりとしたシナリオ構成を練れる力を示したということではないでしょうか。
次から話が変わって山田が無くした「警察手帳」のお話。

今見返すと、この那須部長と北条係長の顔が面白い。源の顔も死んでる。それに対して刑事課長と署長の顔が普通なのは、もう達観してしまっているのだろうか。
最後が「新任の秘密」でニカチョーくん初登場です。まさかこの時のキャラが、時間を置いて如月部長と共に関係してくるとは思いもしませんでしたね。

この川合の聖子ちゃんから覚えたドヤ顔いいよなあw
話としても、刑事課長が副署長のことを交えながら過去の大泥棒との対峙の話をするのが素敵。こういう話を出来るっていうのは、良い上司なんだろうなあ。ありとあらゆるところで恐ろしい一面ばかりでてくるけれども。
3巻は似顔絵もそうですし、初の長編が収録された「ハコヅメ」でした。このあたりから面白さと人気を確立させたと言っても過言ではないでしょう。
眠気覚め度 ☆☆☆☆☆
ハコヅメ4巻の感想はこちら(黒田カナ伝説はここから始まった)
ハコヅメ5巻の感想はこちら(とにかく笑える内容盛り沢山)
ハコヅメ6巻の感想はこちら(伝説の笑ってはいけないお誕生日会が収録されたハコヅメの最高傑作巻)
ハコヅメ7巻の感想はこちら(煽り役としてパーフェクトな聖子ちゃんが見れます)
ハコヅメ8巻の感想はこちら(これ警察学校で習ったやつだ!)
ハコヅメ9巻の感想はこちら(色々な話が詰め込まれている、これぞハコヅメ)
ハコヅメ10巻の感想はこちら(迷惑防止条例と強制わいせつの違いが勉強になります)
ハコヅメ11巻の感想はこちら(1巻の伏線を見事回収、この日の出会いを何度も後悔することになる)
ハコヅメ12巻の感想はこちら(同期の桜完結、川合の成長を感じられる最高の展開)
ハコヅメ13巻の感想はこちら(アンボックス事件のカップルが登場)
ハコヅメ14巻の感想はこちら(奥岡島事件発生篇)
ハコヅメ15巻の感想はこちら(奥岡島事件解決篇)
ハコヅメ16巻の感想はこちら(1巻で出てきたキャラが再登場する感動の成長譚)
ハコヅメ17巻の感想はこちら(アンボックスを読んだ後に読むと非常に切ない)
ハコヅメアンボックスの感想はこちら(警察の負の感情を全力で主張した傑作)
ハコヅメ18巻の感想はこちら(即ハメあんあん激イキスクール)
ハコヅメ19巻の感想はこちら(20巻を読むために覚悟させられる巻なのではないか?)
ハコヅメ20巻の感想はこちら(アンボックス級のシリアス話が一貫した傑作巻)
ハコヅメ21巻の感想はこちら(虎松譲二事件完結!大事件の事後処理といつものギャグパートが再開します)
ハコヅメ~交番女子の逆襲~(3) (モーニングコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
泰三子(著)
講談社 2018-08-23T00:00:00.000Z

¥660
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