ドラマが絶好調で終わった「ハコヅメ」の19巻です。アンボックスが18冊目なので、実質20巻目ということになります。

19巻まで来て、絵もだいぶ変わっているのが「ハコヅメ」の特長とも言えるでしょう。しかしネタの中身はそこまで大きく変わっていなく、過去ほどではないけれどもネタのセンスは抜群です。

ちょっと恋愛関係の話が多くなってきたのがすこーし気になるところ。桜のことに始まり、川合と如月部長の話も展開し、源と聖子ちゃんがどうにかなっちゃうんじゃないかというような流れ。正直そこまでそっちに振らなくても十分面白いので、そういう関係に発展しなくてもいいのになーと思ってます。

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絵に関して、もの凄く正直に感想を述べると、8巻くらいの頃の絵が一番好きなんですよね。最初のページに出てくるこの桜ですが、目が大きすぎて瞳孔開きまくってて、正直少し受け付けないです。全体的に女性キャラの目が大きくなっていますが、特に桜はやばい感じがしてしまう。山田の顔がそんなに変わってないのも逆にそれに拍車を掛けるというか。


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8巻の源と山田


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19巻の源と山田


あんまり変わりないですねこの二人は。一方で聖子ちゃんと川合はというと、、、


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8巻の聖子ちゃんと川合


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19巻の聖子ちゃんと川合

源山田と比べると結構変わってますな。やっぱり目が大きく変わってるのが特徴的かなあ。あとは全体的に良い意味で簡略化されて小奇麗になっているイメージ。慣れてきて必要最低限の表現になってきたという感じがします。ということは、モジャツンペアはもともと手を抜かれてたからそんなに変わってないのか。


さて、19巻の中身の感想です。全体的にこじんまりとした話が続いていて、昔の頃のハコヅメのような雰囲気です。過去の話のセルフパロディがあったり、源と山田に彼女が同時に出来たと思ったらそのページ内で既にその恋の結末が描かれていたり、実践的総合訓練で見せた勘違い配役演技をまたやったりと、事件よりも笑いをメインにしています。

おそらく、アンボックスや奥岡島事件で重い事件を描きすぎたので、その反動という意味でもギャグを多めにしたのではないでしょうか。それこそ、次に来る重い話のために。

そうなんですよ、19巻の最後の話からちょっと風向きが変わってきて、どうやら20巻で重い長編が始まるみたいなんです。その次巻予告がちょっとインパクト強すぎて。。。思わず絶句するとはこのことなんだと。その為、19巻を楽しく読んでた余韻が全て吹き飛び、ただただその次巻予告を見てしまいました。

この衝撃のために、緩いネタ満載で繰り広げられる19巻だったのではないかと思ってしまうほどです。緩急が激しいよ最近の「ハコヅメ」は。


だってこんな色々面白かったわけですよ、19巻は。
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1話の中で連発されるセルフパロディ。


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元ネタは9巻の如月部長初登場ですね。この時はまだめちゃめちゃイケメンのカッコいい警察官でAV8段という設定が無い頃です。これ言われてるのが全部源ってのがまた面白いな。



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他にも動物園に行ってゴリラを聖子ちゃん本人の目の前で藤部長呼ばわりするし。


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おまけにそれに聖子ちゃんもノッちゃうし。


こんなにもネタに溢れて笑いも巻き起こるのですが、次巻予告を見てしまうと、それすらも今後起こることに対しての事前の思い出作りなイメージがしてきてものすごく恐ろしいのです。今しか出来ない楽しいひと時、それが次の20巻で全てぶち壊されるという予告のような気がして。

これはつまり、20巻を読むには十分覚悟しろよという警告なのではないでしょうか?次巻予告であの絵を持ってくるのが尚更それを感じさせます。

もしも本当にそれを狙ってやってるなら、どれだけ先を見てストーリーを書いているのかと思うのです。ただでさえ毎度高度なネタを取り揃えるのに、全体のストーリーがそれを更に上回るものだとしたら本当に凄い。

作者の秦三子先生も、常に思考を停止出来ずに吐き出すことで落ち着かせてると言っているほどですから、常人では考えられないほど頭をフル回転させているのでしょう。元警察官で体力もあるのかもしれませんが、身体には気をつけてほしいですね。。。


作者インタビューはこちらです(『ハコヅメ』作者、泰三子さんに聞く(その1))


というわけで、面白いのですが、何よりも次巻の20巻に向けてというイメージが残ってしまった「ハコヅメ」19巻でした。早く20巻読みたい。今すぐ読みたい。連載はどこまで進んでいるのだろう、もう次の重い長編は終わってるのかな?

ネタバレ見たくない、かつコミック派なのでまた数ヶ月待ちです。次はいつかなー、2月かなー。


眠気覚め度 ☆☆☆☆


ハコヅメ3巻の感想はこちら(川合先生初登場の似顔絵特別捜査本部)
ハコヅメ4巻の感想はこちら(黒田カナ伝説はここから始まった)
ハコヅメ5巻の感想はこちら(とにかく笑える内容盛り沢山)
ハコヅメ6巻の感想はこちら(伝説の笑ってはいけないお誕生日会が収録されたハコヅメの最高傑作巻)
ハコヅメ7巻の感想はこちら(煽り役としてパーフェクトな聖子ちゃんが見れます)
ハコヅメ8巻の感想はこちら(これ警察学校で習ったやつだ!)
ハコヅメ9巻の感想はこちら(色々な話が詰め込まれている、これぞハコヅメ)
ハコヅメ10巻の感想はこちら(迷惑防止条例と強制わいせつの違いが勉強になります)
ハコヅメ11巻の感想はこちら(1巻の伏線を見事回収、この日の出会いを何度も後悔することになる)
ハコヅメ12巻の感想はこちら(同期の桜完結、川合の成長を感じられる最高の展開)
ハコヅメ13巻の感想はこちら(アンボックス事件のカップルが登場)
ハコヅメ14巻の感想はこちら(奥岡島事件発生篇)
ハコヅメ15巻の感想はこちら(奥岡島事件解決篇)
ハコヅメ16巻の感想はこちら(1巻で出てきたキャラが再登場する感動の成長譚)
ハコヅメ17巻の感想はこちら(アンボックスを読んだ後に読むと非常に切ない)
ハコヅメアンボックスの感想はこちら(警察の負の感情を全力で主張した傑作) 
ハコヅメ18巻の感想はこちら(即ハメあんあん激イキスクール)
ハコヅメ20巻の感想はこちら(アンボックス級のシリアス話が一貫した傑作巻)
ハコヅメ21巻の感想はこちら(虎松譲二事件完結!大事件の事後処理といつものギャグパートが再開します)