逆打ち「ハコヅメ」感想7巻目の時間がやってまいりました。この頃の絵柄とか展開が一番好きかもしれません。

最初は源と山田が女性参考人に内縁の旦那の悪事を告発させようとする話。聖子ちゃんの仕事が出来る女っぷりと、源の嫌いっぷりと、山田が実は一番凄いことを思わせる良い話です。めちゃめちゃ笑えるし。
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「こういうのは一目で同性から嫌われるタイプの女じゃないと…」「藤以上の適役はいねぇ」「煽り役としてパーフェクトすぎる…」
さすがミスパーフェクト。そうなんですよね、まさしく女から嫌われる女を真っ向から行ってる気がします。これだけ美人で出来る女だと、女性からも嫉妬されまくるよね。


お次が山田と川合が他所の管轄まで出張応援してはしゃぐ話。ドラマではバーガーのくだりが源と山田に置き換わってました。
久々の特捜の話でもあり、特捜最前線の近居署では捜査官から死臭が出てるのが特捜のやばさを再認識させてくれます。
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犯人の良山さんが可哀相な生活から一気に犯人へ変貌する姿の怖いことよ。ギャグ回であるのに、さらっと犯罪者の恐ろしさも垣間見せてくれる良い話でした。


次の話が上杉初登場だったはず。
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まさかここの上杉がレギュラーメンバーにまで昇格するとは思いませんでした。敷根はずっとクソ脇役なのに。
この話自体は留置場をベースにした上杉の紹介回ですね。源って山田から見たら仕事以外とことんクソ野郎なのに後輩にはホント好かれるのよな。まあ、仕事が出来る先輩に憧れるというのはわかる。そして、いつの間にかその先輩が実は大したことないということに気づくとちょっとショックを受ける。


次がこの時点ではおそらく名前すら出てなかった伊賀崎交番所長が半分くらいメインの回です。
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「いかに自分が仕事をしないかだ」
わかるなあ、このスタンス。仕事なんててきとーでええんやてきとーで。だけど仕事出来ないのはあれなので、やらなければならないことを全力でやってやらなくていいことは全力でやらない。これが平穏を保つコツです。まあ、そのやらなくていいことの判断をする為には結構な判断力が必要なわけですが。


お次が女子旅。その名も野女子旅。
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この牧ちゃんとカナの顔だけで既に笑える。聖子ちゃんの口半開きで半分くらいやる気ないのがまた面白い。川合がいないから気が抜けてるのでしょう。この話は聖子ちゃんの同期の関係と遠慮しない間柄であるのがはっきりとわかって興味深い回でした。


そしてその旅行不在中に強姦事件が発生して川合が追い詰められる真面目回。珍しくギャグがひとつもないリアルな回でした。
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山田が真面目に説教する回です。現実でも警察官はこういった人の心に関することで悩んでるんだろうなというのがひしひしと伝わります。警察官だって1人の人間であり、やらなくてはならない聴取だって相手にとってはセカンドレイプみたいになるわけで、する方も精神に来るのでしょう。辛い仕事やな。。。


次が犬や牛や猿に翻弄される動物奇想天外回。ニュースでもよく動物を捕まえたりする映像が流れますが、本書でも言及している通り「動物を捕まえる訓練」なんてしてないわけですよね。だのにさらっと「動物程度で苦戦して大丈夫ですか?」と言われるのは確かにカチンと来るかも。
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全然関係無いところで聖子ちゃんどころか川合にもさりげなくディスられる山田が可哀相w


その次は聖子ちゃん達の代の教官退官祝いの会。これも聖子ちゃんの代のメンバ紹介がメインですね。だからだろうか、松島や桃木分隊長がここに出てこなかったのは。他のメンツが全部新キャラだし。
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この公安の同期は今後しっかり出てくるのだろうか、そしてモザイクは外れるのだろうか。。。


最後がメンタルヘルス回。ドラマでも抜群に面白かった回です。
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川合の大物っぷりが止まらない。ここのドラマ版も面白かったんですよ。必見。






というわけで、ドラマは終わってしまったけれどもドラマ紹介を少し挟んだ「ハコヅメ」7巻でした。冒頭にも書いたけどやっぱりこの頃が「ハコヅメ」の黄金期だった気がします。一番誰がどう読んでも面白い時期だったでしょう。


眠気覚め度 ☆☆☆☆☆


ハコヅメ3巻の感想はこちら(川合先生初登場の似顔絵特別捜査本部)
ハコヅメ4巻の感想はこちら(黒田カナ伝説はここから始まった)
ハコヅメ5巻の感想はこちら(とにかく笑える内容盛り沢山)
ハコヅメ6巻の感想はこちら(伝説の笑ってはいけないお誕生日会が収録されたハコヅメの最高傑作巻)
ハコヅメ8巻の感想はこちら(これ警察学校で習ったやつだ!)
ハコヅメ9巻の感想はこちら(色々な話が詰め込まれている、これぞハコヅメ)
ハコヅメ10巻の感想はこちら(迷惑防止条例と強制わいせつの違いが勉強になります)
ハコヅメ11巻の感想はこちら(1巻の伏線を見事回収、この日の出会いを何度も後悔することになる)
ハコヅメ12巻の感想はこちら(同期の桜完結、川合の成長を感じられる最高の展開)
ハコヅメ13巻の感想はこちら(アンボックス事件のカップルが登場)
ハコヅメ14巻の感想はこちら(奥岡島事件発生篇)
ハコヅメ15巻の感想はこちら(奥岡島事件解決篇)
ハコヅメ16巻の感想はこちら(1巻で出てきたキャラが再登場する感動の成長譚)
ハコヅメ17巻の感想はこちら(アンボックスを読んだ後に読むと非常に切ない)
ハコヅメアンボックスの感想はこちら(警察の負の感情を全力で主張した傑作)
ハコヅメ18巻の感想はこちら(即ハメあんあん激イキスクール)
ハコヅメ19巻の感想はこちら(20巻を読むために覚悟させられる巻なのではないか?)
ハコヅメ20巻の感想はこちら(アンボックス級のシリアス話が一貫した傑作巻)
ハコヅメ21巻の感想はこちら(虎松譲二事件完結!大事件の事後処理といつものギャグパートが再開します)
ハコヅメ22巻の感想はこちら(恋愛要素満載で話を畳みに来てます)