相撲いじめ開幕の前に相撲の強さを知らしめるため、初登場のポッと出キャラをひたすら相撲が痛めつける「バキ道」5巻です。参ったな、この行だけで解説が終わってしまった。

いや、新キャラの強さを示すために他のキャラとやりあうのはよくあるからいいんですよ。宿禰自身も既にオリバを倒して刃牙ともやりあって強さを証明してるわけですから。

でもね、いくらなんでもその相手が今回初登場の相手ばかりでは意味無いと思うのですよね。そもそもこいつらは最大トーナメントに出てたらどこまで行ってたのか。ローランドイスタスや三崎健吾やリチャードフィルスには勝てたのか?少なくともガーレンや天内悠のような強キャラには適わないでしょう。そんな相手に勝ってもねえ。

せめて最大トーナメントに出るために加藤と花田がやってキンタマ潰されるくらいの戦いを見せてくれなきゃ強さは全然理解できないものですよ。だからこそ、5巻の相撲を見てても何も面白くない。読んでても「ふーん」と思うだけ。これじゃちょっと面白さというものが見えないさね。

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いやいやよく言えたもんですよこの台詞。金竜山だって猪狩にやられてるし刃牙も猪狩倒してるでしょうよ。まあボクシングを馬鹿にしてたころに比べると随分殊勝になったなという印象はつきますが、どう見たってこの「バキ道」シリーズで異様に相撲を持ち上げ過ぎ。そんなに持ち上げるならもっと前から活躍させればよかったやん。

だから、ここから始まる相撲いじめは茶番にしか見えないんですよ。これなら宿禰を絶対の強者として、ひたすら宿禰と色んなキャラがやりあう形でよかったんじゃないかなあ。武蔵の時もその構図でそれなりに面白かったのだから。

ただ、武蔵と比べるとどうしても宿禰はキャラが弱いのが問題よね。武蔵やピクルと違って宿禰は現代っ子だから法律とかその辺がわかってしまうし。そうなると確かに武蔵と同じ流れをするのは無理やなあ。

というか、バキシリーズは一体どこへ向かっているのだろうか。強いやつを描きたいと急に始まったピクル篇、剣豪は強いはずということから始まった宮本武蔵篇、そして今回は相撲?もしかしてネタ切れ?勇次郎との親子喧嘩は「範馬刃牙」でやった上によくわからん決着だったしなあ。

シリーズ通して面白くないのって刃牙自身の戦いだってのもやっぱ問題なんだよな。人気の花山や独歩ちゃんはスピンオフで他に描いてくれてるしな。勇次郎の過去編も「グラップラー刃牙」でやっちゃってるしな。烈海王は異世界行ったしな。

であれば、「グラップラー刃牙外伝」で猪狩と斗羽がやってくれたのが最高に面白いのだから、刃牙にこだわらずそういう戦いしてくれてもいいような気がするのだけど。

と思ったけど、読みたくなるようなのは大体やっちゃってる印象。渋川列伝くらい?やってないの。ボクシングも烈海王が乗り込んで結末行かないで烈海王斬り殺されたしなあ。もうバキシリーズの限界なんじゃなかろうか。


眠気覚め度 ☆☆


1巻の感想はこちら(いまさら相撲編が始まるのかと思ったけどとんでもない強キャラに期待していた。期待していた。)
2巻の感想はこちら(いくらなんでもオリバが可哀相でしょこれ。。。)
3巻の感想はこちら(腑に落ちない御老公が1話に2回も見れてしまいます)
4巻の感想はこちら(このまま刃牙と宿禰がやれば展開が全然違っただろうに)
6巻の感想はこちら(超強力な過去キャラとの相撲いじめ開幕)
7巻の感想はこちら(達人渋川剛気と武神愚地独歩による相撲いじめ)
8巻の感想はこちら(天才喧嘩士花山薫による相撲いじめ)
9巻の感想はこちら(愚地克己と烈海王による相撲いじめ)

10巻の感想はこちら(相撲篇いつまでやるの?)
11巻の感想はこちら(相撲いじめ完了、横綱の扱いがあまりにも酷い)
12巻の感想はこちら(ジャックハンマーって強キャラのクセにいまいちパッとしないよね)
13巻の感想はこちら(ジャックハンマーが美味しそうに宿禰を食べます(物理的に))
14巻の感想はこちら(蹴速が出てきたけど求めてるのはそういうのじゃないんですよ)
15巻の感想はこちら(何しに出てきたの蹴速くん??)
16巻の感想はこちら(小指無いだけでこんなに差がつくのはよくわからないけどオリバ素敵)
17巻の感想はこちら(何しに出てきたの宿禰くん??)