暴力と殺人が蔓延る運び屋の世界。それが「運びの犬」です。すっきりとした絵の割りにガチでグロい表現があったりするので苦手な人は避けた方が無難です。腹から漏れた腸をホチキスで止めたりする表現があるし。ハラワタが飛び出したりするのが平気な人はどうぞどうぞ。

主人公のイヌイはAV女優専門の運び屋です。いつでもどこでも呼ばれればAV女優を迎えに参上します。作品の中でも語られていますが、AV女優は不安定な子が多く、男がらみで当日とんでしまうことも少なくないため、引きずってでも連れてくるのが運び屋です。

では、何故そんな運び屋の仕事なのに、暴力と殺人が結びつくのか?それはAV業界が裏世界と繋がっているから。AV女優あるところに裏家業あり、そんな輩からAV女優を守って確実に現場へ運ぶのが運び屋なわけです。

さてさて、そんな運び屋に大きな依頼が舞い込んで来ました。「千年に一人の美少女」と話題になっている少女が、高校卒業と同時にAVデビューするため、卒業の日に合わせて付き添い現場まで確実に連れて来いとのことです。

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千年に一人の美少女、ねえ。。。

そんな千年に一人の美少女、当然すんなり送り届けることが出来るわけもなく、様々な輩が千年に一人の美少女に群がってくるわけですよ。そこを、運び屋のイヌイが守り通すと。暴力で守り通すと。

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暴力で解決。暴力こそ全て。暴力に勝るものなし。基本的にはこういうお話です。

ただ、このイヌイが強いのには理由があって、痛覚が無いのです。痛覚が無いからこそ怯むことなく闘いに臨めるし、気持ちの上で負けることがないと。しかもやりあう前の相手への気遣いとして「絶対に殺されないでくださいね」と伝えてあげたり。やだイヌイきゅん優しい。

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そう、痛覚が無いことのメリットとして、相手の痛みがわからないことなんですよね。相手の痛みがわからないからこそ、人間心理でどうしても抑えてしまう力を気にすること無く振りぬけることが出来る。まるで「今日から俺は!」の相良が伊藤の頭をビール瓶で叩き割った時のように。まるで「今日から俺は!」の相良がケンカ相手をバンバン車が走る道路に突き飛ばした時のように。まるで「今日から俺は!」の今井がグレた時に自転車を持ち上げて相手にぶつけようとした時のように。

そんな痛覚が無いイヌイくんが暴力と殺人の世界で渡り合っていくのが「運びの犬」です。1巻では主に痛覚が無い設定だったり運び屋の設定だったりの話がメインと、千年に一人の美少女の家庭事情やキャラの説明が多めです。

イヌイは良いキャラですねえ。平然としてて、何事にも動じない。運び屋として誇りを持っているようには見えないのに、仕事はキッチリ達成しようとする。あんま何考えてるかわからないけど犬が好きと、あまり嫌われるキャラではないでしょう。

対して、肝心の千年に一人の美少女がなかなか。。。正義漢というか、なんというか。人によっては鬱陶しく思ってしまうキャラかもしれないです。正直あんまり好きになれないかな。。。

あとは冒頭にグロいと表現描きましたが、グロいです。結構グロ。まあシグルイとか読めたら全然大丈夫だと思います。頭からうどん玉がこぼれ落ちるようなシーンはないので。

現在4巻まで出ており、まだまだ追いやすい巻数ですね。4巻時点ではちょっとうーんという感じではありますが、1巻はこれがなかなか面白いです。とりあえず1巻だけちょい読みしてみるのもありでは?


眠気覚め度 ☆☆☆


5巻の感想はこちら(新章突入もちょっと唐突感がある)
6巻の感想はこちら(カルト宗教に殴り込み)