ハコヅメ 別章アンボックスと同時にハコヅメの17巻が発売されています。しかも表紙は17巻とアンボックスで並べて見れるような状態。正に表ハコヅメと裏ハコヅメ。素晴らしい演出ですね。

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17巻の内容としてはいつものハコヅメです。笑いあり正義あり。思わずゾクッとしてしまうような演出あり。笑いと警察の現実が裏表で存在していて、即座に切り替わるのは相変わらず上手いです。そう、17巻として読む分にはいつも通りの面白さなのです。

しかし、裏ハコヅメと言えるアンボックス。警察の負の感情を全面に押し出したアンボックス。そちらを見た後に17巻を再び読むと、ありとあらゆるところがアンボックスに繋がってしまって、とてもとても切ない気持ちになってしまいます。こんなにも信頼できる仲間たちがいて、こんなにもまともに日常を送っていて。それが一瞬でひっくり返ってしまうアンボックス。アンボックスの闇は深い。

アンボックスの感想になってしまいますが、昨夜アンボックスの記事を書き終えて一晩経ってからも、度々思い出してしまい目頭が熱くなってしまいました。そして仕事終わったあとにまたアンボックスを読んでしまうという。ハマりすぎですなあ。

さて、ハコヅメの17巻に話を戻します。17巻に限った話ではないのですが、川合の成長っぷりが素晴らしいです。1巻の頃はあんなに頼りない新米警察官だったのに、こんなにも頼れる存在になっていくとはなあ。1巻から付き合ってる読者にとってはこんなに喜ばしいことはないでしょう。

対照的に、源や聖子ちゃんのポンコツ点がストーリー上では強調されがちなので、どうも警察官面ではパッとしなくなってきているような。源はその洞察力を発揮するのだけど、当初の凄い取調官を超越した能力が、周囲を脅えさせるほどになって一目置かれすぎる存在となったくせに、相変わらず私生活は気持ち悪いこと言い出すし。

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こういうやり取りがハコヅメの面白さの真骨頂だよなあ。

聖子ちゃんも、川合が成長してきたのもあるのだけど、そもそも川合が周りの同僚に恵まれていて色んな人に教育を受けられているから、最近はあまり聖子ちゃんの教育の出番が少ないんですよね。そのおかげで私生活寄りのポンコツ具合ばかりフォーカスされて、カッコいい藤部長という演出が最近少ないような。まあ、主人公は川合だし、町山署全体で話を回しているので、この2人がそこまで出張る必要もないか。


それと今回のラストが過去のものと繋げたのが本当に見事でした。最後で川合、聖子ちゃん、カナ、牧高さんの4人でカツ丼を食べるシーンを撮影するのですが、それがまさしく4巻の表紙と同じなんですな。
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17巻のラストシーン

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4巻の表紙

おそらく最初からこれを考えて4巻の表紙を描いていたわけではないと思います。だけど、アンボックスを描くにあたり、こういうところへ繋げるというのは凄く良いアイデアですね。アンボックスの流れがあると、こういうたった一つの日常すら切ない。大きく切ない。ホントこれ、アンボックス読んだ後だと、17巻は読んだ時のイメージが全く変わってしまいますよ。

ああダメだ、17巻のことを考えれば考えるほどアンボックスのことを考えてしまう。それだけアンボックスから受けた衝撃は大きいです。

というわけで最後はみんなのアイドル副署長で締めようと思います。
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ホントこの副署長は可愛いなあ。こんな熊みたいな顔して立場としても偉いのに町山署のメンバからはいじられる立場だったりするし、こんな顔で女性も上官も苦手とか言ってしまうし。仕事っぷりからめちゃめちゃ怖い人間なんだろうけど、それでも十分みんなから愛されているし頼られているのがわかるのが素敵。アンボックスの時のひとコマも本当に良い上司だというのがわかるし株価爆上げですよこりゃ。


眠気覚め度 ☆☆☆☆☆


ハコヅメ3巻の感想はこちら(川合先生初登場の似顔絵特別捜査本部)
ハコヅメ4巻の感想はこちら(黒田カナ伝説はここから始まった)
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ハコヅメ9巻の感想はこちら(色々な話が詰め込まれている、これぞハコヅメ)
ハコヅメ10巻の感想はこちら(迷惑防止条例と強制わいせつの違いが勉強になります)
ハコヅメ11巻の感想はこちら(1巻の伏線を見事回収、この日の出会いを何度も後悔することになる)
ハコヅメ12巻の感想はこちら(同期の桜完結、川合の成長を感じられる最高の展開)
ハコヅメ13巻の感想はこちら(アンボックス事件のカップルが登場)
ハコヅメ14巻の感想はこちら(奥岡島事件発生篇)
ハコヅメ15巻の感想はこちら(奥岡島事件解決篇)
ハコヅメ16巻の感想はこちら(1巻で出てきたキャラが再登場する感動の成長譚)
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