笑うと大事な人間に災いが起きてしまう呪いを持つ少女の恋と葛藤。

と、書きましたが、基本的にはラブコメの「にこめっこ」です。
笑うと自分ではなく大事な人に災いが起きてしまう呪いを持つ少女、草原ニコと、彼女に思いを寄せてまっすぐに好意を示す男の子の恋愛物語となります。この男の子、芝浜くんがひたむきにまっすぐで草原ニコの笑顔が見たい、ただそれだけで行動してるのがたまらなく思春期しててよいですなあ。


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誰も笑ったところを見たことがない氷の女王 -- 草原ニコ


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彼女には悪魔が取り憑いている

これだけで基本ギャグ調なのは想定していただけるのかなと。なおこの悪魔はニコに取り憑いているだけあって、終始登場します。


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そんな彼女のことが好きな学園一の人気物芝浜くん


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と、1話からド直球で告白が始まります。

これまで呪いのせいで笑えないため、つかず離れず丁度良い人間関係を保つことに人生を捧げてきた草原ニコはもちろん恋愛経験などありません。そんな彼女が、学園一の人気者で少し気になっていた芝浜くんに告白されてしまうのです。
これにはニコちゃんもびっくり仰天、思わずこう返してしまいます。



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それもそのはず、ニコちゃんには自分が呪いが掛かっているのがわかっているのですから、これに答えて笑ってしまおうものなら芝浜くんが災いが降りかかることになるのです。ましてや付き合ってしまうと連日連夜彼氏彼女の関係で笑いあってしまうこと必至、これは彼女なりの相手に対しての思いやりなんですなあ。


とはいえ、
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と、気づいていなかったほのかな恋心が芽生えてしまい、思わず頬が緩んでしまう自体に。
いやー、微笑ましい。この絵もすっごく可愛い。すっごく可愛い。


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当然これくらいの笑顔だけだとしても、悪魔が呪いを掛けてしまうのです。


と、ここまでが物語の始まり。
芝浜くんがニコちゃんのことが好きで好きでしょうがなくて、ひたすらに声を掛けて一生懸命好きな子を笑わせようとしていくのがすごくニヤニヤしてしまう。
しかもニコちゃんは笑ったら芝浜くんに呪いが掛かってしまうので、ひたすらにそれを耐えて避けようとするんですよ。その思いやりが素敵。
おまけに芝浜くんのアタックのおかげか段々と恋心は大きくなっていき、笑いあいたいのに笑えないという葛藤に悩まされていくことに。


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この葛藤!芽生え始める恋心!気づいてしまうその気持ち!

いやあ、ニヤニヤ、たまらない。
こんな感じで相手を思いやってる同士で、相手のことを思って行動して、だけど呪いのせいでニコちゃんは笑いかけることはできなくて、芝浜くんはニコちゃんに笑ってほしいのにずっと笑ってもらえなくてもやもやして、でもやっぱり諦め切れなくてアタックを続けて。

こんなの面白くないわけがないでしょーが!!!


まず「笑ったら自分ではなく大事な人に災いが降りかかる」というのが上手い設定ですなあ。そして好きだからこそ笑ってもらいたいという恋愛を絡めているのが実に上手い。
こういったラブコメの面白いところってすれ違いとか葛藤だと思うのですが、それをそもそもの設定にしてしまうのが見事。設定ですれ違いを作ることが出来るので、おかしな行動やいやいやそんなことしないでしょみたいな展開は無いんですよ。だからキャラの性格には全然もやもやしない。もやもやするのは呪い周りの葛藤だけ。だからこそお互いの思いやりがすごく綺麗に読み取れるし、読後感も抜群。

こんなに面白い作品なのに、なんとたった3巻で完結してしまっているのです。これはもう読むしかないでしょう!是非とも読むべき!


眠気覚め度 ☆☆☆☆☆


実はこの作品に辿りついたのは過去のスピリッツ感想を読み返していたら「ぐりこカミングスーン」好きだったなあと思って、作者の赤堀君は他に描いてないのかなと探してみたらこんな素晴らしい作品を描き上げていたのです。やっぱ作者買い重要よなあ。「ぐりこカミングスーン」も凄く好きだったんだけどあっという間に終わっちゃったのが非常に残念でした。だけどこうして「にこめっこ」という素晴らしい作品に出会えたのでよかった!