2022年01月

最果てのソルテ 2巻 - 魔界に突入して水上悟志ワールド全開

序盤から一気に魔界に突入するグダグダ展開なぞなんのそのの「最果てのソルテ」2巻です。

こういう作品でありがちなのは本筋の話が魔界に突入することなのにあちこちお使いしてだらだら間延びする展開ですが、「最果てのソルテ」ではそんなことはありません。1巻で魔界に向かい、2巻では早々に魔界へ突入してしまいます。このスピード感はホントいいですね。

そしてこの魔界というのがまた水上悟志ワールド全開で、こんな設定どこから思いつくんだろうというものばかりなのです。

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後ろ歩き草原とか


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やわらか荒野とか


一見誰でも思いつきそうなのに、なかなか無い発想なんじゃないでしょうか。こういうのって、普通に考えてても思いつくものではないと思って、何かきっかけだったり意識だったりが無いと浮かばないのかなと。

漫画に限らず、世の中の科学に携わる人とかはこういう0から1を生み出すような発想を持つ人がいるのだろうなと思うわけです。それらはどれだけの経験に裏打ちされたものなのだろうか。素直に尊敬します。


フィロの不死身設定も殺して欲しいのに殺されないという矛盾だったり、やっぱりシナリオ作りが上手いよなあ、水上先生。本人も半分くらいは話を作る方が楽しいって言ってた記憶があります。無理せず原作者としても頑張っていただきたいところ。この絵だからこそ魅力があるとも言えるけれども。


ついでにブラックの記憶が前世のものであるってのは、もしかしてこれ異世界転生ものだったりするんだろうか。巻末にはTwitterか何かで過去にアップしていた異世界転生ものの読切りが掲載されていますし、実はそういうことなのかな。

だとしたら、「最果てのソルテ」は水上悟志が送る異世界転生なのかもしれない。そうだとしたらキャラも大勢出てるし組織も多く出てるしキャラも立ってるしで、正直なところそんじょそこらの異世界転生では太刀打ち出来ないほどの傑作になるんじゃないだろうか。

おまけに異世界転生ものでなくても間違いなく面白い作品ですしね。あくまでオマケ要素的な異世界転生要素。そこに水上悟志ワールドが加わるのだから面白くないわけがないです。


「惑星のさみだれ」も2022年遂にアニメ化するし、しかも最後までやりきるということだし、「プラネットウィズ」も連載中だし何気にずっと手を止めてないですよね。Twitterでは酒ばかり飲んだくれてるのに実はこんなに活動的だとは。まだまだ追いかけたいと思います。



眠気覚め度 ☆☆☆☆


1巻の感想はこちら(水上悟志が描く壮大なファンタジー)


最果てのソルテ 2巻 (ブレイドコミックス)
水上悟志(著)
マッグガーデン 2022-01-08T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.8
¥574


惑星のさみだれ (1) (ヤングキングコミックス)
水上悟志(著)
少年画報社 2006-01-27T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.6
¥495


すべての人類を破壊する。それらは再生できない。 9巻 - 思いを紡ぐ大会での激闘は必見

MTGは全くわからないのでそのあたりは斜め読みしてるのに何故か読むのをなかなかやめられない「すべての人類を破壊する。それらは再生できない。」9巻です。

そうなんですよ、自分は全然MTG(マジックザギャザリング)を知らないので作中のそのあたりは「ふーん」くらいの感覚でしか読めてないのです。しかし主人公達の年代を背景にされているやり取りが面白いのでついつい続きを読んでしまいます。

きっと麻雀を知らないけど「天 天和通りの快男児」や「アカギ」を読んでしまうような人はこういう感覚で読んでるんだろうなと思ったり。ちょっと麻雀の割合多い?


さて、この9巻では大会であたった神納と沢渡が全力でぶつかり合うところから始まるわけですが、この大会でMTGをやめることを意識している沢渡が、これまでの思い出をモノローグに挟みながら対戦を続ける演出が本当に素晴らしい。

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これまでの人生を振り返る沢渡。小さい頃から英才教育のため何でも出来る存在だったが、それゆえにクラスメイトから距離を取られて孤独を感じる日々。



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そんな彼女へ無遠慮に踏み込んで来たのが神納。だからこそいつの間にか惹かれてしまったという恋の遷移を丁寧に描写しています。このあたりが丁寧に描かれるのがグッド。


そのあとはある意味ラブコメとして結末である展開になります。言ってしまうとカップル成立してしまいます。にしても、そこまでの流れに少しイライラ。素直になるならとっととくっつけよコンチクショー。

そしてくっついたあとの態度急変にもイライラ。大会前にMTGやめるってのもどうやらやめなさそうだし、だとしたらそういう態度取ってたのもあんまり納得いかないし、なんだかなーと。


うーん、前半が良かっただけに後半がなんかなーというところでしょうか。新しい展開にもなってきたし、新章突入というところでしょう。何より八雲がまだまだ動いてきそうなのでこれからもラブがコメしそうです。



眠気覚め度 ☆☆☆


8巻までの感想はこちら(90年代末が舞台の刺さる人には刺さるやつ)


すべての人類を破壊する。それらは再生できない。 (9) (角川コミックス・エース)
横田 卓馬(著), 伊瀬 勝良(その他)
KADOKAWA 2022-01-26T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.7
¥697

 

夏目アラタの結婚 7巻 - 話が急展開して面白くなってきました

タイトルにも記載した通り、話が急展開して一気に面白くなってきた「夏目アラタの結婚」7巻です。

正直6巻までは真珠の狂気や魔力とも言える魅力を説明するところが多く、面白いけれども手放しで面白いとは言えないかなくらいの感想でした。色々と見えないところが多かったのでキャラの特性だけで描かれていた印象です。

それが、大きく話が展開したこの7巻で一気に面白くなります。というのも、これまでの伏線、特に真珠とその母の関係性が明らかにされます。

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「環が何から逃げていたのか!」「どうして知能指数が30も上昇したのか!」「環はなぜ歯医者にやらず太らせようとしたのか!」「卓斗の手紙に何を感じたのか!」


これら全ての伏線が回収されるのです。今までずっともやもやしながら謎のままでしたので、ようやくその積もった鬱憤が解放された気分です。おまけにその結末も納得いくものですし、話に大きな無理は無いです。

しかも主人公であるアラタが児童相談所の職員である必要性まで絡めてきています。色々なパズルのピースがぴったりはまった感が大きいです。だからこそこの7巻で一気に面白くなってきたと思います。

というか冷静に考えると、これらを明らかにせずともここまで読者を引っ張ってきたキャラ魅力や作品構成が素直に凄いということなのか。


その後の展開も凄まじく、アラタが真珠を意識し始めています。

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「俺、やっぱ真珠に惚れてるように、見える?」


これまでは事件の真実を明らかにする為だけに近づいていたアラタの心境の変化もまた、真珠の魔力に惹かれたことであるというのがこれまでの展開からも想像出来るのがグッド。

桃ちゃんも宮前も真珠に早々と陥落されましたがこれまでは耐えてきたアラタすら落ちてしまうという。まさしく全ては真珠の手の平の上じゃないかと思わせてくれます。


しかし、ただ陥落させられるだけではないアラタがまた見ものなのです。既に真珠の旦那となったアラタだからこそ取れる真珠への本当の意味での真摯的な対応、それが実に素晴らしくてカッコいい。ここから本当の意味で真珠とアラタの戦いが始まったとも言えるのではないでしょうか。



というわけで、急激に面白くなってきた「夏目アラタの結婚」7巻でした。これここまで全部展開考えて連載してたということになるので、おそらく結末とかももう決まっているのでしょう。まだまだ楽しみです。



眠気覚め度 ☆☆☆☆


6巻の感想はこちら(アラタが術中にはまっていく姿がお見事)


夏目アラタの結婚(7) (ビッグコミックス)
乃木坂太郎(著)
小学館 2022-01-28T00:00:00.000Z
5つ星のうち5.0
¥605





おまけ

真珠は拘留されてるからアラタと真珠が直接話が出来るのは当然留置所の面会だけですが、この2人とんでもない独白だったりをするので、その場にいる立会人が一番色々驚いているのがいちいち面白いw

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裁判所でも取り調べでも語られなかった真実を全くの無関係者が聞かされたらそんな顔にもなるわw


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裸の思いを全力でぶつけられてる様子を見ても戸惑うよねw


 

罠ガール 7巻 - 皮なめしからキョン退治まで満載

女子高生が実家の畑を守る為に鹿退治の罠猟をする「罠ガール」7巻です。山賊ダイアリーだったりカメ五郎氏の動画が大好きな私がこの作品を見逃すわけがありません。


7巻は前巻の続きである皮なめしからスタートです。普段何気なく使ってる毛皮もこんな大変な工程をしているのだと再実感。カメちゃんの動画でも非常に大変そうでしたね。


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「せん打ち」で余計な肉や脂肪をこそぎ落として、



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「脱脂洗浄」して、



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なめし液に漬ける。


この後さらに毎日皮が固まらないようなめし液に漬けながら繊維を伸ばしていく作業です。大変な作業ですが、これは古代の人たちはずっとやってきたんですね。化学繊維や綿や絹万歳ですよこりゃ。

それにしても、この「なめす」という工程を生み出したのは本当に凄い。昔の人凄い。さいとうたかをの「サバイバル」でもやってましたが、古代の人間は毛皮を口で柔らかくする過程で生み出したんだとか。それこそ最初は食べるものを極限まで摂取するための口なめしだったのかもしれませんね。人類は偉大だ。

あと何気にこの工程、やってみたかったりしますw 自分で狩りまでいかなくても、いつか狩猟鳥獣を解体するというのやってみたいんですよね。絶対始めて少ししたら疲れた言い出すと思うんですがw


7巻の後半は昨今話題の「キョン」退治です。ここ数年、房総半島でキョンが異常に増えているというニュースを見たことがあります。まさに時事ネタ。

また作品内で語られていましたが狩猟鳥獣指定もされていないのだとか。指定してしまうと追い回されて生息範囲広まってしまうらしいです。

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「たくさんの人が捕れるようになっちゃうと いろんなところで追い回されて生息域が広まってしまうからじゃないかな」


なるほどなあ、難しいですね。ゆくゆくは被害が増えれば狩猟鳥獣になるのでしょうが、先は長そうです。味は鹿よりもクセが無いらしいので乱獲してしまえば絶滅させられそうだけど出来ないのかな。特定外来生物だからいいと思うんだけど。それをするにしても猟師が足りないか。


そしてこの作品の罠ガール、狩猟慣れすぎ問題。色んな技術を使って極めて安全に捕まえた獲物の息の根を止めます。カメちゃんなんてあんなに危険なめに合いながらトドメ刺してたのにこんな技術があるとは。

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これ、片方に罠が掛かったので、もう片方の足にもロープをくくりつけて動けないように固定してるんです。あとづけロープも物干し竿のように長い獲物を使ってつけてるし、なんて賢いんだこの技術は。

トドメも長い得物を使った電気ショックで気絶させてるし、カメ五郎の世界では見れない世界が「罠ガール」では見れます。まあ、カメちゃんは自力でやってるからこそ面白いのは確かなんだけれどもw


こんなガチ狩猟が見れるのが「罠ガール」の魅力ですね。とびぬけた面白さは無いけれども、いつも安心して読めます。これぞ狩猟の日常系。



眠気覚め度 ☆☆☆


罠ガール(7) (電撃コミックスNEXT)
緑山 のぶひろ(著)
KADOKAWA 2022-01-27T00:00:00.000Z

¥663


 

アニメ ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 第1話 感想

遅ればせながらようやく観ました、アニメ「ハコヅメ」の第1話。Amazon Primeに来たのでそれで視聴。

ハコヅメ~交番女子の逆襲~

もの凄く原作準拠な作りになってますね。台詞の一言一句がほぼそのまま。思わず視聴しながら、一緒に原作を見比べてしまいました。台詞もそのままならひとコマ毎の表情だったり仕草だったりもほぼそのままです。まさに原作を原作通りになぞる、原作を大切にした作品と言えるでしょう。


で、原作準拠ということは当然面白いはずなのですが、、、あれ?なんかそうでもない??


なんでなのかなと少し考えた結果、以下の2点が思い浮かびました。


1. 原作を生かした間の使い方が台詞の読み上げ待ちになっていてうまくない
2. そもそも原作の1話2話がそこまで笑えるほど面白いわけではない


ひとつずつ順に解説したいと思います。


1. 原作を生かした間の使い方が台詞の読み上げ待ちになっていてうまくない

原作の「ハコヅメ」では1コマにボケとツッコミがこれでもかと詰め込まれます。その為、1コマで表現する絵と、大量の台詞が繰り広げられます。その多くは、単純な対話ではなくて、何かをしながらということが多いのですが、その何かをしながらというのが上手く間が活かされていないのではないかと。

例を上げると以下のシーンです。

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このシーン、聖子ちゃんが一時停止無視したスクーターのおばあちゃんを見送るシーンで、原作では見事に聖子ちゃんが見送ってる裏で川合が自罰していて、それを振り向きもせずにツッコむところが面白いのです。つまり1コマで聖子ちゃんと川合それぞれのストーリーが流れてるのですよね。


これがアニメ版だと、

1. 聖子ちゃんが見送る
2. ガンッガンッという音が聞こえるので聖子ちゃん振り向く
3. 川合がパトカーに頭を打ち付けて泣いている
4. 聖子ちゃんが川合にツッコむ


というように、やたらとテンポが遅いんですよ。その為、軽快で小気味良いやり取りが読み取れなくなっています。このノリがハコヅメの面白いポイントなのですが、それが失われているのは正直致命的かなと。

この辺、ドラマ版では全然問題なかったんですよね。役者さん達の熱演もあり、原作のスピード感テンポ感そのままでメリハリある軽快なやり取りをしていました。ドラマとアニメの違いがこんな風に出るとはちょっと予想外、しかもドラマの方が出来が良いとは。



2. そもそも原作の1話2話がそこまで笑えるほど面白いわけではない

実はこの観点も割りとあると思っています。というのも、自分も原作の1巻を最初読んだ時(しかも無料で)、すぐには2巻以降買わなかった過去があります。1巻時点では面白いと思うけれども、すぐに2巻を買うほどでもないかなーというのが当初の印象でした。そのあと無料か半額かの時にもう少し買ってから一気にハマッたのです。

だからこそ、原作1話2話だけの段階ではそこまで面白さも感じないのではないかと。源とかカナとか副署長とかが出揃ってからがやはり面白いところなので、そこまでは我慢ですかね。



以上の理由より、まだそこまで面白さを発揮出来ていないのではないかと。「ハコヅメ」を観ているというよりも、NHKとかでありそうな警察啓発アニメを観てるような印象でした。ここから面白くなれるのかなー、不安だなー。


それと、オープニングにもエンディングにもカナの気配がしないのはどういうことでしょうか。もしかしてドラマだけに限らずアニメからも黒田カナは省かれてしまうのでしょうか。どうして一番良いキャラを排除してしまうのか、それがわからない。

と、思ったのですが、もしかして今回の「ハコヅメ」は原作3巻くらいまでしかやるつもりはないのかもしれません。というのも、アニメ1話目で原作の1話2話しかやってないので、このペースで行くならカナが初登場する4巻には辿り着かないことが予想されるためです。

このペースだと牧ちゃんがクソ野郎発言した特捜事件までで終わりそうな感じ。そんな短い範囲だけでアニメやるとかどういうこと?しかもテンポ悪くしてまでゆっくり流すということは、何クールもやること見越して遅いペースなのか?2クールが決まればカナが出てくるのか?だとしたら嬉しいが。。。


うーん、なんとも少しばかし残念な感想に終わってしまったアニメハコヅメの1話でした。


ハコヅメ~交番女子の逆襲~(1) (モーニングコミックス)
泰三子(著)
講談社 2018-04-23T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.4
¥0




漫画原作の感想はこちらから。

ハコヅメ3巻の感想はこちら(川合先生初登場の似顔絵特別捜査本部)
ハコヅメ4巻の感想はこちら(黒田カナ伝説はここから始まった)
ハコヅメ5巻の感想はこちら(とにかく笑える内容盛り沢山)
ハコヅメ6巻の感想はこちら(伝説の笑ってはいけないお誕生日会が収録されたハコヅメの最高傑作巻)
ハコヅメ7巻の感想はこちら(煽り役としてパーフェクトな聖子ちゃんが見れます)
ハコヅメ8巻の感想はこちら(これ警察学校で習ったやつだ!)
ハコヅメ9巻の感想はこちら(色々な話が詰め込まれている、これぞハコヅメ)
ハコヅメ10巻の感想はこちら(迷惑防止条例と強制わいせつの違いが勉強になります)
ハコヅメ11巻の感想はこちら(1巻の伏線を見事回収、この日の出会いを何度も後悔することになる)
ハコヅメ12巻の感想はこちら(同期の桜完結、川合の成長を感じられる最高の展開)
ハコヅメ13巻の感想はこちら(アンボックス事件のカップルが登場)
ハコヅメ14巻の感想はこちら(奥岡島事件発生篇)
ハコヅメ15巻の感想はこちら(奥岡島事件解決篇)
ハコヅメ16巻の感想はこちら(1巻で出てきたキャラが再登場する感動の成長譚)
ハコヅメ17巻の感想はこちら(アンボックスを読んだ後に読むと非常に切ない)
ハコヅメアンボックスの感想はこちら(警察の負の感情を全力で主張した傑作)
ハコヅメ18巻の感想はこちら(即ハメあんあん激イキスクール)
ハコヅメ19巻の感想はこちら(20巻を読むために覚悟させられる巻なのではないか?)
ハコヅメ20巻の感想はこちら(アンボックス級のシリアス話が一貫した傑作巻)





鍋に弾丸を受けながら - 危険なところに美味いものありは心理だと思う

世界各地の危険なところへ行って現地の美味いものを喰いまくる「鍋に弾丸を受けながら」です。これは「ざつ旅」の20倍旅欲を刺激されます。怖くて行けないけど。


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「治安の悪い場所の料理は美味い そう思いませんか?」


そんなフリから始まり、いつのまにかメキシコでマフィアの拷問焼きを見つめている「鍋に弾丸を受けながら」です。


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これが本当に人間を焼いているのか、ただ単に料理をしているのかは正直判断出来ませんが、メキシコならありうるのが臨場感をもたらしています。人間を焼きながら一緒に食べる肉を焼いてるとか普通にありそう。


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出来上がるのは「マフィアの拷問焼き(ロモアールトラボ)」。牛肉まるごとを布に包んでじっくり焼くだけのバーベキュー料理でした。本当に牛肉だよね?人間の足じゃないよね?

そもそもこの「マフィアの拷問焼き」はメキシカンマフィアの伝統的な処刑方法を踏襲したものとのこと。服を着たまま焚き火にぶちこまれる人間は、服のせいですぐに肌が焼けず長く苦しむことから発案されました。この一気に焼けずにじっくりと火を通すところからこの焼き方が発明されたのですね、なるほどなあ。

食感はローストビーフではなくステーキのレア箇所に近いようで、これは是非とも食してみたいところ。バーベキューの際に作ったら盛り上がりそうですね。


真面目な食レポみたいになってしまいましたが、これはメキシコの僻地で行っていることです。しかもマフィア自身もしくはマフィアに近い人たちに振舞ってもらっている料理です。このような危険な土地でその地だけで食べられるものを次々と食べていくのが「鍋に弾丸を受けながら」なのです。

そうです、なので実際にこういう状況なのです。
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このようなマフィアそのもの、もしくはマフィアまがいの連中と、肉の丸焼きを見つめ合っているわけです。


しかしこの作品、このような恐ろしい光景を以下のように書き換えてしまっています。
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???




そうなのです、何故か全て二次元の美少女に変換されてしまうのです。このとんでもない力技、この如何にもな人気取りのための美少女化、まさしく漫画表現です。しかも丁寧に作中でその理論を解説してくれます。


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「私の脳は長年に亘る二次元の過剰摂取で壊れてしまっている  だから私の五感を通して観測するこの世界には基本的に美少女しかいない」


とんでもないこと言い出したなというのが率直な感想です。数多の作品で美少女が出てくるものは数あれど、作品内でわざわざその言い訳を説明するのは初めて見ました。そんなこと宣言しなくても読者はわかってるんやで。。。という気持ちと共に、ページをめくると実にこの1巻で3回はその説明がされるのでした。

いや正直、最初読んだ時点で何故か美少女相手の三人称が「彼」だったので、あれ?と思って読み進めてたんです。するとこの種明かし。なんじゃそりゃと。そこまでするなら、三人称も全部美少女にしてしまえばいいのにとか、いやいやそれよりもごつい男たちが作って食べる料理が良いんじゃないかとも思いました。

しかし、1巻を読み終えるとこの美少女がすごくしっくりきますね。見事にこの作戦にはまってしまった。美少女の裏で、これゴツイ男のやり取りなんだよなとか考えるとほくそ笑んでしまう。


このような設定展開に驚かされてしまいましたが、実際中身は異国の地を解説したりその地ならではの食べ物が出てきたりで非常に旅欲を刺激させられます。下手な旅行漫画やグルメ雑誌よりもよっぽど幸かあるんじゃないだろうかこれ。

特にブラジルのアマゾナスで食べられる、フルーツというのがもの凄く魅力的でこれは是非とも体験したいと思うほどです。現地に行ったら現地のもの、地産地消っていいですよね。とか言いながら中国ではマック行ったりバーガーキング行ったりしましたけれども。現地のものも沢山食べたからいいのだ。


そんな感じで、ネタかと思いきや非常に旅の追体験に適している「鍋に弾丸を受けながら」でした。これ原作者が釣り好きが高じて本当に現地行って体験したことって言ってるけどどこまで本当なんだろう。やってる人がいるならば自分でもやれそうな気がするなあ。



眠気覚め度 ☆☆☆☆


鍋に弾丸を受けながら 1 (カドカワデジタルコミックス)
森山 慎(著), 青木 潤太朗(その他)
KADOKAWA 2022-01-08T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.9
¥832


ざつ旅-That's Journey- 1 (電撃コミックスNEXT)
石坂 ケンタ(著)
KADOKAWA 2019-09-27T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.4
¥644


 

2022年週刊ビッグコミックスピリッツ8号ざっくり感想

2022/01/24 週刊ビッグコミックスピリッツ8号のざっくり感想となります。
部屋が寒くて手が思うように動かないのでなかなかやる気が上がらない月曜日、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
今号から新連載の「がんばりょんかぁ、マサコちゃん」を昨夜読んでいて、よくわからん話だなと思ったら最後にびっくりの仕掛けがしてありスピリッツ正気かと思いました。色々書くと色々炎上しそうなので、最低限漫画としての評価だけにとどめたいと思います。


それでは今回も適当にいってみましょー。


■がんばりょんかぁ、マサコちゃん (新連載)
  静観します。23歳の女性に31歳の男性を紹介って8歳差だけど普通にあることなんだろうか。

■アオアシ
  葦人が次のステップに進むのかいな。

■二月の勝者 -絶対合格の教室-
  親が子供を縛るってのはこういうことを言うんだろうな。見栄っ張りだと尚更その傾向があるような。

■おとなのずかん改訂版
  回想多いなこれ。。。

■ダンス・ダンス・ダンスール
  事後。夏姫に「まだ 入ってる みたい…」とか言わせんなコンチクショー!そこを!描写!!せーよ!!!けど今週の素になったベアトリスがすっごく魅力的です。

■レ・セルバン
  こういう展開が続くの?アフタヌーンでやってても自分にはきついかな。。。

■九条の大罪
  おっと話が繋がった。こういう執念は本当に執念深くて恨みが強くて好き。

■チ。-地球の運動について-
  ドゥラカ一人のために出会ったばかりの他全員が命を賭ける。こういう展開好き。ノヴァクがいまだに追ってくるのも執念って感じがしていいね、そのせいで娘死んだのに。

■土竜の唄
  子供のころのことって意外と覚えている。たまたまだけど今日も小学生の時にゲラゲラ笑った内容を何故か思い出していた。

■結婚するって、本当ですか
  いいなあ、富山行きたいなあ。日本海側の海鮮に溺れたい。

■くーねるまるた ぬーぼ
  ゆり根美味しいけど高級過ぎて。

■君は放課後インソムニア
  復活ッ!!

■うきわ、と風鈴。 - 友達以上、不倫未満-
  牛久さん子供の頃からすっげーへたれやん!そしてこの奥さん幼なじみですっげーいい女やん!!ただ性格きついのはわかるから辛い時に責められるのは牛久さん耐えられないかもね。

■気まぐれコンセプト
  転職しなくて済むならそれにこしたことはないよな。他の会社を知って自分の会社の長所短所を知るのもまた重要だけれども。ただ、自分のいる会社が全てとなってしまっては世界は小さいままだぞ。




週刊ビッグコミックスピリッツ 2022年8号【デジタル版限定グラビア増量「華村あすか」】(2022年1月24日発売) [雑誌]
週刊ビッグコミックスピリッツ編集部(著), 宮﨑克(著), 魚戸おさむ(著), 高橋のぼる(著), 濱田浩輔(著), 若木民喜(著), 小林有吾(著), 高瀬志帆(著), イトイ圭(著), ジョージ朝倉(著), 真鍋昌平(著), 魚豊(著), ゆうきまさみ(著), 加納梨衣(著), 矢立肇(著), 富野由悠季(著), 高尾じんぐ(著), オジロマコト(著), 石ノ森章太郎(著), 三条陸(著), 佐藤まさき(著), 野村宗弘(著), 鳥飼茜(著), ホイチョイ・プロダクションズ(著)
小学館 2022-01-24T00:00:00.000Z

¥420



ゴゴゴゴーゴーゴースト - 世の中の自分勝手な人達を祟ってスカッとしよう

社内不倫がバレて社会に居場所が無くなり、生きるのが辛くなった女性が図らずも死に瀕したら突然守護霊と称するオネエ系幽霊が現れて元不倫相手を祟ろうという話の「ゴゴゴゴーゴーゴースト」です。

いきなり情報量多くて書いてる自分も混乱しています。尚、最初の数話はオンラインで読めます。

ゴゴゴゴーゴーゴースト - pixivコミック


尚、Amazonから引用するとこのような紹介です。

社内不倫で弄ばれた傷心ダメОLの明智ウシロ。彼女の前に突然現れたのは、オネエゴースト・正子。自暴自棄になっているウシロに正子が出した提案とは? おかしな2人の、奇妙でイケイケな祟り生活が始まる!

あんまり変わらないですね。



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「アンタ 今 死にかけてるから…」


一流企業に就職した明智ウシロは社内不倫がバレ、文字通りウシロ指を指されて退社し、三流企業に再就職して慰謝料を毎月払う日々を送っています。

三流企業といえど形態は契約社員。正社員登用の約束も反故にされ、ひたすら独りでやるせない生活を送る日々を過ごし人生にヤケクソがちになっています。

そのストレスから胃薬と酒を毎日煽るような日々となっていて、ついつい胃薬オーバードーズしてしまい、そのまま倒れて頭を打ち死に掛けるわけですね。そこで表れたのが守護霊と言い張る幽霊、正子なのです。


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「アンタの守護霊なんだから」


この不思議な現象を素直に受け入れたウシロ、もういっそのことこのまま死んでもいいかなと言ってしまうところを、この正子が「そういうことなら生きるっきゃなくない?」と復讐を提案します。

「私があいつを祟るから アンタ生きてみなさいよ」

段々とその気になってきたウシロは、思わずその祟りの内容を確認します。

「祟りってのはいったい…何するつもり?」



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「あの男の金玉ひとつ潰しちゃおうと思って~」



そんな彼女?たちの祟り生活が「ゴゴゴゴーゴーゴースト」なんです。幽霊なので見えない正子がウシロの代わりに気に喰わない相手にあんなことやこんなことしてしまう、スカッと系のお話です。

話の展開は面白いし、対象となる相手はこの上なく気に入らない相手が多かったりするので、現実の嫌いな相手に渇!が繰り返されることとなります。

尚、1巻時点では金玉潰しません。それどころか不倫相手がほとんど話に出てきません。その前に身の回りで起こる問題に対応していくのがメインのお話です。


こういうショートストーリーを繰り返すのは面白いですが、あまり長く同じ展開が続き過ぎると飽きも来てしまうので、徐々に正子の過去や秘密であったり、不倫相手との展開をしてほしいところではあります。とはいえ、まだ1巻なので全然良し。面白いです。


ただ、ウシロと正子の行動基点が全て負の感情なので、面白さを感じつつも気づかずに読み手の心を抉っていく可能性が高いので用法容量を守って正しくお使いください。

人間、負の感情に惹かれるものであり、人の不幸だったりスカッと話を好む人も多いのですが、それらは負の感情に基づいており極めて非生産的です。そもそもスカッとする原因に遭遇しなければ不幸にもならないわけなので。他人の怒りや不幸は蜜の味と言えど、それにあてられて自分が病んでいては目も当てられません。

そういった意味で「ゴゴゴゴーゴーゴースト」は負の感情が強く、気をつけないと読んだ人を歪ませるかもなあという印象を持ちました。読んだだけでそういう感情を発生させる作品というのはとても上手い漫画だということなんだろうけど。


ですので、面白くてオススメですが取り扱いにはご注意ください。



眠気覚め度 ☆☆☆☆


ゴゴゴゴーゴーゴースト 1 (BRIDGE COMICS)
蛭塚 都(著)
KADOKAWA 2022-01-08T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.8
¥653




余談
主人公が「明智」で主人公の会社の女先輩が「織田」と「徳川」かあ。となると正子は「北条」なのかな。



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そしてこの胃薬「胃が痛くなるほど頑張る私が好き」っていうキャッチコピーが大好きw

ウシロが「喧嘩売ってんのか?」と読者の気持ちを代弁するのもまたグッドwww



 

アニメ その着せ替え人形は恋をする 2話 感想

アニメ「その着せ替え人形は恋をする」2話の感想となります。Amazon Primeの更新早いです、おそらく放送された直後に更新されました。

その着せ替え人形は恋をする

1話に引き続き、2話も非常に良かったです。今回も視聴しながら原作を横目に追いましたが原作に忠実で、それでいてきちんとアニメ表現で面白く展開されます。グッドグッド。


大きな違いとして、アニメでは「エロゲー」「アダルトゲーム」の表現が変わっています。

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ここの「アダルトゲームですよね…?」は「エッチなゲームですよね…?」になってましたし、「エロゲてか神エロゲ」は「美少女ゲーてか神ゲー」になってました。

単純に放送コードで「アダルトゲーム」や「エロゲ」という表現がダメということなのでしょうか?ただ不思議なのが、この前に話してる言葉の方がどぎつい気がします。

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この辺の「陵辱系」とか「性奴隷」はそのまんま台詞として喋ってるんですよ。五条くんが海夢の言っていることがわからないのと同様に、私はこの基準の違いがわからない……

ただ、五条くんが海夢がどれだけ雫たんを好きなのかがわかったのと同様に、このアニメがかなりぎりぎりのところまで攻めて表現できるものは全て表現できるのはわかりました。


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なんせこの左下のアヘ顔雫たんはしっかり描写しているし、原作に無い「雫たんが裸で目がハートになってギャグボール噛まされてる」絵まで描いてるので。これきわきわまで攻めてますよ。

そのあとの採寸シーンではガンガンおっぱい揺らしてるし、最後のシーンでは五条くんが極めて真面目な顔でヌル女をプレイしていてヌル女の音声が流れるところをガッチリ描写しているし。やれる限りのところまで表現する覚悟を感じます。

だとすると尚更「エロゲ」とか「アダルトゲーム」を使わない理由が謎なので、やっぱり放送コードなのかな。


そして採寸に際して突如訪れた海夢に翻弄される五条くんがお見事。良い感じに惑わされる男子高校生と、気丈に振舞っているけれども実は密かに恥ずかしさを感じている女子高生が上手く表現されています。

五条くんはありがちだからいいとして、海夢もきちんと恥ずかしがったりするところがいいんですよね。そういうところにホントニヤニヤしてしまう。


ところでこのペースだと、どの辺りまでやるんでしょうね。おそらく次の話で1巻が終わるくらいまで進んで、そこから1話か2話で一回目のコスプレが終わるんじゃないかと思ってます。

オープニングにジュジュさま姉妹もいたので少なくともジュジュさまとの合わせまではやるでしょう。その時点で3巻くらいまで。

で、オープニングにリズきゅんもいたので、もしかしたらリズきゅんの撮影が終わるまでですかね。となると、大体5巻くらいまで。たぶんこのあたりまでかな。5巻まるまるやればキリが良いけどそこまで行くかな、そこまで行くとラスト2話はコスプレ関係なくなりそうだしな、どうでしょう。


というわけで3話も楽しみです。期待大。



1話の感想はこちら
3話の感想はこちら
4話の感想はこちら
5話の感想はこちら
6話の感想はこちら
7話の感想はこちら
8話の感想はこちら
9話の感想はこちら
10話の感想はこちら
11話の感想はこちら


その着せ替え人形は恋をする 1巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)
福田晋一(著)
スクウェア・エニックス 2018-11-24T00:00:00.000Z
5つ星のうち4.8
¥330




漫画原作の感想はこちら

8巻の感想はこちら(五条くんの心の扉が開いた音が聞こえる)
9巻の感想はこちら(五条くんが今までで一番の恐怖を感じる巻です)


少女ファイト 18巻 - 小学校時代の呪縛が解き放たれた

春高準決勝、中学の進学を裏切られた小学校時代のチームメイトである青磁との決戦で大盛り上がり中の「少女ファイト」18巻です。

尚、2022/01/27までの期間限定で、10巻分である75話まで無料で読めるので読み直したい方や布教したい方はどうぞお願いします。この名作を埋もれさせるわけにはいきません。

少女ファイト - 日本橋ヨヲコ / FIGHT.1 多い試練 | コミックDAYS



とりあえず18巻を読み始めると全く17巻を思い出せなかったので、17巻から読み直して18巻まで読みました。17巻も面白いです、扉絵で各キャラの心情というか、格言というか、が記載されるのがカッコいいし、学の本気が見れるのも本当にゾクッと来ます。


さて、18巻を読んだ率直な感想を述べたいところなのですが、正直なところ、とても重厚な小説を読んだ後の様に一言一句が心に染みて様々な感情を揺さぶられています。ただ漫画を読んでいるだけなのにどうして漫画を読むのとは違う読後感なのか、そんなことを思わせてくれるのが「少女ファイト」なのです。

とても重厚な小説をというのはあくまで印象になります。ただ、この18巻はまさしく因縁の対決であることと、彼女達のぶつかり合いによる感情の爆発と心情の吐露がそう感じさせるのです。その吐露が非常に深く、思いも重く、彼女達の人生を表現しているのがそうさせるのでしょう。

心情の吐露に加えて、小学校時代の過去の出来事をクロスさせながらその思いの裏づけを表現しているのもまた上手く、本当にひとつのドラマを見ているようなのです。重厚な小説のようであり、しかし確実に映像が存在するメディアでしか表現出来ないものであり、そこに引き込まれる、その没入感が本当にたまりません。



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「いつもそうだよ練  お前が全部持っていく」



大石練に関わった人間はみんな何故か大石練に惹かれていきます。この18巻は殊更それを表現し、何故練が人を惹きつけるのか、惹きつけた人はどうなってしまうのか、どれだけ大きな影響を与えているのかが説明されていきます。

その影響で嫌悪してしまったり、憎悪を持ってしまったりしたのが今の青磁メンバーであり、小学校時代のチームメイトです。その彼女達とバレーを通して一人ずつ対話し、良し悪しは抜きにしてそれぞれの呪縛を一つずつ解放していきます。


そして影響で練に心を許し、その思いに、期待に応えようとしたのが今の黒曜谷メンバーであり、小田桐学です。図らずも同じ人間が与えた影響として結果が異なるというのは幸か不幸か。もちろんその当時の練の感情に揺さぶられた結果ですが、それは1巻から18巻まで紡がれた黒曜谷メンバーとの軌跡です。それはここまで読み続けた読者が一番理解しています。



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「もっとこいよ練!! 顔面なんかいくらでもくれてやる」


過去にはひたすら恨み憎んでいた小学校時代のメンバに、素直に当時のことを謝り、はたまた素直な心情を告げることでひとつずつ過去の呪いが解けていきます。こうなれたのも、黒曜谷のメンバと出会えたことと学に出会えたことが大きく影響しており、成長を感じることが出来てとても良いです。涙が出てしまう。



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「あすかが私を嫌いだという気持ち私がしっかり受け止めた  あすかが今もバレー続けてくれてうれしい」


例え嫌われていたとしても、相手のありのままを受け入れて許容する練はなんと人間が成長したことか。1巻の頃からは完全に見違えてます。

練に限らず、登場人物全員が大きく成長しているのもまた「少女ファイト」の大きな魅力のひとつです。その過程、そのきっかけを丁寧に描写してくれているので本当に心に来ます。この18巻の呪縛解放も同様です。



そして練の影響を一番大きく受け、メンバの中で特に成長した小田桐学の超絶カッコいい姿が見れるのもまた18巻なのです。


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このシーン、この流れるコマ割が本当に素敵で何度も読み返してしまいました。

これまでで間違いなく最強のレシーバーである亜莉に対して、直前まで目線を切らず、決めると決意した時にしっかりと相手を見据えたこの表情、この真っ直ぐな視線、表情に表れた思いが読み取れるのが極めて漫画表現なのです。この場面好きだなあ。



そんな流れで、異端中の異端、純然たる悪意として描かれたのが雨宮摩耶でした。呪縛が解けていく彼女達に対比するように、一切自身の思いはぶれずに自分の欲望のためだけに練を利用していきます。その依存はこれまでも、これからも。その依存の闇が底無しでひたすらに暗く、誰の光も届かないのがただただ可哀相になりました。

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試合終了後は彼女の動きによる怒涛の展開が繰り広げられ、その流れには開いた口が塞がらないほどの驚きをもたらしました。そこには彼女の思い、信念、闇、欲望全てが詰め込まれており、まさしく悪意の集大成です。何よりも、最後までぶれることなく、最初から一貫して悪として描かれ続けたのが見事でした。


さらにその後も、三國会長がこれまでどういう思いで活動をしてきたのかが明かされるなど、驚きの展開が連続してますます続きに目が離せなくなります。20巻で完結予定と聞いていますが、ここでこういう話を持ってくるというのはまさしくまもなく完結へ向かってるのだと思うとやはり寂しくなります。


16年以上の連載を通した彼女たちの成長は筆舌に尽くし難く、最初から読み直すとこんな嫌なやつだったなあとも思ったり。初期の頃のバレーに対する説明や練習に対する説明も丁寧だったし、何より人間の心情心理を描くのが非常に上手いので、何回読み直しても面白いです。是非とも最後までこのまま走りきっていただきたいところです。


尚、今回の特装版のおまけは作者作成のキャラ同人誌のため、Kindleでも特装版が販売されています。紙版はかなり品薄らしいので本にこだわりなければKindle版をどうぞ。

この18巻の通常版特装版の表紙、対比になってて凄くいいなあ。18巻読んだら尚更そう思える。どっちもほしくなる。


眠気覚め度 ☆☆☆☆☆


少女ファイト(18) 特装版 (イブニングコミックス)
日本橋ヨヲコ(著), 木内亨(監修)
講談社 2022-01-21T00:00:00.000Z
5つ星のうち5.0
¥1,210


少女ファイト(18) (イブニングコミックス)
日本橋ヨヲコ(著), 木内亨(監修)
講談社 2022-01-21T00:00:00.000Z
5つ星のうち5.0
¥682



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