もの凄く久しぶりにやりますこの企画。
「眠気が覚めるマンガ!2022」
このblogを初めた最初の年である2015年にやったきりで、今回復活となります。
というのも、今年は実に4年振りに更新再開し、どうにかこうにか年末までやり続けられたからですね。つまり一番更新する気力がある時にだけ開催される企画です。実にレア。
また、この企画はあくまでこのサイトを更新している私自身の好みに寄ったものであるところをご理解ください。世間で人気だからというものや、売れているからというものを選ぶわけではありません。あくまで私がこの1年で読んで、思わず眠気が覚めてしまったものを取り上げます。ですので、今年発売ということにもこだわるつもりはありません。つまり読んだものであればなんでもありです。
それと、ランキング形式ではなく列挙にしようと思います。面白いものは甲乙つけ難いですし、どっちが上とか下とかというのも何を求めるかによって変わりますので、ランキングにする必要もないかなと思った次第です。
以下が結果となります、それでは適当にいってみましょー。
■もういっぽん! (既刊 1~16巻、以下続刊)
15巻の感想はこちら(2回目の金鷲旗、青春と若さをぶつけ合う)
16巻の感想はこちら(最高に熱い青春ドラマが眩しすぎる)
いま一番激推しの作品。おそらく今年一番涙を流したのもこの作品。凄く熱くて、凄く青春していて、凄く輝いていて、読んだ人みんなに愛を教えてくれる作品です。こんな青春ならもう一度高校をやり直したいとまで思わせてくれます。
何より、柔道をテーマにしつつも、柔道に勝つことが全てではないところが素晴らしい。主人公たちは当然優勝を目指すわけですが、彼女たちよりもよっぽど練習していて強い人たちがいて、決して適わないということも理解しています。
だけど、彼女達の第一の目標は柔道を楽しむこと。なので勝てなくても、それはもちろんとても悔しいことだけど、何よりも楽しんで後悔の無いように柔道に励んでいるのです。その姿がとても美しくて、いとしくて、応援したくなります。
熱い青春が読みたければ必読です。
■忍者と極道 (既刊 1~7巻、以下続刊)
6巻の感想はこちら(生首エンターテイメントはグラス・チルドレン篇で大きな転換期を迎える)
7巻の感想はこちら(忍者と極道の共闘は生首エンターテイメントを最高潮に盛り上げる)
連載開始当初から目をつけていた生首エンターテインメント。実は個人的には、最初の1~2巻はとても面白く読んでたのですが、3巻からの殺島戦は少し落ち着いてみていました。それが、5巻以降のグラス・チルドレン篇からもの凄く面白くなったと感じています。
そしてなんと、このグラス・チルドレン篇は、今連載で掲載されているところが最高潮に盛り上がっているのです。おそらく収録は8巻か9巻になるのだと思いますが、間違いなく「忍者と極道」史上最も面白い話と言えるでしょう。
なんていったって、序盤から因縁関係になっていたガムテとの戦いに決着がつくのですから。そこまでの過程、ガムテの背景、ガムテの思いと、思わずガムテ側の応援をしたくなるほどの活躍をしてくれました。早くコミックで読みたいところです。
生首エンターテインメントといいつつ、残酷描写は数あれど、内容はまさしく王道の少年漫画になっています。必読です。
■ジャンケットバンク (既刊 1~5巻、以下続刊)
3巻までの感想はこちら(大金を持つ銀行は最高の賭場になり得る)
4巻の感想はこちら(まさかの決着方法に脱帽のジャックポットジニー篇完結)
5巻の感想はこちら(閑話休題でも一切手を抜かないギャンブラー達)
超名作「エンバンメイズ」の田中一行がヤンジャンで「エンバンメイズ」を焼き直ししてると言っても過言ではない「ジャンケットバンク」です。
「ジャンケットバンク」の魅力といえば、なんといっても頭がおかしいキャラクター造形。既に金のためでなく娯楽のために命を賭けてギャンブルをする人々。そしてそんな彼らをサポートする、これまた頭のネジが外れた銀行員たち。そんなキ○ガイ人間ドラマがジャンケットバンクの魅力のひとつです。
もうひとつの魅力はギャンブルのルールからは到底推測出来ない決着方法。まともにルールから想像しても、大抵は予想の斜め上な方法で決着がつきます。正直サウンドオブサイレンスは3回読んでもそんなに理解出来てないです。それくらい素直に決着がつきません。なので、どうやって勝つのかが毎回ワクワク出来るんです。
そんな「ジャンケットバンク」ですが、正直なところまだ「エンバンメイズ」の方が面白いと思っています。「エンバンメイズ」は1話目の話でがっつり心掴んできたからというのもあるし、何より主人公のキャラが「エンバンメイズ」の方が人間らしくて魅力的なんですよ。
なので、「ジャンケットバンク」は当然必読ながら、「ジャンケットバンク」を楽しめたなら「エンバンメイズ」も必読です。
■ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 別章 アンボックス (ハコヅメは既刊 1~19巻、アンボックスは実質18巻のみ)
ハコヅメアンボックスの感想はこちら(警察の負の感情を全力で主張した傑作)
何回読んでも号泣してしまう、何回読んでも心を抉られる名作が「ハコヅメ アンボックス」。普段「ハコヅメ」ではあまり深く語られない警察の闇についてもの凄く丁寧に描かれた傑作です。
その仕事内容から何人も退職してしまうという警察官ですが、その背景を丁寧に描写しています。これをポッと出の新キャラで描いたのではなく、人気の高いカナで描いたのが本当に効きました。
元々「ハコヅメ」でも大活躍し、個人的に一番好きなキャラだったカナが、段々と追い詰められてやられていく姿は直視するのがつらかったです。オマケに事件に関わる人たちもこれまでの「ハコヅメ」から続いているという徹底っぷり。これがホントに心を抉られる。
予告で散々煽られた「最大の裏切り」というものもしっかりと、当初の想像とは少し違った形で表現されていました。警察の負の感情を味わいたいなら必読です。
これだけで1本の映画に出来ると思うんだよなあ。劇場版ハコヅメとかやってくれないかなあ。
■GROUNDLESS (既刊 1~9巻、以下続刊)
1巻の感想はこちら(隻眼の狙撃兵 - ミリタリーアクションの傑作)
2巻、3巻の感想はこちら (第三穀倉地域接収作戦 - 初侵攻、新兵、暗闇の戦い、問題山積みの接収作戦)
昔から読んではいたのですが、今年改めて既刊を全て読み、本当に面白い作品だと再び思い知らされました。創作の戦記ものにも関わらず設定が非常に丁寧で、戦争についても兵士の立場としてもの凄く現実的に描写されています。
主人公たちも敵も純粋な軍人が少なくて、普段ただの町民でしかない人たちが戦闘をするとどうなるのかという描写もあったり、死ぬ可能性があるとわかればひたすら臆病になって何もできなくなってしまったり、平然と敵を殺していくけれども、味方からは感謝されども敵には悪魔に思われたり。心理描写が丁寧だから面白いんだろうなやっぱり。
読むのはちょっとラクではないです。だけど面白さは絶対保証します。必読。
■トリリオンゲーム (既刊 1~2巻、以下続刊、3巻は1/4発売)
感想はこちら (稲垣理一郎×池上遼一の異色コンビが見事にはまった傑作)
「アイシールド21」や「Dr.STONE」で大活躍の稲垣理一郎が池上遼一と手を組むという、誰もが想像もしなかったコンビが生まれた「トリリオンゲーム」もまた面白い。
大学生が就職出来ないなら会社立ち上げてしまえと思い切って、そのまま成り上がっていくというサクセスストーリー。無茶苦茶なところは色々あるけれども、それくらいしないと1兆円プレイヤーにはなれないのだとも思わせてくれます。上手い。必読。
■りもで・りんぐ (既刊 1巻、以下続刊)
りもで・りんぐの感想はこちら(家電を魔改造して時空を越えろ)
怠惰な天才女子高生が家電を改造して時空を超えることでより怠惰になるのがテーマのコメディ。これこそ知名度が低いはずなので、「りもで・りんぐ 普及委員会」を立ち上げたいくらい応援している作品。
魔改造して時空をいじるんだけど、それを悪用するつもりは全く無くて、ただただ自分の身近な不満を解消するだけなのがいいんですよね、ほっこりするというか。とんでもないことはしてるんだけど。
おまけに、作った本人じゃなくて、弟だったりクラスメイトの方がその魔改造家電を悪用しようと画策するところがまた面白くて。しかもしっかりオチつけてくれるし、読んでて非常に面白いです。
もの凄くラクに読める部類なので、寝る前に少しだけとかそういう時に便利です。そして面白くて眠れなくなるまでがセット。必読。
■サブスク彼女 (完結 1~2巻)
1巻の感想はこちら(心理描写が抜群の山本中学が描くメンヘラ)
2巻の感想はこちら(サブスクから所有されるものになりたい女の子の物語完結)
個人的に大好きな山本中学が描く痛い痛い女の子の物語。メンヘラしか出ません。メンヘラならではの思考回路というか、素直になればいいのに人を信じられないところとか、もやもやしてしまうところが多少ある作品です。
どうだろうなこれ、苦手な人はちょっと読めないかも。特に1巻はいい感じかと思ったらもやもやで終わっちゃうからねえ。逆に、2巻の完結ではしっかり関係がまとまってグッドな感じ。痛い恋愛を読みたければ必読。
■本田鹿の子の本棚 (既刊 1~6巻、以下続刊)
感想はこちら (読み手を選ぶ怪作、受け入れれば面白いこと間違いなし)
昔から絶賛していた「本田鹿の子の本棚」の6巻目です。もうとにかくこのシリーズは読み手を選びます。好きな人は絶対好き、嫌いな人は絶対に嫌い、そんな作品です。1冊の値段が高いのが結構きついんだよなあ。
詳細は上手く語れません、是非読んでください。読むかどうかを決めるためには必読。
■ワンダンス (既刊 1~6巻、以下続刊)
1~5巻の感想はこちら(ダンスものに外れ無し?高校生ダンスの傑作)
6巻の感想はこちら (カボのダンスは対象全てをリスペクト)
「もういっぽん!」が柔道の青春なら、「ワンダンス」はダンスの青春と言えるでしょう。どちらも同じ目的に向かってひたむきに頑張っているだけというのが共通しています。
ダンスという一般人には感覚でしか良さがわからないものを、しっかりとどういったものが評価されるか解説してくれたりするところがグッドです。これも新しいスポーツ漫画と言えるでしょう。
青春が熱いスポーツ漫画は例外なく面白い。必読です。
■腸よ鼻よ (既刊 1~5巻、以下続刊)
感想はこちら (大腸摘出直後から始まる闘病エッセイギャグ)
闘病エッセイなのにこんなに笑える作品がかつてあっただろうか。これこそ誰もが読むべき医療漫画なのではないのだろうか。自らの運命を非難するだけでなく、むしろそれを逆手に取って作品にしてしまうところが実にお見事。
病院のあれこれがいろいろわかったり、潰瘍性大腸炎のことがわかったり、世の中のヤブ医者ってのはこういうのを言うんだろうというのがわかったり、笑って読みながら学ぶところが非常に多い作品です。
作者のキャラも相まってか言動や行動がおかしいところもあってそれがさらに物語を面白くしています。非常にラクに読める部類でもあり、断然おすすめ。必読。
■フォビア (既刊 1巻、以下続刊)
感想はこちら (原克玄とゴトウユキコの異色コンビが放つ恐怖症ホラー)
恐怖症をテーマにしたホラー漫画が「フォビア」。はっきりいってしまうと気持ち悪い表現が多いので、苦手な人には絶対に合わないと思います。だけど合う人には絶対面白い作風です。「ハッピーピープル」とか好きだったら好きなんじゃないかなあ。
なにより、「じゃあクンニだけぇっ…! クンニだけでいいからぁっっっ」と女の子に言わせるゴトウユキコと、スピリッツで「るみちゃんシリーズ」を描いてた原克玄がコンビを組むというのが面白い。こんなの面白くないわけがない。必読。
■ブランクスペース (既刊 1~2巻、以下続刊)
感想はこちら (透明なものを作り出せる女子高生は青春謳歌できるのか)
最初は葛藤する女子高生が透明なものを作って復讐する話かと思いきや、透明な彼氏を作るという意外な方向に舵取りをした意欲作。承認欲求が満たされれば人というのはそれなりに平穏になってしまうのだなとも思ったり。
正直この先の展開がどうなるのかわかりませんが、まだまだ面白くなることでしょう。必読。
■ニューノーマル (既刊 1~2巻、以下続刊)
1巻の感想はこちら (新時代のエロス)
2巻の感想はこちら (どうしてこんなにエロいのだろう)
とにかくエロいから必読。
■豊田さんは悩まない。 (既刊1~2巻、以下続刊)
1巻の感想はこちら(女子大生の日常ファン垂涎の津々巳あやワールド)
2巻の感想はこちら(面白さド安定、ラクに笑いたいなら本当におすすめの作品です)
とにかくラクに読んで笑いたいなら断然おすすめ作品。ひったすら笑えます。これももっと有名になってほしいところ。やることは無茶苦茶なのに最終的にきちんと落ち着いてたり、時事ネタをいい具合に茶化したりしてるところが本当に面白い。必読。
■すまひとらしむ(完結 1~2巻)
1巻の感想はこちら(相撲を技術で凌駕する)
2巻の感想はこちら(凄く面白いのに打ち切りなのは納得いかない)
相撲がテーマで非常に面白かったのに何故か2巻で打ち切られてしまった無念の作品。作者もあとがきで描きたいところまですらいかなかったと不満を吐露していました。
個人的にはすごくすごーく好きでした。この続きが読めないのは本当に残念でならない。必読。
以上となります、眠気が覚めるマンガ!2021。有名どころもあればそうでないものもありで、皆様が知らない作品に出会えるきっかけのひとつになれれば幸いでございます。
さてさて、2022年も当然、面白い漫画が次々と世の中に出てくるはずです。来年も楽しく無理せずラクに漫画を読んでいきたいと思います。
「眠気が覚めるマンガ!2022」
このblogを初めた最初の年である2015年にやったきりで、今回復活となります。
というのも、今年は実に4年振りに更新再開し、どうにかこうにか年末までやり続けられたからですね。つまり一番更新する気力がある時にだけ開催される企画です。実にレア。
また、この企画はあくまでこのサイトを更新している私自身の好みに寄ったものであるところをご理解ください。世間で人気だからというものや、売れているからというものを選ぶわけではありません。あくまで私がこの1年で読んで、思わず眠気が覚めてしまったものを取り上げます。ですので、今年発売ということにもこだわるつもりはありません。つまり読んだものであればなんでもありです。
それと、ランキング形式ではなく列挙にしようと思います。面白いものは甲乙つけ難いですし、どっちが上とか下とかというのも何を求めるかによって変わりますので、ランキングにする必要もないかなと思った次第です。
以下が結果となります、それでは適当にいってみましょー。
■もういっぽん! (既刊 1~16巻、以下続刊)
もういっぽん! 1 (少年チャンピオン・コミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
村岡ユウ(著)
秋田書店 2019-02-08T00:00:00.000Z
¥396
秋田書店 2019-02-08T00:00:00.000Z
¥396
15巻の感想はこちら(2回目の金鷲旗、青春と若さをぶつけ合う)
16巻の感想はこちら(最高に熱い青春ドラマが眩しすぎる)
いま一番激推しの作品。おそらく今年一番涙を流したのもこの作品。凄く熱くて、凄く青春していて、凄く輝いていて、読んだ人みんなに愛を教えてくれる作品です。こんな青春ならもう一度高校をやり直したいとまで思わせてくれます。
何より、柔道をテーマにしつつも、柔道に勝つことが全てではないところが素晴らしい。主人公たちは当然優勝を目指すわけですが、彼女たちよりもよっぽど練習していて強い人たちがいて、決して適わないということも理解しています。
だけど、彼女達の第一の目標は柔道を楽しむこと。なので勝てなくても、それはもちろんとても悔しいことだけど、何よりも楽しんで後悔の無いように柔道に励んでいるのです。その姿がとても美しくて、いとしくて、応援したくなります。
熱い青春が読みたければ必読です。
■忍者と極道 (既刊 1~7巻、以下続刊)
忍者と極道(1) (コミックDAYSコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
近藤信輔(著)
講談社 2020-04-08T00:00:00.000Z
¥0
講談社 2020-04-08T00:00:00.000Z
¥0
6巻の感想はこちら(生首エンターテイメントはグラス・チルドレン篇で大きな転換期を迎える)
7巻の感想はこちら(忍者と極道の共闘は生首エンターテイメントを最高潮に盛り上げる)
連載開始当初から目をつけていた生首エンターテインメント。実は個人的には、最初の1~2巻はとても面白く読んでたのですが、3巻からの殺島戦は少し落ち着いてみていました。それが、5巻以降のグラス・チルドレン篇からもの凄く面白くなったと感じています。
そしてなんと、このグラス・チルドレン篇は、今連載で掲載されているところが最高潮に盛り上がっているのです。おそらく収録は8巻か9巻になるのだと思いますが、間違いなく「忍者と極道」史上最も面白い話と言えるでしょう。
なんていったって、序盤から因縁関係になっていたガムテとの戦いに決着がつくのですから。そこまでの過程、ガムテの背景、ガムテの思いと、思わずガムテ側の応援をしたくなるほどの活躍をしてくれました。早くコミックで読みたいところです。
生首エンターテインメントといいつつ、残酷描写は数あれど、内容はまさしく王道の少年漫画になっています。必読です。
■ジャンケットバンク (既刊 1~5巻、以下続刊)
ジャンケットバンク 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
田中一行(著)
集英社 2020-11-19T00:00:00.000Z
¥627
集英社 2020-11-19T00:00:00.000Z
¥627
3巻までの感想はこちら(大金を持つ銀行は最高の賭場になり得る)
4巻の感想はこちら(まさかの決着方法に脱帽のジャックポットジニー篇完結)
5巻の感想はこちら(閑話休題でも一切手を抜かないギャンブラー達)
超名作「エンバンメイズ」の田中一行がヤンジャンで「エンバンメイズ」を焼き直ししてると言っても過言ではない「ジャンケットバンク」です。
「ジャンケットバンク」の魅力といえば、なんといっても頭がおかしいキャラクター造形。既に金のためでなく娯楽のために命を賭けてギャンブルをする人々。そしてそんな彼らをサポートする、これまた頭のネジが外れた銀行員たち。そんなキ○ガイ人間ドラマがジャンケットバンクの魅力のひとつです。
もうひとつの魅力はギャンブルのルールからは到底推測出来ない決着方法。まともにルールから想像しても、大抵は予想の斜め上な方法で決着がつきます。正直サウンドオブサイレンスは3回読んでもそんなに理解出来てないです。それくらい素直に決着がつきません。なので、どうやって勝つのかが毎回ワクワク出来るんです。
そんな「ジャンケットバンク」ですが、正直なところまだ「エンバンメイズ」の方が面白いと思っています。「エンバンメイズ」は1話目の話でがっつり心掴んできたからというのもあるし、何より主人公のキャラが「エンバンメイズ」の方が人間らしくて魅力的なんですよ。
なので、「ジャンケットバンク」は当然必読ながら、「ジャンケットバンク」を楽しめたなら「エンバンメイズ」も必読です。
エンバンメイズ(1) (アフタヌーンコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
田中一行(著)
講談社 2014-11-07T00:00:00.000Z
¥660
講談社 2014-11-07T00:00:00.000Z
¥660
■ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 別章 アンボックス (ハコヅメは既刊 1~19巻、アンボックスは実質18巻のみ)
ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 別章 アンボックス (モーニングコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
泰三子(著)
講談社 2021-06-23T00:00:00.000Z
¥682
講談社 2021-06-23T00:00:00.000Z
¥682
ハコヅメアンボックスの感想はこちら(警察の負の感情を全力で主張した傑作)
何回読んでも号泣してしまう、何回読んでも心を抉られる名作が「ハコヅメ アンボックス」。普段「ハコヅメ」ではあまり深く語られない警察の闇についてもの凄く丁寧に描かれた傑作です。
その仕事内容から何人も退職してしまうという警察官ですが、その背景を丁寧に描写しています。これをポッと出の新キャラで描いたのではなく、人気の高いカナで描いたのが本当に効きました。
元々「ハコヅメ」でも大活躍し、個人的に一番好きなキャラだったカナが、段々と追い詰められてやられていく姿は直視するのがつらかったです。オマケに事件に関わる人たちもこれまでの「ハコヅメ」から続いているという徹底っぷり。これがホントに心を抉られる。
予告で散々煽られた「最大の裏切り」というものもしっかりと、当初の想像とは少し違った形で表現されていました。警察の負の感情を味わいたいなら必読です。
これだけで1本の映画に出来ると思うんだよなあ。劇場版ハコヅメとかやってくれないかなあ。
■GROUNDLESS (既刊 1~9巻、以下続刊)
GROUNDLESS : 1-隻眼の狙撃兵- (アクションコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
影待蛍太(著)
双葉社 2014-09-20T00:00:00.000Z
¥329
双葉社 2014-09-20T00:00:00.000Z
¥329
1巻の感想はこちら(隻眼の狙撃兵 - ミリタリーアクションの傑作)
2巻、3巻の感想はこちら (第三穀倉地域接収作戦 - 初侵攻、新兵、暗闇の戦い、問題山積みの接収作戦)
昔から読んではいたのですが、今年改めて既刊を全て読み、本当に面白い作品だと再び思い知らされました。創作の戦記ものにも関わらず設定が非常に丁寧で、戦争についても兵士の立場としてもの凄く現実的に描写されています。
主人公たちも敵も純粋な軍人が少なくて、普段ただの町民でしかない人たちが戦闘をするとどうなるのかという描写もあったり、死ぬ可能性があるとわかればひたすら臆病になって何もできなくなってしまったり、平然と敵を殺していくけれども、味方からは感謝されども敵には悪魔に思われたり。心理描写が丁寧だから面白いんだろうなやっぱり。
読むのはちょっとラクではないです。だけど面白さは絶対保証します。必読。
■トリリオンゲーム (既刊 1~2巻、以下続刊、3巻は1/4発売)
トリリオンゲーム(1) (ビッグコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
池上遼一(著), 稲垣理一郎(その他)
小学館 2021-03-30T00:00:00.000Z
¥605
小学館 2021-03-30T00:00:00.000Z
¥605
感想はこちら (稲垣理一郎×池上遼一の異色コンビが見事にはまった傑作)
「アイシールド21」や「Dr.STONE」で大活躍の稲垣理一郎が池上遼一と手を組むという、誰もが想像もしなかったコンビが生まれた「トリリオンゲーム」もまた面白い。
大学生が就職出来ないなら会社立ち上げてしまえと思い切って、そのまま成り上がっていくというサクセスストーリー。無茶苦茶なところは色々あるけれども、それくらいしないと1兆円プレイヤーにはなれないのだとも思わせてくれます。上手い。必読。
■りもで・りんぐ (既刊 1巻、以下続刊)
りもで・りんぐ 1 (MeDu COMICS)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
ふくたいさお(著)
ジーオーティー 2020-06-30T00:00:00.000Z
¥673
ジーオーティー 2020-06-30T00:00:00.000Z
¥673
りもで・りんぐの感想はこちら(家電を魔改造して時空を越えろ)
怠惰な天才女子高生が家電を改造して時空を超えることでより怠惰になるのがテーマのコメディ。これこそ知名度が低いはずなので、「りもで・りんぐ 普及委員会」を立ち上げたいくらい応援している作品。
魔改造して時空をいじるんだけど、それを悪用するつもりは全く無くて、ただただ自分の身近な不満を解消するだけなのがいいんですよね、ほっこりするというか。とんでもないことはしてるんだけど。
おまけに、作った本人じゃなくて、弟だったりクラスメイトの方がその魔改造家電を悪用しようと画策するところがまた面白くて。しかもしっかりオチつけてくれるし、読んでて非常に面白いです。
もの凄くラクに読める部類なので、寝る前に少しだけとかそういう時に便利です。そして面白くて眠れなくなるまでがセット。必読。
■サブスク彼女 (完結 1~2巻)
山本中学(著)
日本文芸社 2021-02-19T00:00:00.000Z
¥594
日本文芸社 2021-02-19T00:00:00.000Z
¥594
1巻の感想はこちら(心理描写が抜群の山本中学が描くメンヘラ)
2巻の感想はこちら(サブスクから所有されるものになりたい女の子の物語完結)
個人的に大好きな山本中学が描く痛い痛い女の子の物語。メンヘラしか出ません。メンヘラならではの思考回路というか、素直になればいいのに人を信じられないところとか、もやもやしてしまうところが多少ある作品です。
どうだろうなこれ、苦手な人はちょっと読めないかも。特に1巻はいい感じかと思ったらもやもやで終わっちゃうからねえ。逆に、2巻の完結ではしっかり関係がまとまってグッドな感じ。痛い恋愛を読みたければ必読。
■本田鹿の子の本棚 (既刊 1~6巻、以下続刊)
本田鹿の子の本棚 魁題十五撰相篇 (リイドカフェコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
佐藤将(著)
リイド社 2021-11-29T00:00:00.000Z
¥1,100
リイド社 2021-11-29T00:00:00.000Z
¥1,100
感想はこちら (読み手を選ぶ怪作、受け入れれば面白いこと間違いなし)
昔から絶賛していた「本田鹿の子の本棚」の6巻目です。もうとにかくこのシリーズは読み手を選びます。好きな人は絶対好き、嫌いな人は絶対に嫌い、そんな作品です。1冊の値段が高いのが結構きついんだよなあ。
詳細は上手く語れません、是非読んでください。読むかどうかを決めるためには必読。
■ワンダンス (既刊 1~6巻、以下続刊)
ワンダンス(1) (アフタヌーンコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
珈琲(著)
講談社 2019-05-23T00:00:00.000Z
¥0
講談社 2019-05-23T00:00:00.000Z
¥0
1~5巻の感想はこちら(ダンスものに外れ無し?高校生ダンスの傑作)
6巻の感想はこちら (カボのダンスは対象全てをリスペクト)
「もういっぽん!」が柔道の青春なら、「ワンダンス」はダンスの青春と言えるでしょう。どちらも同じ目的に向かってひたむきに頑張っているだけというのが共通しています。
ダンスという一般人には感覚でしか良さがわからないものを、しっかりとどういったものが評価されるか解説してくれたりするところがグッドです。これも新しいスポーツ漫画と言えるでしょう。
青春が熱いスポーツ漫画は例外なく面白い。必読です。
■腸よ鼻よ (既刊 1~5巻、以下続刊)
島袋 全優(著)
KADOKAWA 2019-09-13T00:00:00.000Z
¥990
KADOKAWA 2019-09-13T00:00:00.000Z
¥990
感想はこちら (大腸摘出直後から始まる闘病エッセイギャグ)
闘病エッセイなのにこんなに笑える作品がかつてあっただろうか。これこそ誰もが読むべき医療漫画なのではないのだろうか。自らの運命を非難するだけでなく、むしろそれを逆手に取って作品にしてしまうところが実にお見事。
病院のあれこれがいろいろわかったり、潰瘍性大腸炎のことがわかったり、世の中のヤブ医者ってのはこういうのを言うんだろうというのがわかったり、笑って読みながら学ぶところが非常に多い作品です。
作者のキャラも相まってか言動や行動がおかしいところもあってそれがさらに物語を面白くしています。非常にラクに読める部類でもあり、断然おすすめ。必読。
■フォビア (既刊 1巻、以下続刊)
フォビア(1) (ビッグコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
原克玄(著), ゴトウユキコ(著)
小学館 2021-09-30T00:00:00.000Z
¥605
小学館 2021-09-30T00:00:00.000Z
¥605
感想はこちら (原克玄とゴトウユキコの異色コンビが放つ恐怖症ホラー)
恐怖症をテーマにしたホラー漫画が「フォビア」。はっきりいってしまうと気持ち悪い表現が多いので、苦手な人には絶対に合わないと思います。だけど合う人には絶対面白い作風です。「ハッピーピープル」とか好きだったら好きなんじゃないかなあ。
なにより、「じゃあクンニだけぇっ…! クンニだけでいいからぁっっっ」と女の子に言わせるゴトウユキコと、スピリッツで「るみちゃんシリーズ」を描いてた原克玄がコンビを組むというのが面白い。こんなの面白くないわけがない。必読。
■ブランクスペース (既刊 1~2巻、以下続刊)
ブランクスペース(1) (ヒーローズコミックス ふらっと)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
熊倉献(著)
ヒーローズ 2021-01-15T00:00:00.000Z
¥644
ヒーローズ 2021-01-15T00:00:00.000Z
¥644
最初は葛藤する女子高生が透明なものを作って復讐する話かと思いきや、透明な彼氏を作るという意外な方向に舵取りをした意欲作。承認欲求が満たされれば人というのはそれなりに平穏になってしまうのだなとも思ったり。
正直この先の展開がどうなるのかわかりませんが、まだまだ面白くなることでしょう。必読。
■ニューノーマル (既刊 1~2巻、以下続刊)
ニューノーマル【単行本版】1 (コミックアウル)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
相原瑛人(著)
ファンギルド 2021-07-19T00:00:00.000Z
¥673
ファンギルド 2021-07-19T00:00:00.000Z
¥673
1巻の感想はこちら (新時代のエロス)
2巻の感想はこちら (どうしてこんなにエロいのだろう)
とにかくエロいから必読。
■豊田さんは悩まない。 (既刊1~2巻、以下続刊)
豊田さんは悩まない。 1 (MFC)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
津々巳 あや(著)
KADOKAWA 2021-02-20T00:00:00.000Z
¥489
KADOKAWA 2021-02-20T00:00:00.000Z
¥489
1巻の感想はこちら(女子大生の日常ファン垂涎の津々巳あやワールド)
2巻の感想はこちら(面白さド安定、ラクに笑いたいなら本当におすすめの作品です)
とにかくラクに読んで笑いたいなら断然おすすめ作品。ひったすら笑えます。これももっと有名になってほしいところ。やることは無茶苦茶なのに最終的にきちんと落ち着いてたり、時事ネタをいい具合に茶化したりしてるところが本当に面白い。必読。
■すまひとらしむ(完結 1~2巻)
すまひとらしむ 1 (ヤングアニマルコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
いおり真(著), 来未(著)
白泉社 2021-03-29T00:00:00.000Z
¥715
白泉社 2021-03-29T00:00:00.000Z
¥715
すまひとらしむ 2 (ヤングアニマルコミックス)
posted with AmaQuick at 2021.12.26
いおり真(著), 来未(著)
白泉社 2021-09-29T00:00:00.000Z
¥715
白泉社 2021-09-29T00:00:00.000Z
¥715
1巻の感想はこちら(相撲を技術で凌駕する)
2巻の感想はこちら(凄く面白いのに打ち切りなのは納得いかない)
相撲がテーマで非常に面白かったのに何故か2巻で打ち切られてしまった無念の作品。作者もあとがきで描きたいところまですらいかなかったと不満を吐露していました。
個人的にはすごくすごーく好きでした。この続きが読めないのは本当に残念でならない。必読。
以上となります、眠気が覚めるマンガ!2021。有名どころもあればそうでないものもありで、皆様が知らない作品に出会えるきっかけのひとつになれれば幸いでございます。
さてさて、2022年も当然、面白い漫画が次々と世の中に出てくるはずです。来年も楽しく無理せずラクに漫画を読んでいきたいと思います。