2021年07月

しあわせのくに - ゲス作家大見武士が描くVR世界

人間臭いゲスな作品を数多く描く大見武士が、未来のVR世界を描く「しあわせのくに」はやっぱり人間臭くてゲスかったです。

設定を説明するのが大変なのでAmazonの説明文を引用します。
21世紀=アフター令和。高々度に進化したAIによる仮想現実空間は、人々のとめどない「愛」や「夢」「性欲・性癖」「承認欲求」など、あらゆる「幸せ」への希求を豊かに、より完全に満たすユートピアを実現させる。誰もがずっと待ち侘びていた「しあわせのくに」。だが…、この理想的であるハズの世界において、なぜか湧き起こる決して制御できない「心の歪み」、男と女特有のザワつく「本能」。その正体は一体、何なのだろう…? 不可思議にして底知れぬ情欲の様々な在処を、微熱と湿り気を帯びた巧みな描写とドラマ性・詩情性あふれるストーリー展開で描いてきた人気作家・大見武士が、新機軸の世界観に挑戦。その艶やかなる「人類の選択」から片時も目が離せない!!
うーん、これだけ読んでもわからないと思います。簡単に書くと「VR空間でセックス出来る世界」を中心とした男女の幸せや独身女の幸せとは?を描いたものとなります。

もうこれね、夢の世界。VR空間でAIとセックス出来ちゃうの。しかもAIは人の幸せを第一に考えて動くので、全て肯定して承認欲求を完全に満たしてしまう上に、見た目もおそらく自分好みに設定できて、おまけにまるで人間と同等かそれ以上に振舞ってしまうという。こんなの快感漬けになって頭おかしくなってしまうわ。
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全てを肯定して受け入れて、使用者を包み込むAI。こんなことされたらこの快感から逃れられるはずがない。しかも仮に結婚していてもAIとのセックスは不貞に当たらないという。
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「AIとの性行為は浮気に当たらない」

ただこれ、浮気に当たらないとはいえ、心は完全にAIに持ってかれてしまうよね。というわけで、この「しあわせのくに」はそんな超便利世界にハマってしまう人間の闇を全面に描かれています。いやあ、ゲスくて人間臭い。

最初の話から、セックスレスの夫婦が段々と仲が悪くなり、その逃げ場としてAIとセックスしまくるというドロドロ展開です。そしてそのままVR世界にいることを望んでしまい、現実世界から去ることまで考えてしまいます。そりゃこんな超都合の良い快感が得られるのならいくらでもハマってしまうよなあ。実際作中でも、VRに浸ってしまうことで現実に戻ってこない人達のことを「難民」と呼んでいます。望んで現実に戻ってこない分だけ、引きこもりよりも性質が悪いな。

ここまでセックスの話ばかりですが、このVRが究極に拡張された世界は生活も一変しています。会社への出社すらVR上のオフィスに自らのアバターを作って、仮想空間に現実のオフィスのようなことをして業務をこなします。しかもしかも、恋愛に至っても、ましてや人間同士のセックスすらVR上での交流に留まります。実際に現実で会うことになるのは結婚するまでありえないのです。

何この世界怖い。もう結婚もVRでいいじゃん。子供作る時だけ現実で会う必要があるんかな?だとしても、VRでセックスしたら医療的に妊娠できるようにすればそれでいいんじゃ?同窓会を開いてもVRアバターと実際の人間が混じって同窓会になってるとかもうわけがわからないよ。というか、どういう技術だよそれ。仮想現実と現実の融合?それはもう仮想現実が現実なのでは?

書いててもうよくわからなくなってきました。ただ、実はこの作品、そこまで難しく考える必要ありません。なぜなら半分くらいはセックスシーンですから。単なるエロとして読めば細かいことはいらないかもね。

とはいえ、大見武士の描く人間のゲスさはホント好きなんだよなあ。「ぼくらのふしだら」も良かったし「わたしのふしだら」もエゴ丸出しだったし。「かみくじむら」は主人公が単なる馬鹿だったのがちょっとなあと思ったけど。「ぼくらのふしだら」とか好きだったら、「しあわせのくに」もそれなりに楽しめると思います。


眠気覚め度 ☆☆☆

「ぼくらのふしだら」の感想はこちらから
ぼくらのふしだら - 等価交換となる対象は性欲
ぼくらのふしだら 2巻 - 性欲と引き換えに時を止める少女、その結末


 


ペリリュー -楽園のゲルニカ- 最終11巻 - 終戦、帰国、それから現代へ、歴史をつなぐ意欲作ここに完結

いきなり最終巻だけレビューというのもなんですが、「ペリリュー」が11巻に完結しました。パラオ島の丁寧な戦争描写から始まり、圧倒的劣勢の日本軍がゲリラ的に米軍と戦う様が明確に描写されていたペリリューは本当に面白かったです。

何よりも、徴兵された日本兵は本当にただの一般人で、特殊能力やずば抜けた戦闘力が無いのが当然なのに、戦わなければならない実情を兵士視点から描写していたのが素晴らしかったです。ひたすら敵に脅え、逃げ回り、攻撃する時は全員一斉でいかなければそもそも攻撃すらままならない。だけど戦わなければならない。何故こんな知らない島で戦闘をしなければならないのか。そういった兵士観点を丁寧に描かれていて思わず読みふけってしまいます。

終戦が告げられても、それは米軍が日本兵をおびき出す作戦だと断定し戦いを続ける描写を読んでてもやもやしました。日本兵側としては他に情報を知る術も無く、当然の対応ですし、かといって歴史を学んでいる我々にとっては、従って出てくれば安全は確保されるのに、と。そういったところが本当に丁寧で、良い作品だったと思います。

最終11巻はパラオで米軍に投降してから帰国までと、そのあとの現代の話で締めくくられます。特に、作中で主人公となっていた田丸均の孫を漫画編集者として登場させ、田丸均に取材をして戦争の漫画を描くという構成が良いですね。これは、実際に「ペリリュー」を描く流れとリンクさせて表現しているのです。すなわち、パラオの戦争に留まらず、その後どういう形で戦争の話が語り継がれたのかということまで丁寧に描写されています。

我々から考えると戦争は相当過去の話と思ってしまいますが、実際は祖父や曽祖父の世代が経験していることということを思い出させてくれます。実体験した人の戦争の話ほど、歴史を学ぶのに適したものはないでしょう。絶対に忘れてはいけない過去の歴史、それに真正面から向き合った「ペリリュー」は素晴らしい。

その取材の流れで、田丸均が孫に投げかけた言葉がとても興味深いです。
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「自分が人を殺したということ それを 自分の子供に伝えるのはとても恐ろしいことだよ」

絶句しました。必死で生き抜いてきた日本兵。単なる一般人でしかなかった日本兵。しかし、生き残るためには、壮絶な戦闘を乗り越えるためには、人を殺したという過去もつきまとうのです。この事実は、例え戦争で仕方なかったとしても、どれだけ人の心を蝕んだものなのか。想像するだけで恐ろしい。

「エリア88」でも、人を殺した人間は娑婆には戻れないという描写がありました。主人公の風間シンも、その為に戦場を離れたあとで自ら戦場へ戻ってしまいます。「エリア88」も戦争の悲惨さを描いた名作ですが、「ペリリュー」とも共通するのは、明確に戦争は愚かしいことだと読み取れるところではないかと。戦争を学び、同じ事を繰り返さないことが、我々の役目でしょう。


眠気覚め度 ☆☆☆☆


ペリリュー外伝1巻の感想はこちら(楽園のゲルニカを様々な視点で描くお話は必見)


ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 11 (ヤングアニマルコミックス)
武田一義(著), 平塚柾緒(太平洋戦争研究会)(著)
5つ星のうち5.0
¥660
 
エリア88 1
エリア88 1
posted with AmaQuick at 2021.07.29
新谷 かおる(著)
5つ星のうち4.5
¥88

抜刀 - 全てを真っ二つにする謎の殺し屋

プロの殺し屋すら返り討ちにあう、姿すら知られていない殺し屋 抜刀抜刀に殺された人間はキレーイに真っ二つになるという。そんな謎の殺し屋がテーマのこの作品が「抜刀」です。

1話はここで読めます

さてこの殺し屋抜刀、実は自分が殺し屋だということに気づいておりません。単なる引きこもりニートで、毎日のオナニーによりムキムキな右手を持っているだけです。
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しかしそれが何の因果か何の運命か、あるきっかけにより殺し屋として覚醒します。
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殺し屋「抜刀」は 彼女の接吻により覚醒する伝説の殺し屋である

こうして誕生した抜刀が次々と人を斬っていくのが基本的な流れです。わかりやすくてグッド。

何故こんなことになったのかという細かい説明は一切無く、とにかくインパクトで攻めてくる作品と言えるでしょう。こういう勢いで押し切る作品は大好きです。ベースの設定さえ決めてしまえば、あとはキャラが勝手に動いてバンバン話が進んでいきますしテンポが良いですから。

流れとしても、斬られそうなキャラが出てきて、調子に乗って、最後に斬られるというお決まりパターン。こういうのはそういう決め事の展開だけでいいと思うんですよね。変に細かい背景を語ったり、変に凝った伏線を張ったりするよりも、作品で決めた王道展開を毎回実行してくれることの方が作品の魅力や文法がわかりやすくていいと思うんです。まあ、その場合ただただ長くなるのはマンネリを生んでしまうので、文法の持って行き方に工夫が必要になってくるところが難しいとは思いますが。

コミックは電子限定しか発売されていないらしく、4巻で終わってしまったようです。確かに一般受けするかと言われると難しいとは思います。テーマが日本刀で真っ二つなだけあって、人がバンバン斬られてスプラッタ調ではあるしなあ。ただ、こういうのはハマる人には絶対ハマるので、惜しいところですね、残念です。

1巻に読切だった「僕はアナタに殴られたい」が載っていて、これを見て初めてこの作者だったのかーと気づきました。この読み切りをどこで読んだかは忘れてしまいましたが、見た時はなかなか衝撃的で面白かったのを覚えています。正直今読んでも「抜刀」本編より面白いかもしれない。

描き方や雰囲気は好きなので、次回作にも期待です。


眠気覚め度 ☆☆☆

抜刀(1) (イブニングコミックス)
ザビエラー長谷川(著)
5つ星のうち3.6
¥0

抜刀(4) (イブニングコミックス)
ザビエラー長谷川(著)
5つ星のうち5.0
¥715
 

数学ゴールデン - 目指せ数学オリンピック!これぞ熱血のスポ根だ!

20代未満の少年少女が数学力を競う数学オリンピック。2021年の数学オリンピックでは日本人が金メダルを獲得しています。文武両道の内、スポーツのオリンピックを武とするなら、この数学オリンピックは文の頂点と言えます。その数学オリンピックをテーマに描く熱血物語が「数学ゴールデン」です。

この作品、間違いなくスポ根ものと言えます。それくらい、主人公 小野田春一 の熱意が凄い。高校入学時点で既に数学オリンピックへ挑戦することを明言します。
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この目標を達成するために、あらゆる努力を惜しまず続けていくのです。時には挫折を味わい、時には自分が単なる凡人であることに気づかされ、上には上がいるということを思い知らされます。しかし、高校で新たに、共に数学オリンピックを目指す仲間を得ることにより、次へ次へと成長を見せ頂点へ上り詰めようとしていきます。この姿こそ、まさしくスポ根でしょう。テーマが数学なだけで、中身は激熱の成長譚なのです。

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「数オリってな こんなもんいっぱい理解して抱えて挑んでいくんだ。すげぇ難しい問題ばっかでさ まいっちゃうよ。どうやって思いつくんだって柔軟な発想も必要でさ でもそれ思いついたらさ すげぇ気持ちいいんだよ!絶対っ!」

こんなに数学に思いを馳せる高校生、見たことがありません。難しくて、わからなくて、でも問題が解けた時の快感が忘れられなくて、だから次々と数学の問題が解きたくなって、またわからなくて。その繰り返しだけど、それがやめられない。数学が好きでしょうがない。だからこそ、数学オリンピックに出たい。これまでは友達もいないし数学のことしか考えてこなかったし、自分が単なる凡人であることに気づかされてしまうし、でもやっぱり数学が好きだからこそ、それに向き合いたい。こんな熱い主人公がカッコいい、たまらない。うむ、間違いなくスポ根だ。

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「手強ければ手強いほど 逆に燃えてくるんで」

例え凡人と気づかされても諦めない。どんな問題だって解いてやりたい。解く時の快感が忘れられないから、それを解くことが好きで堪らないから。カッコいいなあ。これだけひとつの物事にこだわることが出来るのは本当にカッコいい。熱いスポ根が読みたい人には本当にオススメです。

話としても、共に数学オリンピックを目指す仲間と出会い、様々な問題を解いていくその勇姿や、仲間たちとの掛け合いも成長が徐々に見れてたまりません。何より登場キャラのほとんどが数学に極めて真摯に取り組んでいて、変な寄り道が一切無い。それゆえに展開も早くてテンポよく読めてしまいます。

それと数学に興味ない、もしくは苦手という人でも、そこまで多く数学問題の内容には触れていないので安心して読めますね。そもそも数学オリンピックの問題自体が大学入試レベルだとか東大の数学科レベルだとかで、問題出されても全然解法など思いつきません。よっぽど数学やってこないと無理ですあれは。もう少し勉強しておけばよかったなあと色々考えてしまいます。

読んだ感覚としてはFLIP-FLAPが近いかなと思いました。FLIP-FLAPも恋愛のためだったはずのピンボールが目的になってしまうスポ根ものでした。あれは良かった。


眠気覚め度 ☆☆☆☆

FLIP-FLAPの感想はこちら(FLIP-FLAP - 恋する相手と付き合うために始めたピンボール、次第にそれ自体が目的になる!)



 
FLIP-FLAP (FUNUKE LABEL)
FLIP-FLAP (FUNUKE LABEL)
posted with AmaQuick at 2021.07.27
とよ田みのる(著)
5つ星のうち4.8
¥430

2021年週刊ビッグコミックスピリッツ34号ざっくり感想

2021/07/25 週刊ビッグコミックスピリッツ34号のざっくり感想となります。
全然興味なかったはずなのにオリンピックの柔道やらバレーやら見てしまっています。柔道は阿部兄妹の金メダルがあまりに素晴らしくてYAWARA!を読みたくなってしまいました。実家帰らないと無いんだよなー。「もういっぽん!」も読みたいけどまだ我慢中。。。

それでは今回も適当にいってみましょー。


■ジャガーン
  FF系ラスボスだったー。

■アオアシ
  これもう一回青森のターンあるな。

■九条の大罪
  メンヘラ篇の開始。

■土竜の唄
  正直ヤクザの話になってきて普通に面白くなってきた。こういうのでいいんだよ。

■プラタナスの実
  エゴやな。

■機動戦士ガンダム バンディエラ
  マ・クベが出てきた。

■教場
  ハコヅメと比べたらダメなのはわかってるんだけど、全然現実味無くてなこれ。。。

■二月の勝者 -絶対合格の教室-
  冬期講習7日間7万7千円、大晦日正月は別料金4日間4万5千円、塾はぼったくりやな。子供のやる気が結果に左右されるしな。

■くーねるまるた ぬーぼ
  
  パクチーはいらんわ。。。中国出張の時ネギの代わりに色んな料理にパクチー入って辟易してた。。。おかげで「パクチーいりません」は中国語で言えるようになりました。

■結婚するって、本当ですか
  本城寺さんってこんな髪色してたっけ。片方だけじゃなかったっけ。

■うきわ、と風鈴。-友達以上、不倫未満-
  この感覚2日くらい体調不良で休んで次の日会社行きにくいのと似てる。

■君は放課後インソムニア
  生徒会って自分たちで畑に柵建てたりするの。。。

■お別れホスピタル
  九条さん闇が深すぎでしょうよ。

■夫を噛む
  この2組の夫婦全然記憶に無くて話についてけない。

■気まぐれコンセプト
  え、本当に日本の賃金と物価が世界最低水準になってしまったの?



週刊ビッグコミックスピリッツ 2021年34号【デジタル版限定グラビア増量「十味」】(2021年7月26日発売) [雑誌]
週刊ビッグコミックスピリッツ編集部(著), 金城宗幸(著), にしだけんすけ(著), ヨコヤマノブオ(著), 小林有吾(著), 真鍋昌平(著), 高橋のぼる(著), 東元俊哉(著), 加納梨衣(著), 矢立肇(著), 富野由悠季(著), 長岡弘樹(著), みどりわたる(著), 高瀬志帆(著), ゆうきまさみ(著), 高尾じんぐ(著), 若木民喜(著), 野村宗弘(著), オジロマコト(著), 沖田×華(著), 鳥飼茜(著), 水瀬マユ(著), ホイチョイ・プロダクションズ(著)

¥400


ハッピーピープル デジタル版 - 釋英勝の名作が電子版で復活

釋英勝といえば当サイト激推しの「モンキーピープル」ですが、代表作は当然「ハッピーピープル」となります。80年代~90年代前半に描かれたもので、時代を感じさせる内容となっています。

その特徴は当時の社会問題をモチーフに描いた残虐な展開にあります。少年犯罪や結婚詐欺、人間の性癖や性格、どうしても我慢出来ない欲求等、とにかく人間の闇を表現しています。それは読んだ人全てに衝撃を与えることでしょう。それくらい、一度読んでしまうと心に残ってしまうのが「ハッピーピープル」です。

特に中学生や高校生の少年犯罪が多かったように思います。まだ電子版になってない話ですが、14歳の少年が少年法で守られていることを自覚していて、暴虐無尽に振舞って次々と犯罪を犯し、最後のコマで「俺たちはどうせ捕まらないんだぜ」みたいなことを言っていたところを読んだ時は思わず怒りを覚えるほどでした。その巻のあとがきでは作者の釋英勝自身も「怒りに身を任せてペンを取った」と記載していたことを覚えています。それほどまでに訴えたいことを漫画にして表現し伝える技術が本当に素晴らしい。

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デジタル版1巻の1話で取り上げられている話は、生徒に暴力を振るわれている教師が虎視眈々と復讐チャンスを狙いそれを実現するもの。成し遂げるまでにひたすら生徒にヘコヘコ頭を下げ、ただただ耐え続け、最後にはこれまでの怨みつらみを全て吐き出すかのごとく感情のままに刃物を突き立てます。学級崩壊や少年犯罪が話題となってきた時代に、問題提起と共にあるひとつの結末を描いたものと言えるでしょう。

検索すると発禁とサジェストされるものもありますので、あまりにもそのメッセージ性が強く読み手に影響を与えすぎると捉えられたのでしょうか。少なくとも、読んだ人に大きな衝撃を与える作品であることは間違いないです。人の心を動かす作品は、良し悪し抜きにして素晴らしい。

読み手は選ぶ作品ですので、合わない人は絶対に読めないと思います。グロ表現も多く、ショッキングな話も多く、何より読んでて心が荒む可能性があります。ただ、ハマる人にはとてもハマるものだと思います。惜しいのは、電子化のためかグロシーンにはモザイクが掛かってしまっていることでしょうか。これは当時の紙には勝てないところですね。

いまのところ、全14巻刊行予定で3巻まで発売中となります。作者自身が電子化の作業をしているらしく、あわせて「モンキーピープル」の作業も進めているとのことです。ただ、作者自身の体調も悪いらしく、辛い状態で進めているのだとか。是非とも身体を第一として、時間を掛けてでもいいので作品を完結していただけることを望みます。「モンキーピープル」の結末は是非とも見たいので。。。


眠気覚め度 ☆☆☆☆

モンキーピープル6巻の感想はこちら(打ち切り作品が電子版で連載再開!)
モンキーピープル7巻の感想はこちら(殺人コオロギの大量繁殖、美杉の復讐の結末)




ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 13巻 - アンボックス事件のカップルが登場

逆うちで感想を書いている「ハコヅメ」13巻の感想です。大きな話は無いのですが、ちょこちょこ今後の布石を張っている巻ですね。だからこそ、当時は面白いけれどもそこまでグッとくるほどではなかったというか。あとから読み直すと思わず「おっ」と思うような展開があったりで読み直し推奨です。

で、その布石の最たるものがアンボックスの事件にもなったカップルが初登場することですね。20210720_003
いやいや、これを見た瞬間、どうして自分はこれを覚えておらずにアンボックスを読んでしまったのか後悔してしまいました。アンボックスでも、これまでに何度も110番通報されたカップルという位置づけでしたが、この13巻の時点で初登場(だよね?)なのに2話も出てくるほど主張しているのです。この2人がここで出てることを覚えていればアンボックスでも更に感情移入が深まっただろうに。それこそ作中のキャラと同様にこの2人のことを思い、その辛さを共有できたのではないかと。これからアンボックスを読む方はこの2人を忘れないようにしましょう。

布石の2つ目としては、猿渡署長の就任と源家の話です。こちらは14巻、15巻の奥岡島事件と密接に関わってきます。この話は警察官もひとりの人間であるということと、警察官家族の思いというものに触れて、こちらの心を抉っていきます。だからこそ印象に強く残り、しかも14巻から続きの話が触れられるので忘れることはなかったです。
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「知らないよ 腰抜けでもなんでもいいから 私は生きて帰って来て欲しかった!」
痛切ですよね、この台詞。仕事とはいえどうして旦那が見ず知らずの人間の為に死ななくてはならないのか。常に危険と隣り合わせの警察官だからこそ、殉職という悲しい結末になってしまう人もいるということを泰三子先生は訴えたいのでしょう。このように描かれると、どうしても意識せざるを得ない。コメディの中にこういうシリアスを混ぜてくるからこそ、ハコヅメは面白い。

そして13巻では如月部長が町山署に配属されてレギュラーメンバーに昇格します。初登場は知能犯係所属でイケメン優秀の完璧超人でしたが、再登場3ページ目でAV8段を持っている話が登場したり、13巻では方向音痴が露呈したりと、弱いところを次々に見せます。14巻以降では自分の力を全く信用しておらず、源に嫉妬すらしている心情まで描画しています。こういう人間の弱さを見せることで、警察官はやはりただの普通の人間であり一般人と何も変わらないコンプレックスを持っているということを表現しているのだと思います。ハコヅメの良いところはスーパーマンなどいなく、必ず長所があれば短所も同じくらいあるというキャラ設定にもあるかと。人間臭いキャラだからこそ親近感が沸きます。

如月部長といえば13巻で振り込め詐欺のチラシ活動の話があります。ドラマのハコヅメ3話でもやったところですね。この話をもうドラマで使ったのであれば、如月部長もニカチョーくんも出てこないんだろうなあ。まあ、カナが出てない時点で生安の話はないだろうし。。。

川合先生の似顔絵講座も引き続き出てきます。今回は男子中学生が性的被害にあった事件の似顔絵になりますが、似顔絵メインというよりも性的被害者の聴取という側面です。そのやり取りが、読んでいて非常に切ない。
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「経験の浅い私にもわかる この子は 悲しい被害に遭っている」「説明の仕方が「大きさや形」じゃなくて「質感」…」
性的被害者は身体以上に心が傷つけられており、被害のことなど説明したくもない。ましてや、自分がされた性的なことなど、思春期の少年に取っては口にもしたくない。だけど犯人確保のために警察官は聴取をしなければならない。そんな矛盾に立ち向かうのもまた警察官の使命であることを教えてくれています。本当に、こういうシーンは見る度に切なくなります。

こうして読み返すと、大きな話はなくとも1話1話がやはり丁寧で読み応えがありますね。常にレベルの高いハコヅメは本当に素晴らしい。


眠気覚め度 ☆☆☆☆


ハコヅメ3巻の感想はこちら(川合先生初登場の似顔絵特別捜査本部)
ハコヅメ4巻の感想はこちら(黒田カナ伝説はここから始まった)
ハコヅメ5巻の感想はこちら(とにかく笑える内容盛り沢山)
ハコヅメ6巻の感想はこちら(伝説の笑ってはいけないお誕生日会が収録されたハコヅメの最高傑作巻)
ハコヅメ7巻の感想はこちら(煽り役としてパーフェクトな聖子ちゃんが見れます)
ハコヅメ8巻の感想はこちら(これ警察学校で習ったやつだ!)
ハコヅメ9巻の感想はこちら(色々な話が詰め込まれている、これぞハコヅメ)
ハコヅメ10巻の感想はこちら(迷惑防止条例と強制わいせつの違いが勉強になります)
ハコヅメ11巻の感想はこちら(1巻の伏線を見事回収、この日の出会いを何度も後悔することになる)
ハコヅメ12巻の感想はこちら(同期の桜完結、川合の成長を感じられる最高の展開)
ハコヅメ14巻の感想はこちら(奥岡島事件発生篇)
ハコヅメ15巻の感想はこちら(奥岡島事件解決篇)
ハコヅメ16巻の感想はこちら(1巻で出てきたキャラが再登場する感動の成長譚)
ハコヅメ17巻の感想はこちら(アンボックスを読んだ後に読むと非常に切ない)
ハコヅメアンボックスの感想はこちら(警察の負の感情を全力で主張した傑作)
ハコヅメ18巻の感想はこちら(即ハメあんあん激イキスクール)
ハコヅメ19巻の感想はこちら(20巻を読むために覚悟させられる巻なのではないか?)
ハコヅメ20巻の感想はこちら(アンボックス級のシリアス話が一貫した傑作巻)
ハコヅメ21巻の感想はこちら(虎松譲二事件完結!大事件の事後処理といつものギャグパートが再開します)
ハコヅメ22巻の感想はこちら(恋愛要素満載で話を畳みに来てます)


 

最近読んだ続刊ざっくり感想 - 20210724 (オカルトちゃんは語れない6, ヴィンランドサガ25, おおきく振りかぶって35, 天国大魔境6)

ひさしぶりに続刊ざっくり感想です。Twitterの方でもちょこちょこ感想上げたりしていますが、こうやってまとめるのもたまにはいいかなと思いまして。

それでは適当にいってみましょー。


オカルトちゃんは語れない(6) (ヤングマガジンコミックス)
橋本カヱ(著), 本多創(著), ペトス(監修)
5つ星のうち4.8
¥693

本編の「亜人ちゃんは語りたい」よりも面白いと思っているスピンオフの6巻。いつかしっかり感想書きたいのだけど読み直してないので今回は6巻のみで。

この「オカルトちゃんは語れない」の良いところは、亜人の能力と怪談や霊現象と密接に紐付けつつ、科学的に説明をしようとしているところが素晴らしい。特に科学的な説明はすんなり納得してしまいそうなほど複雑にかつ論理的に説明しているのが面白い。ただ、6巻の話だけに注力してしまうとちょっと内容の説明が難しすぎるので今回は単巻での説明は断念。平行世界のようなものが多重にあってそこを観測できるとかできないとかは1巻から読んでないとちょっとねえ。

面白さはいつも通りなのでグッド。変に恋愛とか絡めず、オカルト色が強くてホント面白いです。




更新をずっと続けてたら25巻単巻でも記事書けたんだけどなー、惜しい。25巻では遂にヴィンランドことアメリカに上陸します。作中で20年経過してると書かれてて、実際の連載も20年近く掛かってて、歴史ものなのに実時間とほぼ連動しているなんてびっくり。
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26巻からまた戦闘始まりそうな雰囲気だがなんとか戦闘メインにならず開拓メインになってほしいところ。




35巻、18年掛けてようやく1年生が終わるという時期に、受験期間の練習禁止時間を利用して他校の練習等を参考に動くということ自体は素晴らしい。だけどその話だけでこの1冊が終わるとは思わなかった。これいつまで続けるつもりなんだろう。この調子だと100巻くらいまで行ってしまうのでは?惰性で読み続けてる感が出てきて何回かもうやめようかとも思ったのだけど、なんとか読み続けている状態。最初の桐青戦まではめちゃめちゃ面白かったしなあ。





話が全然わからなくてついていけない。
とはいえ、7巻で大きく話が動きそうな気配はする。話がわからないなりにも、読んだらそれなりに面白いのが不思議だなあ。漫画が上手いんだろうなあ。

クレイジーフードトラック - メタルマックスの世界観で大暴れするフードトラック

海が干上がった砂漠の荒野、そんな世界で食材を求めてフードトラックを駆り出すのが「クレイジーフードトラック」です。Web連載なのでオンラインで1話2話が読めます。

クレイジーフードトラック

この砂漠の荒野という世界観がですね、メタルマックスファンの自分には直で突き刺さるわけですよ。海が干上がったことにより生態系も変わっていて、砂の海に住むイカがいたり、サボテンを食べて成長するカタツムリなんてのもいるわけです。そんな食材を狩って調理して食す。これが面白くないわけがない。メタルマックスであったような「放射能で汚染された海で獲れたピチピチの奇形魚だよ」とか出てきたらもっと興奮するところ。

しかもですよ、戦車も出てくるわフードトラック自身も主砲を備え付けているわ、まんまメタルマックスなんですよ。
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これ絶対作者メタルマックス好きでしょ。じゃないと普通のクルマが主砲を搭載してる表現なんて描けるわけがない。こういう表現が大好きなのでもう自分の好みに突き刺さりまくりなわけです。

おまけにおまけに、主人公が軍人上がりのおっさんでめちゃめちゃ強かったり、ひょんなきっかけで拾った大食漢の女の子は軍で秘密裏に研究された超人だったりと、キャラ設定もまた濃いと来たもんだ。単に不可思議な食材をテーマにしたクレイジーフードな話だけでなく、クレイジーな奴らが奏でるドタバタ協奏曲なわけです。そりゃ面白いわな。

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絵も上手くて、ヒロインのアリサも可愛い。しかも大食漢でよく食べる。よく食べる女の子は可愛い。よく食べる女の子は正義。もう、これが全てです。しかも可愛いだけでなくて強い。さらに相棒は強くて料理が上手なカッコいいおっさん。もう完全に面白いと思うものを狙い撃ちされてる感がたまらん。

まだ2巻までなので読み始めるなら今のうちです。前述したとおりオンラインで1話2話は読めるのでまずはそちらをどうぞ!


眠気覚め度 ☆☆☆☆


3巻の感想はこちら(メタルマックスのグルメワールドここに完結)





GROUNDLESS : 隻眼の狙撃兵 - ミリタリーアクションの傑作

私はかつてこれほどまで衝撃を受けたミリタリー作品を見たことがあるだろうか。もしかすると、そもそもミリタリーアクションというもの自体をあまり見てきていないのかもしれない。しかし、ここまで面白いと思える作品にはそう出会えるものでは無いということは理解している。このような素晴らしい作品に出会えたことを心から感謝したい。そう思わせてくれるのが「GROUNDLESS」です。「隻眼の狙撃兵」は1巻のサブタイトルとなり、今回はその範囲の感想にとどめておきます。

なお、オンラインでも「隻眼の狙撃兵」の前半と、コミックになっていない9巻以降の話が読めます。この記事を書くためにページ調べたら思わず9巻以降の話を読みふけってしまったことは内緒。
GROUNDLESS-アリストリア改国戦記-

さて、この「GROUNDLESS」の何が面白いかというと、戦争というのはこうまで人を苦しめるのかということを如実に突きつけられることにあるのです。

この架空ミリタリー戦記は、複雑な事情が大きく絡み合った、実に繊細で緻密な設定となっています。そこには国の思惑があり、民の思惑があり、軍人の思惑があり、自警団の思惑があり、それぞれが自分たちの正義のために戦います。どちらかが正しいということは一切ありません。正義は立場が変われば定義が変わるものだからこそ、争いが絶えないのです。その各々の立場としての思想表現が実に上手い。どの立場に取っても納得させられる内容となっています。それだけに、その中身や思いが実に濃く、全てのキャラに感情移入してしまうのではないかというほどです。

加えて、戦闘に参加する人間の多くが軍人ではありません。国に革命を起こすための開放市民軍は訓練などしたこともない一般市民が銃を振り回しているだけですし、主人公達のダシア自警団もあくまで自警団として訓練を実施しているだけのため、到底軍人には適いません。そのため、戦闘に参加しようものなら究極に死に近いと言えるでしょう。実際の戦闘描写でも、死に脅え震える姿や、人を殺す恐怖に飲まれる姿が何度も描写されます。しかし、それでも戦わなければならないのです、彼らの正義のために。

こういった描写をすることで、誰も戦争など望んでいない、しかし誰かがやらなければならない、という思いや迷いが容易に見て取ることができ、こちらの感情までも揺さぶってきます。それが本当に堪らない。戦争は誰も幸せにしない。そう、強く訴えかけてくるのです。


前述した「GROUNDLESS」の設定ですが、これが本当に緻密で一度では理解出来ないほどの内容となっています。簡単に書くと、島国が大陸から封鎖処置をされて恐慌が発生しており、国全体が国難に陥っています。この国難を打破する為には今の政権を打倒すべきだという思いから「開放市民軍」が各地で立ち上がり、革命を起こそうとしています。それに対して、元々島国で管理していた軍隊が敵対しています。ここに更に、大陸側の国家からは、この島国で最大の利益を得るために島国の政権に手を貸すか開放市民軍に手を貸すかの陰謀がうごめいています(どうするかの明確な描写はまだなかったはず)。そして更に、島軍でも開放市民軍でもない立場として、各町の自警団が存在します。主人公の立場はこの「ダシア自警団」です。政権だとか革命だとかは二の次で、自分たちの町を守るために動くこととなります。

またこれに加えてさらに話を難解にしているのが、島国の中に人種差別が根付いてることが上げられます。大陸からやってきた大陸系と、元から島に根付いていた島民系、さらにその混血系というように、出身だけで差別がされています。それらの考えかたもひとりひとりに根付いているため、単純にどこの軍閥に所属するかという正義思想だけでなく、人によってはこの人種差別思想もついて回るわけです。そのため政治観点でもそれらの思想が大きく影響したり、差別された側は人生に大きく影響します。うーん、複雑。

とはいえ、その辺りを最初はあまり理解していなくても、読み進める内に自然とわかるようになってくるので、やはり見せ方が上手いのだと思いますね。本筋に大きく影響はするけれども、主人公たちの実際の戦闘等には影響が無い、、、とは言い切れないですが、わかりやすく伝えてくれます。読んでいけばいつの間にか詳しくなっていることでしょう。

戦闘に入る際には必ず細かいブリーフィングが導入となります。
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人員の配置から、小隊の動き方、伝達方法や時間制限等、これから戦闘する際の作戦を丁寧にやり取りしています。こういう細かい描写とかが非常にわかりやすいのと同時に、このブリーフィング時で各団員の不安な表情や戦闘への恐怖も描写してるのがすごく好きです。自分が死ぬかもしれない、人を殺さなければならないという恐怖の感情。それらを団員同士で確認するようにブリーフィングが進んでいくのがまた良い。

さて、いよいよここからが「隻眼の狙撃兵」の感想に入っていきます。前述したように主人公が所属するのはダシア自警団となるのですが、1話の冒頭で事件が発生し、読めばわかるので敢えて書きませんがひょんなきっかけで自警団に入ることを決意します。このソフィアが自警団に持ち込んだのが1丁のスナイパーライフル。兵器の年代的にWW1あたりのものとなりますので、狙撃銃が出現した頃となるのでしょうか。遠く離れたところから撃つことによって、軍隊の侵攻を止めたり確実に敵兵を減らしていくのが大きな役目となります。この狙撃銃の存在が、一自警団を強烈に飛躍させる一手となるわけです。
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というのも、敵対するのは開放市民軍となるのですが、彼らも元は単なる一般人なので軍の訓練を積んだわけもなく、ましてや扱う重火器も拳銃や猟銃がメインとなるほど貧相な装備です。その戦場に突如現れた遠距離射撃武器ですから、それだけで戦場を圧巻することとなります。1回トリガーを引かれる度に倒れていく仲間たち。その恐怖に飲まれた時点で、勝負は決します。

「隻眼の狙撃兵」のお話は、主にGROUNDLESSの世界観紹介と主人公の生い立ち、そして狙撃銃が自警団を上の存在に昇華させたというところがメインです。正直、この話だけでも十分に面白いので必見です。しかし実は、この話以降がGROUNDLESSを傑作足りえるものにしているので、是非是非続きも読んでいただきたいところです。


こういったミリタリーアクションって何があったかなーと思い出すと「マージナルオペレーション」とかそうでしたね。あれは軍隊を操る側で敵に打ち勝つものでしたので、ミリタリーものと言っても過言ではないかと。「マージナルオペレーション」も面白かったですが、正直な感想としては「GROUNDLESS」はそれを遥かに越えた面白さを持っていると感じます。

あとはゲームだけど「戦場のヴァルキュリア」も近いものがあるのかなと思ったり。ただなあ、「戦場のヴァルキュリア」は戦闘システムは面白いんだけどキャラ全員が戦争じゃなくてピクニックしてる感じに見えてダメだったんだよなあ。戦争の悲壮感を全く感じられなかったというか。そのせいで投げた記憶。

「GROUNDLESS」は確実に傑作といえる作品です。既刊は9巻ですが、読み進める内すぐに続きを購入してしまうでしょう。それくらい、一度読み始めたとき没入感は素晴らしいです。オンラインで少し読んでみて、続きが気になったら是非是非!


眠気覚め度 ☆☆☆☆☆


2巻、3巻の感想はこちら (第三穀倉地域接収作戦 - 初侵攻、新兵、暗闇の戦い、問題山積みの接収作戦)
10巻の感想はこちら(政治家と軍人)


 
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