台無し
せっかく勇次郎と武蔵がまともにバトルしててすげー面白かったのに、この巻のこのシーンまでひとコマも登場していなかった本部がここでいきなり出てきて本当に台無し。
そりゃ勇次郎も
こんなに楽しそうな顔してたのに、
こう怒り狂うわな。
しかも勝負の邪魔をした本人、本部はというと、
この言い草である。
本部の言い分は確かにそういうことも起こり得るのであろう。しかし、勇次郎と武蔵の対決は武道を志すもの同士の真剣勝負であり、両者共に殺されることも辞さない覚悟で本気でやりあっているのである。つまり、男の戦い。その勝負は何人にも犯されるべきではなく、ましてや片一方を守るような割り込みなど到底起こってはいけないことなのだ。烈海王もそれを受け入れたからこそ最終的に武蔵に斬られたのである。
つまり、本部がしたことは同じ武道を志す者として、最低最悪の行為と言えよう。まあなんだ、おそらく読者一同みな同じ感想を持っていると思う。本部引っ込めと。
というわけで、勇次郎と武蔵の戦いは実に面白い展開だったのに、最終的に最悪な邪魔が入って中断されてしまうという本当にひどい展開でした。しかもその後にご老公と話して次の挑戦者は本部だってなるのとかそれどうよ。いくら強いって認められたって、暗黙の了解を破っちゃいけないでしょうよ。
ただでさえ本部はただの解説役だの武器を持たないと弱いだの言われているのに、こんな水差すようなことしちゃったら更に人気落ちるだろうなあ。というか、なんでもありだったらうんぬんの話ってそれ死刑囚の時と条件同じじゃないか。あっちはそれにプラスしていつでもどこでもという条件があったけれども。
それにしても災難なのは勇次郎だなあ。地上最強の生物ゆえに、ほとんどまともに戦ってない。独歩戦くらい?きちんと決着つけたのって。子供バキとは戦いになってないし、郭海皇は試合中に死なれたし、親子喧嘩は茶番だったし。あとは全部勇次郎にとってはつまみ食いみたいなもんだからなあ。
何にせよ、本部最低の巻でした。話は結構面白いです。武蔵再生からここまで話が面白くなるとは全然予想も期待もしていなかった。
9巻の感想はこちらから (刃牙道 9巻 - 範馬勇次郎の真髄がここに!!)
11巻の感想はこちらから (刃牙道 11巻 - あの本部以蔵)
眠気覚め度 ☆☆☆☆