2巻も教頭絶好調!教育対象には鉄拳制裁!!
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学校の教頭という、企業ではいわゆる中間管理職の立場の主人公が悪い生徒や先生を暴力で教育的指導していく「地獄の教頭」2巻です。今回も教頭の拳が唸るぜ!

なんですが、今回の話、校長の件や3巻に続く話はともかく、2巻のメインである話は生徒自身にも新藤先生にも特段悪い点が見当たらないのがなんだかなあと。新藤先生に教頭の真実を伝えるためには仕方の無い展開だったのかな。それなら新藤先生を生徒が襲うとか他の学校の生徒とトラブルになって巻き込まれてっていう方がまだ教頭としての共通点が多くてよかったかも。

今回の新藤先生の行動と、その後の動きについては賛否両論あるところでしょう。おそらくこの作品の読者は教頭寄りな考え方が多いはず。綺麗事だけでは生きていけない現実主義であるところ、気に食わない世の中の犯罪者等をせめて作品の中ではぐちゃぐちゃにしてやりたいという人が多いと思いますので。

なので、新藤先生が教頭の暴力に対して否定的なことは「なにをあめぇこと言ってんだてめぇは」ってなもんです。暴力を使っちゃいけないというのは相手が言葉を理解できる存在でなければならなくて、そうでないなら別の手段を取るべきです。それが出来ないなら、諦めてしまうなら、初めから関わるべきではありません。最も、この作品の暴力を現実世界でやっていいかどうかを肯定するわけではありません。根底は、作品の中でくらいぐちゃぐちゃにするという選択肢があってもいいのではないかということです。そういう意味では、この作品は「怨み屋」とか「善悪の屑」に似てるのかも。

さてさて、3巻では15年前の話、教頭の過去から始まりそうですね、楽しみです。


眠気覚め度 ☆☆☆

1巻の感想はこちら (地獄の教頭 1巻 - 仕事の遂行の為には手段を選ばない中間管理職)
6巻の感想はこちら (地獄の教頭 6巻 - 4年振りに新刊発売のいつもの暴力教頭)