剣と魔法の世界に登場した銃、それを武器に三つ目族は領土奪取の戦争を仕掛ける

武器の射程の概念や論理的な戦術、一枚岩ではない魔族の各勢力のそれぞれの思惑が交錯する「天空の扉」の7巻です。
この作品の一番の特徴と言えば、敵対しているのがかつて魔王を倒した勇者であるということと、主人公は世界最強の運送業者だということでしょう。
だって荷物を運ぶために音速を越えて移動するんだから。そしてそれを移動じゃなくて攻撃に転化できるんだから。

さてさてそんな作品の第7巻、散り散りになったルーシュたちのそれぞれの動きと、領地奪取の戦争に向けて動きだした三つ目族がメインです。
面白いんだけど、それぞれの話を丁寧にやってるから進みは遅いかな。なんとももどかしい。

何よりもメインで話が動いたのはやはり三つ目族の話。
戦争を始めることの準備から、その戦争を正当化するためのコネ、裏への根回し、そしてそれぞれの勢力の思惑と、政治的な動きが大きかった本巻です。
こういう話も好きなんですが、なによりも

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っていうような熱くなれる展開がいいね!
徹底的に戦争の準備をして確実な勝利をもぎ取るための決意。
あとこの準備の描写も、剣と魔法の世界観にも関わらず手先が器用な三つ目族が銃を作り上げたということで、

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というような細かい描写があるところもグッド。
特に軍隊にしっかり娼婦をつけてるところが、略奪も強姦も認めず軍としての機能を果たすというところが窺えて尚グッド。
戦争だからね、綺麗ごとじゃないからね。欲を吐き出すところを用意するのは大事だね。

そんなこんなで、ちゃくちゃくと戦争準備が進み、まるで三つ目族の勝利が確約されているようなところがグッド。
だけどおそらくただではすまないのでしょう、どうなることやら。


あとルーシュと竜魔族との交渉も実によかった。
あそこまで追い詰められる展開、しかも論理的には全く正しい展開になると思わなかった。
むしろその後の展開に疑問を感じたくらい。
こういう合理的に、理知的にものごとを進めていくからこの作品は面白いのです。


8巻の感想はこちら (天空の扉 8巻 - 戦いの覚悟)

眠気覚め度 ☆☆☆☆

実は天空の扉はいつか時間があればおおきく取り上げたいと思っています。
が、なかなか方向性が定まらない。。。