「好きな人に好かれるって、すごいことなんだなと思って」

もう見ててニヤニヤ、こっちが恥ずかしくなるようなアラサーの恋愛事情を見せ付けられるのが 「繋がる個体」です。
これ、もうすっごくいい。読んでて、優しくて、切なくて、モヤモヤニヤニヤして、好きなのに相手の為に好きと言えないことにイライラして、好きなのに、好きだからこそ諦めて、もうそんな一進一退の恋愛攻防が読めるすごく良い作品です。

主人公の井口正行は30歳で、たまたま呼ばれた数合わせの合コンで出会って可愛いと思った相手はまだ高校生。
そんな高校生の「ココ」とそのまま一晩過ごしてしまい、あんなことに!な始まりとなっています。
基本は、正行と「ココ」と正行と同じ歳の元カノの「くるみ」の三角関係の話になります。 
とはいえ、正行とくるみはどちらも30歳のいい年した大人なわけで、そこに高校生の「ココ」が混じることになると、どうしても「ココ」だけがちょっと場違いな状況になっていますね。
なんだけれど、この中ではココが一番恋愛豊富な感じを出していて、それが良い感じにもとのカップルをかき回していきます。
もうその感じ、そしてそれぞれがそれぞれを好きという気持ちだけでなくて、思いやる気持ちもあって、これだから女はめんどくせえなあと思ってしまうようなところの表現もうまくて、ココもくるみも可愛くて、正行も今時珍しいくらい真面目でカッコよくて。

ああもう読んで、これは読んで。絶対面白さ保証するから。これは読まないと本当にもったいない。
それくらい、本当に良い作品でした。まだ2巻までしか出てないから読みやすいしね。

とはいえ、正直2巻で決着着いちゃってる感じがするんだけど、この先どんな展開になるんだろうか。


3巻の感想はこちら!(繋がる個体 3巻 - 2巻までの三角関係は終了!そして次の三角および四角関係に!?)
4巻の感想はこちら (繋がる個体 4巻 - 1,2巻の素晴らしさはどこへ消えた?3巻から普通のラブコメになっちゃった三角関係恋愛譚ここに完結!!)

眠気覚め度 ☆☆☆☆☆