何かと専用コントローラを作りたがる社長と何かとミニゲームを入れたがる開発が作り上げていく世の中には出てこない奇抜なゲーム満載!!

「にゃん天堂」はとあるゲーム会社の物語。
メインとなるのはやたらと専用コントローラを作りたがる社長と、とりあえずミニゲームを入れたがる企画社員のやり取りです。
この企画開発が曲者で、毎度毎度おかしな設定にミニゲーム盛り沢山のゲームを作ってくるので、それに対してひたすら社長がツッコミを入れ続けるというのが基本的な流れとなります。

実はこれ、この「にゃん天堂」がメインになる前に、「うさくんの脳みそやわらかい」で既にあった話なんですよね。
それをもっと拡げる形で、開発チームも登場してゲームを作り上げていく過程も盛り込んだのが「にゃん天堂」になります。

そしてこのゲームの設定、社長のツッコミがなかなか秀逸でして、ホントに腹を抱えるくらいに笑えます。
例えば、いたずらミルクを飲んでいたずらをするようになった猫を聖なるねこじゃらしで更生させるゲーム「更生!!ねこじゃらボーイ」のパッケージはこんなのですが、

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いたずらミルクを飲んだ本数によってネコのいたずら度合いが変わり、
1本なら普通のネコでもやるようないたずらですが、
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2本飲めばカツアゲが始まり、
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もっと飲めば暴走行為を行い、
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さらには偽札作りまで始めるという!!
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または、ラジコンカーのレースゲームで怖いおじさんの盆栽を壊した家で格闘のミニゲームが始まったり、
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ぬいぐるみの格闘ゲームで勝利時にモータルコンバット並みのトドメを刺したりと、
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こういうシュールなネタが大好きな自分にとっては大ヒットのギャグでした。
もうこれらのシーンだけで笑える。ホントに声出して大笑いしました。 


それとこの作者、本当にゲームが好きなようで、中身にもゲームの愛が溢れてるんですよ。
そこが、ゲーム好き、特にレトロゲーム好きには嬉しい。
キャラの名前もゲームから取ってきていて、

- 間野康彦 (ポートピア連続殺人事件)
- 七福小夜 (奇々怪々)
- 道中たろすけ (妖怪道中記)
- 国尾みすず (くにお君)

等々、キャラによってはそのまま名前を使っていたりと。
さらにさらに、各話のタイトルもゲームをモチーフにしていて
例えば
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のようなFF5をモチーフにしたり。


詳しい解説は作者のホームページに記載されているのでそちらを是非。



実は今回、2巻を読んで改めて面白さを確信したので記事を書いているのですが、
正直な話、1巻を読んだ時点ではそこまで面白いと思っていませんでした。
「うさくんの脳みそやわらかい」に載ってるものの方が面白かったなと。

だがしかし、このゲームの登場が面白さを際立たせました。

主婦がテーマの対戦格闘ゲーム「鬼主婦バーサス」
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それぞれ色々な悩みを抱えた主婦が因縁をつけあって対戦する格闘ゲームです。

ダイエットに勤しむ主婦だったり
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エコにうるさい主婦だったり
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嫁対姑だったり
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もうこの「みそ汁がまずいよ!!」って台詞がツボに入ってツボに入ってwww
こんなのホントに発売されたら迷わず買うわwww
それぞれキャラもしっかり立ってるし、設定も面白いし、よくこんなの思い付くなと。もう最高。


しかもこの作品の次に企画したゲームが焼肉がテーマ
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いやあ、このセンスすごいなあ。ホントすごい。オレのツボにはまりまくり。
しかも網で焼いた焼肉をいい焼き具合で取っていくという妙に現実味のある本当に面白そうなゲームになってるし。
難易度上げると、
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てなことになって無理ゲーになるし。

ホントこのセンスはすごい。何度も言ってしまうけどホントすごい。 
さらにさらにこれにミニゲームまでつけてしまうというんだから。

全編、こんな具合でひたすらギャグが差し込まれていきます。
これが打ち切りで終わったとか本当にもったいない。出来るならもっと読みたいですね。

というわけで、全2巻の「にゃん天堂」オススメです。
でも実は一番好きなテーマは「うさくんの脳みそやわらかい」にあった「釣りゲーなのに大会参加者を札束で顔ひっぱたいて言うことを聞かせるゲーム」だったりします。


眠気覚め度 ☆☆☆☆☆