「生きる最期のその瞬間まで光の中で美しく在りたい!!!」

 「累」 6巻を寝る前に読んで、素直に、純粋に、この作品は凄いと。そう感じました。眠気も覚めるってもんです。

主人公の淵累(ふち・かさね)は、類まれなる演技、役者という才能と、極めて醜悪な容姿を持ち合わせている。
その容姿のために、周囲から蔑まされるだけでなく、本人もより排他的に、自虐で悲観で卑屈な人生を過ごす。
しかし、とある魔法の様な1本の口紅が彼女を変えた。その口紅を塗って口付けすると、その相手との容姿を完全に入れ変えることが可能となったのだ。

紆余曲折あり、かさねは容姿端麗な丹沢ニナの容姿を手に入れ、丹沢ニナとして役者の道を進んでいく。
丹沢ニナとして成りきり日々の生活を送るかさね。そこにはもう醜悪な頃の排他的で自虐的な思考は無かった。

そして、この「累」6巻では再び自らの容姿の醜悪さに直面することとなる。。。


この巻はその過程自体ももちろん面白いのですが、何よりも次巻へ続くことになる最終ページがゾクりとしました。
もうそれで全て持っていかれた感じ。ああいうシーンは大好き、たまらん。
これ以上はネタバレになるので書けません。必見です。


眠気覚め度 ☆☆☆☆☆


累 7巻の感想はこちらから (累 7巻 - 姉妹の騙し合いが始まる)