「こんな土産も要らへんわ。早よ帰り」

豊臣を壊滅させん家康と、豊徳合体を目指して戦乱の世を終わらせようと動き回る古田織部、そして家康の様々な締め付け、法整備に窮屈を感じ反発し始める各大名。
そんな大阪冬の陣直前の動きを書いたのがへうげもの20巻です。

家康への謀反、暗殺、諸大名の動き、全てが家康を疑心暗鬼に陥れます。
それに呼応するかのように、次々と諸大名へきつい、つらい令を出し続ける家康。
そして遂に発令される、禁教令と伴天連追放令。

これにより、古田織部の義兄弟の高山右近が日本を追放されることになり、
最後に会った時の台詞が上記の通りです。
この一言に様々な気持ちがこめられていて必見です。

歴史物の作品というのは、おおまかな話は既に決まっているので、あとはそれを如何に脚色して、どうやって見せるのかが全てです。
そういった点では、へうげものは今までになかった数寄者、茶道の点から、古田織部の視点で描かれる戦国時代から徳川幕府の話なので、 割と新鮮に読める作品になっています。

そして初期の頃の信長周りの話、そこからの秀吉、さらに利休との話はとてもよく出来ていると思います。
作中では、信長の死と利休の死、そして秀吉の葛藤は大いに盛り上がる箇所の筆頭です。
そこだけでも読む価値は十分にあります。歴史好きなら絶対に外れない作品、それがへうげものでしょう。


21巻の感想はこちらから (へうげもの 21巻 - 徳川の泰平のため家康は鬼となる、大阪冬の陣開幕)

眠気覚め度 ☆☆☆☆