「悪いクマは悪い夢を見る」と、うなされて眠れないのだそうだ

遂に故郷を帰ったトルフィンが次に目指すのはギリシア。そんな船出から始まるヴィンランドサガ16巻です。
道中、逃げ出した花嫁とあんなことしちゃったり、襲われた村を探索したら生存者を見つけちゃったり、クマ狩って捌いたりと色々とあるのですが、17巻へ続く終盤の展開が急展開でそれまでの話が吹っ飛ぶくらい衝撃的でした。

表面上は既に立ち直り、二度と力で物事を解決しないことを心に誓ったトルフィン。
それを実現するためにも悩み続けるが、まだ心の奥底では過去に繰り返した殺人、略奪の数々が残っており毎晩その悪夢に苛まされ続けている。

そんな折、大陸で出会った相手がその悪夢に関わる相手。

こういう展開、読めてはいたんですが、まさかここ数巻のほのぼのした感じからいきなりの展開なので、その落差に衝撃を受けてしまったというか。
次巻がものすごく気になります。


それにしても、船旅の仲魔がホントにいいキャラばかり。
奴隷時代にエイナルという終生の友を得たのはトルフィンにも凄くいい影響を与えているし、
今回出てきたグズリーズも今後キーポイントになっているんだろうし。
特にエイナルの、トルフィンが再び力を使ってしまっても信じ続けるという信頼を示すシーンがもうたまらなくて。
自分ダメなんですよ、成長とか、信頼とか、そういうのが出てくるとそれだけでグッときてしまうんですよ。

仲魔じゃないけど、何気に追跡者になったシグルドも、性格はちょっとアレだけどその仲魔からも信頼ある面白いキャラ位置っぽいし。

あとやっぱり幸村誠はホント絵が上手いし細かい。最後の見開きとかそのまま壁紙にしたいくらい。 

というわけで次巻も楽しみです。


17巻の感想はこちら (ヴィンランド・サガ 17巻 - 類まれな知識を有した復讐鬼)

眠気覚め度 ☆☆☆☆☆